評     価  

 
       
File No. 1306  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年11月06日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   イーサン・マニキス / ロバート・ロドリゲス  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   俺トレホ。俺トレホ。豪華スターを押しのけ、
こんな俺だけど激モテ。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ダニー・トレホ [as マチェーテ・コルテス]
ロバート・デ・ニーロ [as ジョン・マクラフリン議員]
ジェシカ・アルバ [as サルタナ・リヴェラ]
スティーヴン・セガール [as トーレス]
ミシェル・ロドリゲス [as ルース]
ジェフ・フェイヒー [as マイケル・ブース]
チーチ・マリン [as パードレ・コルテス]
ドン・ジョンソン [as ヴォン・ジャクソン]
シェー・ウィガム [as スナイパー]
リンジー・ローハン [as エイプリル・ブース]
ダリル・サバラ [as ジュリオ]
 
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あ ら す じ    メキシコの麻薬王トーレスに妻と娘を惨殺され、今はメキシコとの国境近くでしがない日雇い労働者に身を落としてしまっていた、伝説の辣腕捜査官マチェーテ・コルテス。彼はある日身なりのいい紳士マイケル・ブースから、15万ドルの現金と引き替えにテキサス州・ジョン・マクラフリン議員の殺害を依頼された。マクラフリンは不法移民を強行排除する政策を推進しており、裏ではかつて彼を陥れたトーレスに繋がっていたのだ。そんなことは知る由もないマチェーテは、マクラフリンを本当に射殺するつもりはなかった。ところがその依頼は彼を議員暗殺未遂犯に仕立て上げる罠で、マクラフリンは別のスナイパーに脚を撃たれ、マチェーテ自身も危うく殺されかかったところを、辛うじて逃げ伸びたのだった。
 怪我を負ったマチェーテをかくまったのは、タコス店を営む女性ルースだった。彼女は秘かにネットワーク組織を結成し、マクラフリンの政策に対抗して移民たちを助けていたのだった。ところが翌朝ルースが不在の折に、トーレスからマチェーテ殺害の命令を受けたブース一味の襲撃を受けてしまう。ルースの家は爆破されてしまったが、ここでも命からがら難を逃れたマチェーテだった。
 そんなマチェーテに、またしても手をさしのべる女神が現れる。移民局の美人職員・サルタナ・リヴェラで、彼女はマクラフリン狙撃事件の報道を見てマチェーテの身元を照会し、彼が伝説の辣腕捜査官であることを知ったためだった。サルタナと手を組んだマチェーテは、手始めにブースの妻と娘のエイプリルを誘拐し、挑戦状を叩きつける。一方、未だにマチェーテを葬り去ることができずにいたブースにしびれを切らしたトーレスが、自らの手でマチェーテを殺すべくメキシコから乗り込んで来る。そして、マチェーテをおびき寄せるためにサルタナがトーレスに拉致されてしまう。こうして、マクラフリンとブース、トーレスの陣営に対し、ルースの組織の後押しを受けたマチェーテは戦いを挑むのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ロバート・ロドリゲス監督ががクエンティン・タランティーノとタッグを組み、B級映画へのオマージュとして製作された二本立て『グラインドハウス』(2007年)のうち、ロドリゲス監督作品の『プラネット・テラー in グラインドハウス』の本編上映前に流すためだけに制作された架空の予告編『マチェーテ』を、実際の長編映画として完成させてしまったという作品。両監督の『グラインドハウス』をいずれも初日に劇場で観ているにもかかわらず、『マチェーテ』の予告編の記憶が全く残っていない自分が悲しい。ただぼんやりと、なんだか過激な作品の予告編をやっていたような気はしているのだが。
 この作品にはR18+の視聴制限が設けられているように、グロいシーンには事欠かない。血を見るのが苦手な方には絶対お勧めできない作品だが、あいにく私はこういうバカバカしさに徹した作品が嫌いじゃないのだ。なんせ主人公マチェーテが愛用する武器がmachete(=伐採用の大鉈)なもんだから、首は飛ぶし手首も飛ぶしで、さらに極めつけはマチェーテが病院から逃げ出すシーン。敵の腹に手を突っ込んで○にぶら下がって窓から脱出とは、こっちの○がよじれてしまうほど笑える。
 嬉しかったのは、今までのどの作品よりもジェシカ・アルバが生き生きと演じていて、あのFOXのドラマ『ダーク・エンジェル』の時と同じくらい輝いて見えたこと。ジーンズを穿いた彼女のスタイルの良さには改めて驚かされた。『ファンタスティック・フォー』のスー役も悪くはなかったが、それでもこの作品のサルタナには及ばないと断言したい。そもそも彼女がキャストに名を連ねていたことがこの作品を観た最大の理由だけに、その点だけに関して言えば100点満点の内容だった。そして、ジェシカに負けず劣らずカッコイイのがミシェル・ロドリゲスだ(「女性ばっかりじゃないか」、なんて批判の声は耳に入りません、悪しからず ^-^;)。片目に眼帯をして上半身は黒のブラだけという過激な衣装での登場には、ボキャブラリーに乏しい私にはただただ“カッコイイ”としか表現のしようがない。
 悪役陣も、最近は“オヤジ”の代名詞ともなったスティーヴン・セガール、珍しく姑息な役柄にもかかわらずいかにも楽しそうに演じているとしか思えないロバート・デ・ニーロ、デ・ニーロ扮する父親を撃ち殺して表情一つ変えないエイプリルを演じたリンジー・ローハン、そんな豪華なキャストがそれぞれの持ち味を充分に発揮している。そんな豪華キャストを押しのけて、主人公がまるで溶岩流がそのまま固まったようないかつい顔したオッサンのトレホというのがまた笑える要因になっている。機会があったらも一回観てみようかな?