評     価  

 
       
File No. 1304  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年11月06日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   豊島 圭介  
       
上 映 時 間   95分  
       
公開時コピー   傍聴、無料。立ち見、不可。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   設楽 統 [as 南波タモツ]
片瀬 那奈 [as 長谷部真理検事]
蛍 雪次朗 [as 西村]
村上 航 [as 谷川]
尾上 寛之 [as 永田]
鈴木 砂羽 [as 須藤光子]
西山 繭子 [as 4年1組担任教師]
イマニ ヤスヒサ [as 後藤]
落合 恭子 [as 亜梨沙]
秋田 真琴 [as 香里奈]
斎藤 工 [as 夏希晃]
<高裁>
政岡 泰志 [as 岡山検察官]
堀部 圭亮 [as 剣崎弁護士]
木村 了 [as 小川祐也被告]
大石 吾朗 [as 国枝裁判官]
松浦 佐知子 [as 小川咲子]
佐藤 智幸 [as 支援グループリーダー]
徳永 えり [as 及川秘書]
<402号法廷>
寺田体育の日 [as 大垣検察官]
鉄板■魔太郎 [as 田村弁護士]
原田 裕章 [as 伊藤被告]
廣川 三憲 [as 藤枝裁判官]
<529号法廷>
竹財 輝之助 [as 寺尾検察官]
一本気 伸吾 [as 佐々木弁護士]
汐見 ゆかり [as 木島被告]
<637号法廷>
永井 秀樹 [as 鬼頭検察官]
坂口 征夫 [as 田崎被告]
佐藤 真弓 [as 水谷裁判官]
<302号法廷>
久保田 磨希 [as 野崎弁護士]
古賀 清 [as 松岡被告]
市川 しんぺー [as 被害者・高橋]
<666号法廷>
杉作 J太郎 [as 暴力団組長]
三好 宏明 [as 組員A]
渡邉 紘平 [as 組員B]
<529号法廷>
平田 満 [as 平原検察官]
辻 修 [as 横内被告]
西沢 仁太 [as 伊藤裁判官]
<402号法廷>
小村 裕次郎 [as 加瀬検察官]
川元 文太 [as 金子被告]
<302号法廷>
奥瀬 繁 [as 伊吹検察官]
堀井 茶渡 [as 高松被告]
前田 健 [as 森裁判官]
長野 克弘 [as 被害者の父]
千葉 雅子 [as 被害者の母]
高谷 基史 [as 裁判員A]
菊井 亜希 [as 裁判員B]
モト冬樹 [as 裁判員C]
<簡裁・204号法廷>
廻 飛雄 [as 滝沢検察官]
黒田 俊幸 [as 村田弁護士]
飯田 孝男 [as 宮武被告]
<XXX号法廷>
佐藤 貢三 [as 被告]
目黒 真希 [as 被告の妻]
綿貫 正市 [as 先輩社員]
駿河 太郎 [as 後輩社員]
小山 弘訓 [as 検察官]
安岡 直 [as 弁護士]
北尾 トロ [as 裁判長]
児島 功一 [as 加藤検察官]
<533号法廷>
日村 勇紀 [as 藤田被告]
<637号法廷>
河崎 実 [as 川崎被告]
 
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あ ら す じ    三流ライターの南波タモツが売れっ子の映画プロデューサー・須藤光子から依頼された脚本は、“愛と感動の裁判”をテーマにした法廷ものだった。そして、早速光子に尻を叩かれた南波は、取材のために生まれて初めての裁判見学へと地方裁判所に向かうことになった。
 南波が見た裁判は予想していたのと違い、“愛と感動”とはほど遠く、昼のワイドショーのネタのような事件ばかりだった。そんな中南波は、何度か同じ裁判を傍聴したことのある西村から声をかけられる。彼はいわゆる“傍聴マニア”と呼ばれる人種で、帰りに寄った居酒屋で同じ傍聴マニアの谷川永田を紹介された。こうして、それからは4人で行動を共にすることが多くなった。
 そんな南波には気にかかっていた女性検察官がひとりいた。西村たちマニアの間では通称“マリリン”の名で呼ばれていた彼女の名は長谷部真理、南波は帰宅途中の彼女の後を追って、彼女が幼い子供を女で一つで育てているシングル・マザーであることを知った。そしてある日南波は、裁判所のエレベーター前でばったり遭遇したマリリンから、「さぞかし楽しいでしょうね。他人の人生を高見の見物して!」というキツイ一言を浴びせられてしまう・・・・・。
 マリリンの言葉にショックを受けた南波は、それからというもの法廷へ足が遠のいてしまう。そんな南波を力づけようと、西村たちマニアが持ちかけてきたのは、現在係争中の事件で被告となっている息子・小川祐也の無罪を必死で訴える母親・小川咲子を助け、見事自分たちの力で無罪を勝ち取ろうという計画だった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    今話題の裁判員制度をモチーフにした作品かと思って観たのだが、この作品は裁判員制度以前の、裁判についての入門編のような内容だった。「裁判」というと重苦しい空気の中で厳格に行われるというイメージが強いが、現実にはこの作品の法廷のように、ワイドショーのネタのような重厚さとは縁遠い事件も多々あるのだろう。とは言っても、自分が万が一裁判の当事者になったとしたら(その場合は刑事事件の被告人には絶対になりたくないが)、長谷部真理のような検事は歓迎するが、この作品に登場するような妙に芝居がかった裁判官はご免被りたい(笑)。
 バナナマンの日村勇紀には『守護天使』で既にお目にかかっていてこの作品にも被告として出演しているが(もっとも、いずれもかなりアブナイ役柄ではあるが)、設楽統が日村の相方であることは、この作品で彼が何者かを調べてみて初めて知った。もしも何も調べずにいたなら、彼がお笑い芸人(しかも、ツッコミは日村で設楽はボケ)だとは気づかずにいただろう、それほどこの作品ではコミカルさを前面に押し出すことなく、比較的真面目な演技で通している。むしろ笑わせてくれるのは、設楽扮する南波タモツに脚本を依頼したプロデューサー、鈴木砂羽演じる須藤光子の方だ。『ゴースト もういちど抱きしめたい』で演じた上条未春とは全く相容れないハイ・テンションなキャラで、最後に南波とあんな場所で会話を交わすなどとは夢にも思っていなかった。
 そして、もう少し南波たちに絡んで欲しかったのが、片瀬那奈扮するマリリンこと長谷部真理検事。南波に対して辛辣な一言を投げたものの、それ以降は出番もほとんどないのが寂しかった。