評 価
File No.
1331
製作年 / 公開日
2010年 / 2010年12月18日
製 作 国
イギリス / アメリカ
監 督
マシュー・ヴォーン
上 映 時 間
117分
公開時コピー
正義の心で
悪をKILL
特殊能力ゼロ、モテ度ゼロ、体力微妙
なりきりヒーローが世界を救う
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
アーロン・ジョンソン
[as デイヴ・リゼウスキー/キック・アス]
クロエ・グレース・モレッツ
[as ミンディ・マクレディ/ヒット・ガール]
クリストファー・ミンツ=プラッセ
[as クリス・ダミーコ/レッド・ミスト]
マーク・ストロング
[as フランク・ダミーコ]
ニコラス・ケイジ
[as デーモン・マクレディ/ビッグ・ダディ]
リンジー・フォンセカ
[as ケイティ・ドーマ]
ギャレット・M・ブラウン
[as Mr.リゼウスキー]
クラーク・デューク
[as マーティ]
エヴァン・ピーターズ
[as トッド]
デボラ・トゥイス
[as Mrs.ザーン]
ソフィー・ウー
[as エリカ・チョウ]
エリザベス・マクガヴァン
[as Mrs.リゼウスキー]
マイケル・リスポリ
[as ボッグ・ジョー]
ランダル・バティンコフ
[as トレ・フェルナンデス]
デクスター・フレッチャー
[as コディ]
ヤンシー・バトラー
[as アンジー・ダミーコ]
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あ ら す じ
母親を病気で亡くし、父と二人暮らしのオタク大学生
デイヴ・リゼウスキー
は、ガールフレンドもなく毎日を男友達とオタク話に明け暮れる日々を送っていた。アメコミのスーパーヒーローに憧れるデイヴは、なぜ誰もヒーローになろうとしないのかが不思議で仕方なかった。そして、その気持ちが募るあまり、ある日でイヴはネットで購入した緑に黄色のラインのウェットスーツを着て覆面を着け、世間の悪党を退治する“キック・アス”となって早速パトロールを始めるのだった。
しかし、現実はデイヴの思い描いていたようにはいかなかった。最初のミッションで2人組の車泥棒を阻止しようとしたデイヴは、呆気なく彼らに腹を刺されたうえに車に撥ねられて、瀕死の状態で病院へ運び込まれてしまう。ところが、怪我の治療で損傷した骨格の代わりに金属を埋め込まれたデイヴは、痛みに耐える能力が格段にアップしていた。そして、退院したデイヴは、性懲りもなく夜のパトロールを再開するのだった。
デイヴが次に遭遇したのは、一人の男に数名が暴行をはたらく現場で、複数の男たちに立ち向かうデイヴの姿はとてもスーパーヒーローと呼べる代物ではなかったものの、現場にいた若者が撮影した映像がYouTubeにアップされるや否や、“キック・アス”は謎のヒーローとして注目を浴びることとなった。おまけに密かに憧れていた
ケイティ
とも仲良くなれて、デイヴはの周囲は明らかに以前とは全く違うものに変わっていた。
ある日ケイティから「知り合いが貸した金を返してくれない」との相談を持ちかけられたデイヴは、“キック・アス”となって相手のアパートに乗り込むが多勢に無勢で窮地に陥ってしまう。ところがそこへ覆面をしたローティーンと思われる少女が現れると、男たちをいとも簡単に次々と倒していった。窮地を救われたデイヴだったが、男たちのボス・
フランク・ダミーコ
から、手下を全滅させたのは“キック・アス”だと勘違いされ、依頼ダミーコから命を狙われる羽目に陥ってしまう。
“キック・アス”を救ったのは
ビッグ・ダディ
こと
デーモン・マクレディ
と
ヒット・ガール
こと
ミンディ・マクレディ
の父娘で、かつてダミーコのために警官であったデーモンは無実の罪を着せられてしまったことから、ダミーコに復讐するためにミンディと2人で日々トレーニングに励んできたのだった。こうして“キック・アス”は、“ビッグ・ダディ”と“ヒット・ガール”の流血をも厭わない戦いに巻き込まれていく・・・・・。
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たぴおか的コメント
本当は前売り券を買って初日に観ようと思っていたのだが、公開劇場であるシネセゾン渋谷に行ってビックリ。『マチェーテ』はプログラムを製作していなかったが、この作品の場合はなんと前売り券がないとのこと。しかも、公開後最初の水曜日(テアトル系の劇場は水曜日は1,000円均一)である22日は忘年会が入っていて無理、やっと今日(29日)に劇場で観ることができたと思ったら、驚いたことに満席で立ち見客もいる有様。これで内容が大ハズレだったら怒り出す客もいるだろうと思われたが、他の客はいざ知らず私にとっては当たりの作品だった。
特筆すべきは何と言っても若干13歳の子役・クロエ・グレース・モレッツ演じるミンディ(=ヒット・ガール)の可愛さとアクションだ。もともとポスターで観た彼女の可愛さに惹かれて興味を持った作品だったが、実際にスクリーン上で静止画ではなく生き生きと躍動する彼女はポスターなんかよりもずっといい。しかも、素顔の彼女よりもパープルのウィッグとマスクを着けたヒット・ガールのコスチュームが妙に色っぽくてたまらない(笑)。そしてあのアクション。撮影前に数ヶ月のトレーニングを積んだらしく、小さな体をフルに駆使したアクションも見応え充分だ。おかげで肝心の主役であるキック・アスがかすんでしまっている気がするが。
意外な役で登場するニコラス・ケイジとミンディの父娘は笑える。誕生日に何が欲しいと尋ねられ、子犬だとミンディが答えると動揺する父親、それは冗談で本当はバタフライ・ナイフが欲しいなんてトンデモないことをサラッと返す、それを聞いてホッと胸をなで下ろす父親、つまりは普通とは全く逆なのだ。普通の父娘なら、バタフライ・ナイフに動揺して子犬にホッとするのにね(笑)。子供を自分の復讐のために育て上げるなんて、人道的にみていかがなものだろうか・・・・・などというヘリクツなど抜きにしてストレートに楽しみましょうね。