評     価  

 
       
File No. 1278  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年08月28日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   成田 裕介  
       
上 映 時 間   107分  
       
公開時コピー   覚醒。
 
危険な調教が、
もう一人の私を
目覚めさせた。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   小向 美奈子 [as 遠山静子]
本宮 泰風 [as 遠山隆義]
小松崎 真理 [as 野島京子]
琴乃 [as 平原美佐江]
睦 五朗 [as 海東義一郎]
水谷 ケイ [as 折原珠江]
日野 正平 [as 鬼村源一/伊沢]
 
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あ ら す じ    チェロ奏者としての才能に恵まれた静子は、少女時代に父の会社が倒産して以来、関西財閥の会長・海東義一郎の資金援助を得て、そのまま義一郎の妻となった。歳の離れた義一郎だったが、静子は義一郎に対する感謝の気持ちを忘れずに、幸せな夫婦生活を送っていた。
 そんなある日、静子のチェロ・ソロ演奏会の客席に、彼女にただならない執拗な視線を送る男がいた。遠山グループの総裁・遠山義隆で、自らが欲したものはいかなる手段を使ってでも手に入れる野心家だった。そして、その野心家である遠山は静子を我が物にしっようと考え、手始めに関西財閥の株式の買い占めを始めた。やがて遠山の目論見通り関西財閥は負債を抱え、倒産に追い込まれてしまう。
 遠山は静子を借金の抵当として手に入れ、正式な妻として迎え入れた。そして、静子を人里離れた山中の別荘に連れて行き、1ヶ月の海外出張で留守の間、そこで執事の伊沢や礼儀作法の指南役の折原珠江、メイドの平原美佐江らと暮らすよう命じた。しかしそれは静子を調教しようという遠山の罠で、この日から静子にとって恥辱にまみれた想像を絶する生活が始まるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    以前から小向美奈子が気に入っていた私としては、2008年に精神的不安定が理由による事務所解雇、2009年に覚せい剤取締法違反による逮捕と、まさに坂道を転げ落ちるような芸能人としての転落人生を気の毒に思うと同時に、「彼女が消えてしまうのはもったいないなぁ」と痛感していた。そんな彼女が這い上がるには脱ぐしかないわけで、それはわかっていてもいきなりのストリップ界デビューにはさすがに驚いた。
 そんな彼女だけに話題性は充分で、少なくとも『花と蛇』シリーズの中ではこの作品が最も集客力があるはずだと思われる。金曜の午前11:00からの上映回に、客はほんの数名だろうとタカをくくっていたらとんでもない、30名を越えると思われる男女(意外に女性が多かった)が集まっていた。これが休日だったら一体どれだけの人数が集まるかと思うと、平日の午前中を選んで正解だったようだ。
 作品の中身については言うまでもない、団鬼六の原作になるSM官能ムービーで、悪く言えば「金をかけて手の込んだAV」といったところか。そんな言い方をしたら、真面目に制作したスタッフに失礼かも知れないし、ましてあの自慢のスライムおっぱいを惜しげもなく披露して縛りに耐えた小向美奈子には申し訳ない気持ちになるのだが、裸を売りにした作品であることは間違いない。これがもしも小向美奈子が一切脱ぐことなく、服の上から縛られる作品だったら誰も見向きもしないだろうから。ちなみに、私が団鬼六の作品を劇場で観るようなことは、おそらくこれが最初で最後になるだろうと思う。
 作品はともかくとして、小向美奈子の迫真の演技は良かったと思う。特に、利尿剤を飲まされて尿意に耐える演技は見事で、もしかして彼女は脱がなくても演技だけで通用するのでは?とまで思ったほどだった。もともとルックスは綺麗なのだから、これを機にヌードは封印して本格的に女優の勉強を始めたらどうだろうか・・・・・なんて、今さら無理だよね?