評 価
File No.
1349
製作年 / 公開日
2010年 / 2011年01月22日
製 作 国
アメリカ
監 督
ミシェル・ゴンドリー
上 映 時 間
119分
公開時コピー
俺たちが、悪を刺す!
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
セス・ローゲン
[as ブリット・リード]
ジェイ・チョウ
[as カトー]
キャメロン・ディアス
[as レノア・ケース]
クリストフ・ヴァルツ
[as ベンジャミン・チュドノフスキー]
エドワード・ジェームズ・オルモス
[as マイク・アックスフォード]
デヴィッド・ハーバー
[as スキャンロン]
トム・ウィルキンソン
[as ジェームズ・リード]
エドワード・ファーロング
[as タッパー]
ジェイミー・ハリス
[as ポパイ]
チャド・コールマン
[as チリ]
ジョシュア・チャンドラー・エレンバーグ
[as 少年時代のブリット]
ジル・レメス
[as デイリー・センチネル記者]
ジョー・オコナー
[as デイリー・センチネル記者]
モーガン・ラッシャー
[as デイリー・センチネル記者]
アナリー・ティプトン
[as アナ・リー]
テイラー・コール
ロバート・クロットワーシー
マイケル・ホールデン
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あ ら す じ
幼い頃に母を亡くし、新聞社を経営する厳格な父
ジェームズ・リード
に育てられた
ブリット・リード
は、父に反抗する気持ちから新聞社の運営にも興味を示さず、勝手気ままな生活を送っていた。そんなある日、父ジェームズが蜂にに刺されて亡くなってしまい、ブリットは思いもよらずセンチネル社の社長に就任することとなった。
ブリットは毎朝彼が飲むコーヒーを入れていたのが、父の運転手だった
カトー
だと知り、彼に興味を持った。そしてある夜、カトーと2人で父の銅像の首を切り取るという真似をしでかすが、この時不良グループにからまれているカップルを助けたことをきっかけに、カトーと2人でロスの街の悪党を一掃しようと思いつく。天才発明家でもあるカトーが作り出した数々のハイテクマシンを駆使し、2人は全身をグリーンのスーツとマスクで包んだ“グリーン・ホーネット(=緑のスズメバチ)”としてロスの悪党狩りに乗り出していった。
ワルの方がワルに近づきやすい、そう考えたブリットは、新任秘書の
レノア・ケース
にグリーン・ホーネットの動きを予想させ、その通り行動するようになった。そんな彼らの動きが、ロスの暗黒街を取り仕切る
ベンジャミン・チュドノフスキー
の目に留まらないわけがなかった。チュドノフスキーは組織の末端にまでグリーン・ホーネット抹殺の指令を下すが、一方でブリットは父の死が事故ではなくチュドノフスキーが仕組んだものだと知らされるのだった。
グリーン・ホーネットの正体を知らないチュドノフスキーは、新聞に掲載する記事を自分の都合のいいように取捨選択するよう持ちかけて断ってきたブリットを殺そうと考え、よりによってブリット殺害をグリーン・ホーネットに依頼してくる。こうして、チュドノフスキー一派とグリーン・ホーネットの戦いの火蓋は切られるのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
この作品のメガホンを執ったのは、あの名作『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーなのだが、このところ『恋愛睡眠のすすめ』『僕らの未来へ逆回転』で立て続けに期待を裏切ってくれているだけに、打って変わったアクション作品の監督を務めるとは意外中の意外だった。まるで、『シックス・センス』で衝撃的なデビューを果たし、以来コケ続けているM・ナイト・シャマランが『エアベンダー』で今までとは全く毛色の異なる作品に挑んだのと同じ経路をたどっているように思えてならない。両者の違いといえば、もはやシャマラン監督には何も期待していないという点だけだなのだが。
ゴンドリー監督とアクション、その出来映えが当然ながら心配されたのだが、観てみるとそんな心配は雲散霧消、映像派のゴンドリーらしく、悪漢がカトーに蹴られて吹っ飛ぶシーンは残像を巧みに利用して、それがまた3Dとの相性が抜群にいい。他にも、ブリットが辿る思考のプロセスの映像化や、チュドノフスキーがグリーン・ホーネットの暗殺を部下に命令したシーンでは、彼の命令が次々と末端へと伝達されるのを画面を分割して見せていくなど、随所に彼らしいユニークな映像が見られる。
『グリーン・ホーネット』を知ったきっかけは、10年以上も前にブルース・リーがアメリカの連続ドラマに出演していたことを知り、ビデオを借りてみたのが最初だった。その時は、あまりにも台詞が少なく、またこの作品と違ってリーのカンフーが観られるワケでもなく、退屈になって途中で観るのを辞めてしまった記憶がある。そして、この作品を観て初めて“グリーン・ホーネット”が2人のチーム名ではなく、リー(役名がカトーだったかは覚えていない)の相方だったアメリカ人(同じく役名がブリット・リードだったかはもちろん記憶なし)に付けられた名だということを知った。お恥ずかしい話だが。
そんなワケで、カトーが単なる“グリーン・ホーネットの助手”では、白人至上主義もいい加減にしてもらいたいものだと思ってしまう。メカはすべてカトーが作り、その上格闘技においてもカトーに手も足も出ないブリットが“グリーン・ホーネット”だなんて、どう考えても主従関係が逆でしょう。にもかかわらず、ウィル・フェレルを若くしたようなセス・ローゲン扮するブリットの態度のデカイことといったら・・・・・アメリカ人とか東洋人ということを抜きにしても、個人的にはあの傲慢な態度は観ていてちょっと不愉快。そんなブリットの秘書役にキャメロン・ディアスをキャスティングしたのも大きな謎だ。彼女じゃなくて、もっとブリット、カトーと歳の近い女優にすべきだったんじゃないかな。