評     価  

 
       
File No. 1348  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2011年01月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   トッド・フィリップス  
       
上 映 時 間   95分  
       
公開時コピー   旅は道連れ、
アンタだれ?
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ロバート・ダウニー・Jr [as ピーター・ハイマン]
ザック・ガリフィアナキス [as イーサン・チェイス]
ミシェル・モナハン [as サラ・ハイマン]
ジェイミー・フォックス [as ダリル]
ジュリエット・ルイス [as ハイディ]
ダニー・マクブライド [as ロニー]
RZA
マット・ウォルシュ [as 運輸保安官]
トッド・フィリップス [as バリー]
キーガン・マイケル・キー [as 新生児の父]
ティンバリー・ヒル [as 新生児の母]
アーロン・ラスティグ [as グリーン医師]
ジョン・クライヤー [as アラン・ハーパー]
チャーリー・シーン [as チャーリー・ハーパー]
 
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あ ら す じ    5日後の妻サラの初めての出産に立ち会うために、仕事でアトランタを訪れていたピーター・ハイマンはロスへと向かう飛行機に乗るべく訪れた空港で、髭もじゃでサングラスをかけた男イーサン・チェイスとぶつかったのがすべての始まりだった。初対面なのにやたらと馴れ馴れしいイーサンと、登場した機内で再び鉢合わせしたピーターは、些細なことから言い合いになり、航空警察からはテロリストと疑われて搭乗を拒否され、しかも荷物は飛行機と共にロスへと飛んでしまうという散々な目に遭わされたのだった。財布も身分証もすべて空の上で途方に暮れるピーターに声をかけてきたのは、またしてもイーサンだった。財布が無事でレンタカーを借りたイーサンは、ピーターに車での大陸横断を持ちかけてきたのだ。他になす術のないピーターは、やむなくイーサンとの2人旅を受け入れることとなった。
 俳優志望のイーサンは、愛犬のフレンチブルドッグを連れてコーヒーの缶に詰めた父親の遺灰を手にハリウッドへエージェントに会いに行くところだと言う。質問はするなと最初にキッパリと言い放ったピーターの言葉にはお構いなしにしゃべりまくるイーサンは、ピーターが予想していた以上に彼の癇に障ることをしでかす、恐るべきマイナスオーラの持ち主だった。助手席で眠ろうとするピーターのすぐ隣で○○○を始めたり、緑内障のためだと言ってドラッグを買うためになけなしのお金を使ってしまい、挙げ句には居眠り、いや、熟睡運転で車を大破させてしまう始末だった。こんな状態の中果たしてピーターは無事妻の出産に立ち会うことができるのだろうか?いや、それ以前に、生きてロスにたどり着くことができるのだろうか・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    『ハングオーバー!』もそうだったが、この作品はさらに輪をかけて私の笑いのツボとはベクトルが別方向を向いているようだ。その最たる理由は、笑うに笑えない度を超したブラック・ユーモア(と言っていいのだろうか?)にある。そもそも、ザック・ガリフィナーキス(この名前、未だに覚えられない^-^;)扮するイーサンの父親の遺灰で笑いをとろうなんていう考え方には全く賛同できない。遺灰をギャグにするってことは、言い換えれば人の死をおちょくってることにならないかな?父親の遺灰をコーヒー缶に入れて持ち歩くイーサンもいかがなものかとは思うが、それはコメディで片付けることができる。でも、遺灰をコーヒーと間違って飲んでしまうなんて・・・・・笑うに笑えないよ。本物だと知らずにイーサンが撃った銃弾を腹に食らったピーターには、笑うどころかあまりに痛々しくて観ていられなかったし。
 前作に引き続き出演のザック・ガリフィナーキス演じるイーサンだが、ああいう人物が自分の周囲にいたとしたら迷惑この上ないのだが、それでいてどこか憎めないキャラクターで、その辺が最初はイーサンを頑として拒絶していたピーターさえも最後は彼を受け入れてしまう所以だろう。財布は失敬しても中身はびた一文・・・・・じゃなくて、1セントも使っていなかったり、あくまで自分は23歳だと言い張ってみたり(最後に告白されなくても、彼を23だなんて信じる奴はこの世にいないと思う ^-^;)、根が子供みないなだけで悪気はない・・・・・みたい・・・・・なんだよね、どうやら。
 そんなイーサンに振り回されっ放しの、ロバート・ダウニー・Jr扮するピーターの相変わらず飄々とした演技はさすがだ。自分では強面を貫いているつもりでいても、いつしかイーサンのペースにずるずると引きずり込まれてしまっている。ピーターに置き去りにされてひとり待っていた時のイーサンの寂しそうな姿を見たら、誰だって彼を放ってはおけなくなるんじゃないだろうか。