評 価
File No.
1353
製作年 / 公開日
2010年 / 2011年01月29日
製 作 国
日 本
監 督
佐藤 信介
上 映 時 間
130分
公開時コピー
なぜ、
戦うのか
。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト
二宮 和也
[as 玄野計]
松山 ケンイチ
[as 加藤勝]
吉高 由里子
[as 小島多恵]
本郷 奏多
[as 西丈一郎]
夏菜
[as 岸本恵]
綾野 剛
[as 謎の集団リーダー]
水沢 奈子
[as 謎の集団の少女]
千阪 健介
[as 加藤歩]
白石 準也
[as 桜井弘斗]
伊藤 歩
[as 鮎川映莉子]
田口 トモロヲ
[as 鈴木良一]
山田 孝之
[as 重田正光]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ
就職を控えた大学生の
玄野計
は、地下鉄の駅で小学時代の同級生
加藤勝
を見かける。黒野は加藤に声をかけようかと思案していたところ、ホームから酔った男性が線路に転落したのを助けるために、加藤は迷わず線路へと飛び降りた。折しも、駅には通過する快速電車が近づきつつあり、加藤は男性をホームへと担ぎ上げたものの、自分自身がホームへ上がれずにいた。これを見かねた玄野は加藤に救いの手を差し伸べたが、加藤もろとも線路へと転落してしまう。そこへ電車が走ってきて、2人は間違いなく電車に轢かれて死亡した・・・・・はずだった。
2人が意識を取り戻すと、そこは窓から東京タワーが見えるマンションの一室で、中央には得体の知れない“ガンツ”と呼ばれる黒色の球体があり、彼らの他に数名の見知らぬ人たちがいた。とそこへ、ガンツから発せられた光の先に、全裸の女性
岸本恵
の姿が現れた。周囲の人たちは、玄野と加藤もこうやってこの部屋に運ばれてきたという。そう、彼らは全員が死んだはずの人間だったのだ。そこへ“ラジオ体操の歌”が鳴り響くと、何の説明もなしにガンツは彼らに“星人”と戦い倒すというミッションを課し、彼らを戦いの場へと転送してしまうのだった。
現場では、他の誰よりも事情を飲み込んでいるらしい
西丈一郎
が全員をけしかけ、誰もが早速現れた異形の星人を追い始める。ところが、その星人を仕留めたところへ、その親らしき星人が現れて、その場にいた全員は無残にも星人に皆殺しにされてしまった。星人を倒したのは西で、その瞬間にミッションは終了し、彼らは元の部屋へと転送された。
部屋に戻ったのは、玄野と加藤、岸本、西と、星人に皆殺しにされた中を生き残った中年男性の
鈴木良一
だけだった。4人はガンツから採点され、星人を倒した西のみに点数が与えられる。ガンツから付けられた点数が何を意味するのか、玄野は西に訪ねようとするが、そこで彼らは元の生活へと戻されてしまう。
前夜の出来事が信じられない玄野は、大学で同じゼミで漫画を描くのが好きな女子学生
小島多恵
から声をかけられる。そして、いつも玄野のことを観ていた多恵は彼の身の回りに異変が起きていることを敏感に感じ取っていた。一方の加藤は、子供の頃に父親を殺した罪で収監されていた少年院から戻ったばかりで、弟との2人暮らしだった。何とかして元の生活に戻りたかった2人は、次に償還された時に点数を“100てん”貯めれば、好きな誰かを生き返らせるか、記憶を消されて元の世界に戻れることを知る・・・・・。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント
ヤングジャンプに連載されていたコミックが原作、この作品に関する知識はその程度だったが、それが幸いしたのか、予想より遙かに面白い内容には充分に満足できた。二宮和也と松山ケンイチのW主役にそれぞれ吉高由里子、夏菜という女性をペアリングした設定も悪くない。特に初めてお目にかかる夏菜は、全裸での登場シーンにも驚かされたが、そのプロポーションの良さには再度ビックリ。体にぴったりフィットしたボディスーツが彼女のスタイルの良さを際立たせていた。仮に彼女見たさだけだったとしても、続編を劇場へ観に行くことは間違いない(笑)。ちなみに、4月23日に公開となる続編のタイトルは『GANTZ PERFECT ANSWER』と決まったようだ・・・・・なんて言いながら実際には、下にも書いたように最初のミッションの玄野が
“きしもと見すぎ”
だったのをさらに上回るほど
“きしもと見すぎ”
の私は、既に2度目の劇場へと足を運んでしまった。
そして、そこで瓢箪から駒というか、一つ意味がわからなかった謎が解けるという収穫があった(てか、そんなの実は謎でも何でもなくて、1回でちゃんと気付よ!と自分に言いたいのだが)。それは、最初のミッションの“ねぎ星人”、3番目のミッションの“おこりんぼ星人”はそのネーミングが理解できるのだが、2番目のミッションの“田中星人”という名前、そして特徴が“さわやか”というのは全く意味不明だったのだ。ところが、2度目に観た時に、田中星人が持つラジカセから流れる曲が田中星児の歌う“切手のないおくりもの”であることに気づき、やっと田中星人=田中星児から由来していることに気づいたのだ。田中星児なら“さわやか”はこれ以上ふさわしい特徴はないと言っていいくらいにピッタリな特徴だから。そんな私は、GANTZに言わせればやっぱり
“気づくの遅すぎ”
になるんだろうな(笑)。
マツケンと二宮の配役である加藤と玄野、マツケンはともかくとして二宮はどう考えても加藤が適役のように思えるのだが、その点は良しとしよう。ただ、本郷奏多だけは、相変わらず演技が今ひとつで浮いているように思えるのが残念。CGを駆使した戦闘シーンは迫力もあり、合格点をあげられる出来映えだ。もうちょっと星人の造形を何とかできなかったものかとは思うけど(特にねぎ星人は、ギャグに見えてしまう)。ギャグといえば、ガンツが戦闘から戻った各人に下す評価が小ネタになっていて笑える。玄野に
“きしもと見すぎ”
(これは実に耳が痛い)、岸本に
“巨乳揺れすぎ”
や
“かとうを見すぎ”
、加藤に
“きしもとに見られすぎ”
、鈴木に
“存在感なさすぎ”
や
“いたの?”
なんて、さすがに
“いたの?”
には場内から笑いが漏れていたね。人によって好き嫌いはあるだろうけど、私は結構あの評価コメントが気に入っている。
完全に2作で完結するように作られているとは言え、わからない点が多すぎるのも困ったものだ。そもそも“GANTZ”とは何者が何の目的で作ったのか、何のために星人退治というミッションをさせるのか。さらには、ラストで登場した山田孝之扮する重田がストーリーにどう絡んでくるのかも不明だし、それよりもっと気になるのは、星人との戦いで破壊された上野公園に群れる群衆の中に、なぜ死んだはずのマツケン扮する加藤の姿があったのか、その加藤を見つけた重田がなぜ加藤を追ったのか?続編は何と言っても“PERFECT ANSWER”だけに、すべてのモヤモヤを払拭するような答えを提供してもらいたいものだ。