評     価  

 
       
File No. 1323  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年12月03日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロバート・ルケティック  
       
上 映 時 間   101分  
       
公開時コピー   恋は
撃たれるほど強くなる。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   アシュトン・カッチャー [as スペンサー・エイムス]
キャサリン・ハイグル [as ジェン・コーンフェルド]
トム・セレック [as Mr.コーンフェルド]
キャサリン・オハラ [as Mrs.コーンフェルド]
キャサリン・ウィニック [as ヴィヴィアン]
リサ・アン・ウォルター [as オリビア]
ロブ・リグル [as ヘンリー]
アレックス・ボースタイン [as リリー]
ケヴィン・サスマン [as マック]
ケイシー・ウィルソン [as クリステン]
マーティン・マル [as ホルブルック]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    過保護な両親に育てられたジェン・コーンフェルドは、失恋の傷を抱えたまま両親に引っ張られ、南フランスへバカンスに訪れた。そして、宿泊先のホテルで運命的な出会いを果たす。ハンサムで逞しい男性スペンサー・エイムスに一目惚れしてしまったのだ。スペンサーもまた屈託のないジェンに興味を持ち、2人は互いに急激に惹かれあっていく。ジェンの厳格な父からも許しを得た2人は、めでたく結婚へとたどり着くのだった。
 2人が結婚して3年がたち、相変わらず幸せな結婚生活を送っていたスペンサーとジェンだったが、時折スペンサーが上の空でいることにジェンは不安を感じていた。彼女は友人のクリステンに相談するが、彼女の返答はますますジェンの不安を煽っていく。そこで、ジェンはスペンサーの誕生日に予定していた出張をキャンセルし、スペンサーを驚かせようと突然帰宅した。ところが、そこで彼女が見たものは、あろうことか仲のいい友人であったはずのヘンリーと格闘するスペンサーの姿だった。
 危険だからと家を離れる車の中で、スペンサーがジェンに打ち明けたのは、実はスペンサーが凄腕の元・CIAのスパイであり、ジェンと結婚するために引退したことで身内から2,000万ドルの懸賞をかけられてしまったというものだった。にわかにはスペンサーの話を信じられないジェンだったが、次から次へと2人の前に現れる刺客に彼女までもが銃を手に闘いに巻わざるを得ない状況に追い込まれてしまう。スペンサーは刺客を差し向けているのは彼の元上司のホルブルックであると考え、ホルブルックが宿泊しているモーテルを訪れたのだが・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    スパイの男性と普通の女性との出会いを描いたロマコメで邦題が『キス&キル』とは、トム&キャメロンの『ナイト&デイ』の二番煎じに思えなくもないが、もしかして『ナイト&デイ』の人気に便乗しようとしたのか・・・・・なんてワケはないよね(笑)。『ナイト&デイ』が非常に洗練されたサスペンスであるとすれば、こちらはどちらかと言えば野暮ったさが同居したドタバタコメディとでも言うべきだろうか。そして、その違いは主役のトム・クルーズとアシュトン・カチャーのタイプの違いからそのまま来ているように思える。
 状況を理解できずにキャーキャーと騒いでいるジェンと、襲ってくる敵を冷静に片付けていくスペンサー、そのコミカルな対照が観ていて本当に面白い。そして、こういうロマコメはキャサリン・ハイグルにとってはお手のもの。キャメロン・ディアスのような誰が観ても美人タイプだとは正直言い難いキャサリンだが、こういう役柄を生き生きと演じている彼女は不思議と美人に見えてくる。相手役のアシュトン・カッチャーも製作に名を連ねているだけあって、いつになくクールに決めているが、それがまた自然と笑いを誘うのが彼の持ち味だろう。
 それにしても懸賞金に2,000万ドル(日本円にして10数億円!)ともなれば、近隣のフツーの人たちが突如として刺客に変貌したくなるのもわかる気がする。殺しにまでもアメリカン・ドリームってあるんだね(笑)。おかげで誰が味方で誰が敵なのかが全くわからず、映画の中の2人同様に観ている観客もハラハラ、ドキドキ感を共有できる。ラストの結末はちょっと無理矢理という気がしないでもないが、「雨降って地固まる」でめでたしめでたし。ロマコメはやっぱりハッピーエンドでなければね。