評 価
File No.
1262
製作年 / 公開日
2010年 / 2010年08月21日
製 作 国
日 本
監 督
白川 士
上 映 時 間
96分
公開時コピー
“恐怖”と“恋”のドキドキは紙一重!?
“胸キュン
ホラー”エンタテインメント誕生!
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
相武 紗季
[as 真山杉奈]
溝端 淳平
[as 首藤友和]
栗山 千明
[as 赤坂英子]
平岡 祐太
[as 越前魔太郎(古里崇史)]
細川 茂樹
[as 冥王星O]
鈴木 一真
[as 人形師・山本壮平]
温水 洋一
[as 人形師・岡田]
板尾 創路
[as レポーター]
板東 英二
[as 青島教授]
佐藤 二朗
[as 准教授]
渡部 豪太
[as 小池]
小松 彩夏
[as 香織]
河西 智美
[as 真央]
寺元 純菜
[as 真山杉奈(子供時代)]
未来 穂香
[as ゆかりちゃん]
花岡 拓未
[as 古里崇史(子供時代)]
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あ ら す じ
小学生の
真山杉奈
は、母親が夜勤の夜には同級生の
古里崇史
の家に泊めてもらっていた。ある夜杉奈は、同じ部屋で寝ていた崇史に「ゴム手袋の手がベッドの下から洗われて、寝ている子供の脚を引っ張ってあの世へと連れて行ってしまう」という嘘の話をでっち上げた。ところがその後、本当にピンクのゴム手袋が現れて、崇史の脚を引っ張った。驚いた杉奈は崇史を助けると、2人で崇史の両親が寝ている階下の部屋へと逃げ込んだ。そんな2人に崇史の父が「怖いと思ってるから怖い物が出る」と言った言葉は、杉奈の心に強く刻み込まれるのだった。
大学院生となった杉奈は、子供の頃の体験を実証すべく、お化けを生み出す研究に打ち込んでいた。そんな杉奈に夢中になっていたのは、同じ大学のラグビー部員の
首藤友和
。彼は思いきって杉奈に告白すると、杉奈は彼を自分の研究室へと呼ぶ。杉奈の誘いに乗って研究室に訪れた首藤は、首から上だけを出して木箱に閉じ込められてしまう。杉奈はその木箱を、お化けを生み出す“ネックマシーン”だという。まんまと杉奈の実験台にされた首藤だったが、実験結果は失敗に終わった。しょげかえる杉奈に、首藤は怖がらせるプロに頼むべきだと提案した。そして、人気ホラー作家の
越前魔太郎
に白羽の矢が立てられた。
魔太郎は担当編集者の
赤坂英子
を伴って、首藤の実家である寺に魔除けのお札を取りに訪れていた。首藤に連れられた杉奈は魔太郎を見つけると、猛烈な勢いで「崇史くーん!」と叫びながら魔太郎に駆け寄った。越前魔太郎の正体はあの古里崇史で、彼は杉奈のせいで未だにベッドに寝ることも布団をかぶることもできずにいたのだった。「ゴム手袋の男」の話が嘘だと知った魔太郎こと崇史は、渋々杉奈の実験に手を貸すことになった。そして、杉奈、首藤、魔太郎、そして赤坂の4人は、かつて人形師の
山本壮平
が人形に取り憑かれたという曰く付きの屋敷へと向かうのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
私の後から劇場を出てきた高校生の会話「すっげーくだらねぇ」「それがいいんだよ、俺は面白かったよ」が全てを象徴している気がする。前半はともかく、後半の展開は奇想天外・・・・・と言うよりも荒唐無稽で、もーメチャクチャ(笑)。ホラーを前面に押し出した作品ではあるものの、これほど笑っちゃうホラーも珍しいと思う。それはひとえに、キャスティングと演技・演出が絶妙に絡み合った結果だろう。
主役の杉奈を演じた、相武紗季の飄々とした演技が、この作品には見事にマッチしていていい。ラストでも平岡扮する魔太郎こと崇史と握手する時や、溝端扮する首藤とのキスシーンでも悪戯心にあふれる動作は笑える。そして、いつもは二枚目役の多い平岡祐太の三枚目ぶりと、栗山千明の弾けっぷりがサイコー。クライマックスシーンでは杉奈と溝端淳平扮する首藤のペアと、平岡扮する魔太郎と栗山扮する赤坂の2つのペアに別れるのだが、魔太郎・赤坂ペアの恐怖顔のアップには笑いをこらえるのに苦労した。本当に怖い時に、人はあんな顔をするはずがなく、これは明らかに笑いを誘っているとしか思えない。そして、私は見事にその誘いに乗せられてしまったわけだ。
そして、極めつけが冥王星O(メイオウセイ・オー)を演じた細川茂樹だ。赤坂の呼びかけに応えて、馬の王子のメイクと衣装をケバくしたようなド派手ないでたちの冥王星Oが登場するのだが、これが見かけ倒しの実に頼りにならないヒーローなのだ。また、TVドラマ『探偵学園Q』のケルベロスや『ライアーゲーム』のヨコヤのように、鈴木一真は怪しげなキャラクターを演じさせると本当にハマる。