評     価  

 
       
File No. 2010  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年06月19日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ブライアン・レヴァント  
       
上 映 時 間   92分  
       
公開時コピー   ジャッキー・チェン引退!?
危険なシゴトか!愛する家族か?
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ジャッキー・チェン [as ボブ・ホウ]
アンバー・ヴァレッタ [as ジリアン]
マデリン・キャロル [as ファレン]
ウィル・シャドリー [as イアン]
アリーナ・フォーリー [as ノーラ]
マグヌス・シェヴィング [as ポルダーク]
キャサリン・ボシェール [as クリール]
ルーカス・ティル [as ラリー]
ビリー・レイ・サイラス [as コルトン・ジェイムス]
ジョージ・ロペス [as グレイズ]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    見るからに堅物でイケてないペンの輸入業者・ボブ・ホウは、実は中国から訪れている凄腕のCIAエージェントだった。その日もボブは、製油所を襲ったテロリスト、ポルダーク一味をあっという間に片付けて逮捕した。上司であるグレイズの賞賛を浴びながらも、ボブはこの件を最後にCAIを辞めるつもりでいた。なぜなら、隣家に住むシングルマザーのジリアンにプロポーズし、結婚しようと考えていたからだった。
 ジリアンは真面目で人柄の穏やかなボブに好意を抱いてくれており、ボブの前途は明るい光に満ちている・・・・・かに思えたが、実は乗り越えなければならない大きな障害が彼の前に立ちはだかっていた。それは、ジリアンの3人の子供、長女のファレン、長男のイアン、それに次女のノーラが、ダサいボブとジリアンとの結婚に強硬に反対していたことだった。
 そんなある日、父親が入院したためにジリアンが急遽実家に帰らなければならなくなった。ジリアンは叔母に子供たちの面倒を見てもらおうとするが、ボブは子供たちに認められるいいチャンスだと、ジリアンを押し切って彼女が留守の間子供たちの世話をすることになった。そんなボブの元に、CIAの仲間コルトン・ジェイムスからポルダークが脱走したとの連絡が入り、ボブのパソコンにポルダークの秘密サーバへのアクセスコードが送られてきた。そこには、全ての石油製品を食い尽くすバクテリアの製法が記録されており、ポルダークはそのバクテリアを使って世界中の石油を食い尽くさせ、ロシアの石油価格を高騰させようと企てていたのだ。
 ところが、ボブのパソコンをいじっていたイアンが海賊版の音楽データと勘違いし、ポルダークの機密データをiPodにダウンロードしてしまう。データをダウンロードしたのがボブのパソコンであることを突き止めたポルダークは、部下にデータの奪還とボブの抹殺を命じた。こうしてボブは、ポルダーク一味を再逮捕することに加えて、マフィアよりも手強い子供たちの面倒を見るという2つのミッションを遂行せざるを得なくなったのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    このところのジャッキー作品(『ドラゴン・キングダム』を除く)には、今ひとつ不完全燃焼な気分にさせられ続けていたが、この作品は久し振りにジャッキーが本領発揮、まさに「ジャッキー映画はこうでなくちゃいけない」という見本のような作品だった。ジャッキーは格闘技に無類の強さを発揮し、それが戦えない相手、つまりは女子供に手を焼き、彼に敵対する悪役は決して怖い相手であってはならない、そんな不文律(と私が勝手に決め込んでいるだけだが ^-^;)がすべて守られていて、安心して笑って観ることができる作品だ。
 とにかく子供たちの演技達者ぶりには驚く。特に、末娘のノーラを演じたアリーナ・フォーリーが凄い。ジャッキーと絡む時間が最も長いのだが、見事な演技(なのかアドリブなのかはわからないが)でジャッキーをてんてこ舞いさせて、観ていてまったく退屈しない。そして、そんなノーラを筆頭に3人の子供たちを、ボブがスパイツールを使って監視下に置くなんてアイデアもウィットが利いている。そして、子供たちをも巻き込んでの格闘シーンではジャッキーの本領がいかんなく発揮されていて、小道具を使ったアクションはますます冴える一方、ただただ見事と言うほかはない。
 そんなアクションシーンを絡めながらも、子供たちが次第にボブを見直していく過程が上手く織り込まれていて、マフィア一味が逮捕された後に3人の子供たちがボブに対する思いを打ち明けるシーンはちょっと感動的だった。血を見るような残酷なシーンもなく、死人が一人も出ない徹底した娯楽作品で、大人から子供まで楽しめること請け合いだ。