評 価
File No.
1282
製作年 / 公開日
2009年 / 2010年09月25日
製 作 国
韓 国
監 督
ユン・ジェギュン
上 映 時 間
107分
公開時コピー
高さ100m、時速800km
アジア最大のメガ津波が
すべてをのみこむ
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ソル・ギョング
[as マンシク]
ハ・ジウォン
[as ヨニ]
パク・チュンフン
[as キム・フィ]
オム・ジョンファ
[as ユジン]
イ・ミンギ
[as ヒョンシク]
カン・イェウォン
[as ヒミ]
キム・イングォン
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あ ら す じ
漁師の
マンシク
は、遠洋漁船に乗りインド洋での漁の途中に荒天に遭遇し、幼なじみの
ヨニ
の父親を死なせてしまった。そして、未だにそのことでヨニに対して負い目を感じていたマンシクは、ヨニに対して自分の気持ちを打ち明けることができずにいた。
ヘウンデのビーチに海水浴に訪れていた女子大生の
ヒミ
は、友人と共にビーチで知り合った男性3人とのクルージング中に、誤って海に転落してしまう。上空から彼女を発見した、マンシクの弟で海洋救助隊員の
ヒョンシク
に助けられたヒミは、ヒョンシクに一目惚れしてしまい、ヒョンシクに対してアプローチを試みるのだった。
地質学者の
キム・フイ
は、日本の対馬沖での群発地震に伴って、ヘウンデ一帯の地殻の動きに異変が起きていることを察知し、ヘウンデを訪れた。そして、偶然にも別れた妻の
ユジン
と娘のジミンに再会した。次に津島沖で地震が起きると、ヘウンデに史上空前のメガ津波が押し寄せることを予測していたキムは、ユジンに娘を連れてすぐにソウルへ避難するよう忠告するが、重要な仕事を放り出すことはできないと、ユジンはキムの話を聞こうとはしなかった。。
キムの予想は的中して対馬沖で津波が発生し、10分以内に高さ100m、時速800kmというメガ津波がヘウンデに刻一刻と迫っていた。果たして、彼らに生き残る術はあるのだろうか・・・・・?
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たぴおか的コメント
単なるパニック映画ではなく、メガ津波に襲われた様々な人々のドラマがメインに描かれていて、それなりに楽しめる作品ではある・・・・・・が・・・・・・津波が来襲するまでの時間が異様に長く感じられ、その間にお約束の韓流人間ドラマをこれでもかとばかりに見せつけられるのには、ちょっと辟易。心の中では「津波、早く来いよ!」とずっと願うことしきりだった。これが自宅でDVDあるいはBLUE-RAYでの鑑賞だったら、間違いなく前半は早送りしていただろう。また、フィクションだと見過ごすにはあまりにあり得ない設定ばかりでツッコミ所満載、もう少し科学的な考証を行って欲しかったものだ。そもそも、高さ100m、速度が時速800kmの津波を起こすほどのとてつもないポテンシャルを持った天変地異など存在するはずがなく、この作品で原因として描かれている対馬沖の連続地震程度では到底そこまでの津波など発生しようがない。
津波自体を否定してしまうと身も蓋もないので、万が一そんなとてつもない津波が発生したと仮定すると、津波に襲われた地域で生存者は存在しないだろう。時速800km、この速度を落下運動に置き換えてみると、時速800kmは秒速222m、自由落下でこの速度に達するのに要する時間は22.68秒、この間に落下する距離は2,520m。つまり、時速800kmの津波に遭遇することは、上空2,520mの高さから海面に落下するのと同じ衝撃を受けることになる。ちなみに、その高さだとすでに海面は鋼鉄以上の硬度に相当すると思われ、着水した瞬間に人間は粉々に砕けてしまうはず。
それほどまでに凄まじいエネルギーを持つ津波だから、高層ビルなど一瞬にして粉々になってしまって避難場所にもならない。おそらく、すべての人工の建造物は破壊し尽くされて、津波が去った跡には瓦礫が敷き詰められた平地が残るだけで、この作品のように半壊したビルが林立するような状況にはならないだろう。また、時速800kmの津波から走って逃げようとするなど無意味にもほどがある。なぜって、1km先に津波が見えたとしても、その5秒後には津波に飲み込まれてしまう、と言うよりも、津波によって粉微塵に砕かれてしまうから。
この作品の主人公・マンシクを演じたソル・ギョングは大泉洋にソックリで、イメージがダブって仕方ない。そして、彼がプロポーズをした女性・ヨニを演じた女優が『恋する神父』『デュエリスト』のハ・ジウォンだとは、帰宅してオフィシャルサイトを見るまでまったく気づかなかったのは不覚。これでも美人は一度観たら忘れないと自負していたのに(笑)。
同じ日に中国作品で『超強台風』が公開されているのは、果たして偶然だろうか。アジアでもハリウッドに追いつけとばかりに、CGを生かした壮大なスケールの自然災害パニックを描こうという意気込みは買える。ただ、やはり『2012』なんかを観ちゃったら、あれを遥かに凌駕するほどのインパクトがない限りは、斬新さを感じられないのはツラいところだ。