評 価
File No.
1325
製作年 / 公開日
2010年 / 2010年12月10日
製 作 国
アメリカ / イギリス
監 督
リドリー・スコット
上 映 時 間
140分
公開時コピー
彼は闘いのカリスマ。その生き様は伝説。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ラッセル・クロウ
[as ロビン・ロングストライド]
ケイト・ブランシェット
[as マリアン・ロクスリー]
マーク・ストロング
[as ゴドフリー]
ウィリアム・ハート
[as ウィリアム・マーシャル]
マーク・アディ
[as クック修道士]
オスカー・アイザック
[as ジョン王]
ダニー・ヒューストン
[as 獅子心王リチャード1世]
アイリーン・アトキンス
[as アリエノール・ダキテーヌ(リチャード1世、ジョン王の母)]
ケヴィン・デュランド
[as リトル・ジョン]
スコット・グライムズ
[as ウィル・スカーレット]
アラン・ドイル
[as アラン・ア・デイル]
マックス・フォン・シドー
[as ウォルター・ロクスリー卿]
レア・セドゥー
[as イザベラ]
マシュー・マクファディン
[as ノッティンガム代官]
ダグラス・ホッジ
[as ロバート・ロクスリー卿]
ロバート・パフ
[as ボールドウィン伯爵]
ジェラルド・マクソーリー
[as フィッツロバート伯爵]
サイモン・マクバーニー
[as タンクリッド神父]
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あ ら す じ
12世紀末のイングランド。獅子心王の異名をとる
リチャード1世
率いる十字軍遠征隊は、イングランドへの帰還途上に思わぬアクシデントに見舞われる。フランスとの戦闘中にリチャード1世が敵の射た矢に貫かれて絶命してしまったのだ。しかも、リチャード王の王冠をイングランドへ持ち帰る役を担った
ロバート・ロクスリー卿
の一隊は、イギリス王室に仕えながらもフランス王フィリップと内通していた
ゴドフリー
の裏切りに遭い、フランス兵に襲撃を受けてしまう。偶然襲撃の場に出くわした弓の名手
ロビン・ロングストライド
らの一行は、ロクスリー卿の頼みを受け、彼の剣をノッティンガムの領主である父に届けるよう頼まれた。こうして、ロビンらはロクスリー卿になりすまして王冠をイングランドまで届けると、一路ノッティンガムへ向けて馬を走らせた。
イングランド王室では、リチャードの弟
ジョン
が王座に就くと、先王からの腹心
ウィリアム・マーシャル
を罷免し、その後任にジョン王の幼なじみであったゴドフリーを抜擢してしまう。内部からイングランド崩壊を目論むゴドフリーは、早速ジョン王を言葉巧みに誘導して暴政に拍車をかけていく。一方、ノッティンガムに到着したロビンは、仲間の
リトル・ジョン
、
ウィル・スカーレット
、
アラン・ア・デイル
らと袂を分かち、ひとりロクスリー卿の父
ウォルター・ロクスリー卿
を訪ねる。そして、ウォルターに剣を渡したロビンは、ウォルターから思わぬ提案を受けた。それは、ロビンの出生の秘密を教える代わりに、ロビンに亡きロバートになりすまして
マリアン
の夫としてノッティンガムに留まるというものだった。さもなければ、当主のいないロクスリー家は領地を国に没収され、マリアンとウォルターは住む場所を失ってしまうからだった。
ゴドフリーの陰謀は着々と進行し、やがてフィリップ王は軍勢を率いてイングランド沿岸にまで迫ってくる。イングランドにとって絶体絶命の危機が訪れた時、その戦いで自からが獅子奮迅の働きで裏切り者ゴドフリーを殺し、イングランドを勝利に導くことなど、まだその時のロビンは想像もしていなかった・・・・・。
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たぴおか的コメント
この手の伝記物はどうも苦手で、しかも前日はついつい夜更かししてしまって極度の睡眠不足という悪条件の中、途中で意識を失ってしまうのではないかという危惧を抱きながら劇場に向かったのだが、観てみるとそんな心配など全く無用の作品だった。140分という尺もあっという間に過ぎてしまった感があり、眠気を覚えている暇すら与えてくれない畳みかけるような展開が見事だった。
ロビン・フッドといえばシャーウッドの森に住む無法者というイメージが思い浮かぶが、この作品では彼が名を馳せるまでの、例えるならば「ロビン・フッド ビギニング」とでもいうべき内容になっている。冒頭の戦闘シーンでは、ロビンはまだその他大勢の中の一人に過ぎずない。銃はまだ発明されていない時代のこと、戦闘においては弓矢が最も威力を発揮する武器で、ロビンがその弓矢に長けていることは充分に観て取れる。ただ、彼が“闘いのカリスマ”とまで呼ばれた理由がこの作品では描かれていないため、後のフランスとの戦いでなぜ彼が中心人物にまでなったかという点については、今ひとつ説得力が弱いように思える。
実在する人物と架空の人物が入り乱れているのはちょっと困りものだ。特に作品で重要なポジションを演じるケイト・ブランシェット扮するマリアンや、マーク・ストロング扮するゴドフリーが実在しないとなると、ストーリー自体もどこまでが史実でどこがフィクションなのか判別できず、ひいてはロビン・フッドという人物の解釈を誤るおそれがある。特に私のように、上にも書いたとおり“シャーウッドの森に住む無法者”程度の知識しかないような人間にとっては、なるべくなら史実に忠実に描いて欲しいと思うのだが。
監督・リドリー・スコットと主演・ラッセル・クロウの組み合わせは『グラディエイター』と同じで、今回ラッセル・クロウは製作にも名を連ねているところを見ると、この作品にかける意気込みは相当なものだろうと思われる。実際のロビン・フッドの人となりを知る由もない私だが、ラッセル・クロウが演じたロビン・フッド像が実物とそれほどかけ離れてはいないことを願っている。