評     価  

 
       
File No. 1377  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2011年03月19日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   大谷 健太郎  
       
上 映 時 間   126分  
       
公開時コピー   信じていれば、必ず変われる。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   瀬戸 康史 [as 溝呂木 美糸(ビート)]
桜庭 ななみ [as 塚本 芽衣(メイ)]
桐谷 美玲 [as 立花美姫(ミキティ)]
IMALU [as 秋川杏奈(アンナ)]
田中 圭 [as 犬田悟(ワンダ)]
加治 将樹 [as 郷田豪介]
小島 藤子 [as 清水圭子]
水野 絵梨奈 [as 宮本きらら]
西岡 徳馬 [as 芽衣の父]
いとう まい子 [as 芽衣の母]
七瀬 なつみ
菅田 俊
つみき みほ
風間 トオル
吉瀬 美智子 [as 南水面]
RIKACO [as 立花江美]
中村 敦夫 [as 溝呂木将人(ビートの祖父)]
田辺 誠一 [as 溝呂木隼人(ビートの父)]
 
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あ ら す じ    下町・月島に暮らす高校生2年生の塚本芽衣(メイ)は、母親が骨折して入院する病院に見舞いに行った折、車椅子の少女宮本きららが落とした小銭を拾ったことをきっかけにひとりの男子高校生と出会う。そしてその翌日、その彼が芽衣のクラスに転校生としてやってきた。彼の名は溝呂木美糸(ビート)。洋服店を営む祖父溝呂木将人に育てられたビートは、幼なじみであるきららの転院に伴って、長い間疎遠担っていたアパレル企業の社長である父・溝呂木隼人の元で暮らすこととなったのだった。
 クラスでは文化祭に向けての催し物が、プロの人気モデルである立花美姫(ミキティ)のファッションショーに決定し、ビートは自分のデザインを使ってもらおうと考え、一策を講じた。それは、引きこもりのために年齢は2歳上であるにも変わらず同じクラスにいる、クラスで最もイケてないパソコンオタクの犬田悟(ワンダ)を、誰もが驚くようなイケてる男に変身させることだった。そして、ビートの目論見通り翌日クラスに現れたワンダには誰もが目を見張り言葉を失った。あのタカビーなミキティさえもだ。そして、ビートのデザインしたオリジナルの衣装でのファッションショーへ向けて、クラスは一丸となって取り組むこととなった。
 そんな矢先に、PTAと校長たちの会議を耳にしたメイたちは、学校が今年限りで廃校になってしまうことを知らされる。そのうえ、ネット上で流されているCMに、ミキティがビートのデザインしたのと同じ服を着て出演していることが発覚し、クラスメイトたちはビートがデザインを盗作したのではないかという疑心暗鬼に囚われてしまう。せっかくまとまりかけたクラスは再びバラバラになってしまい、ビートはきららが大手術を受けることになったことのショックもあってか、デザインへの情熱を失ってしまったかのように落ち込んでしまう。果たしてクラスはこのままの状態で廃校を迎えるのか?そして、ビートの思いは一体どこへ向かっていくのだろうか・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    ファッションショーでモデルたちが往復する細長い舞台が“ランウェイ(滑走路)”と呼ばれることを、この作品を観て初めて知った。自分が高校生の頃だったら素直に共感できただろう作品だが、どうしてもひねた見方をしてしまうのはやっぱり歳をとったせいなのかと自分が悲しくなってしまった。フィクションとは言え、溝呂木美糸(みぞろぎ・びいと)って名前は何とかならなかったものだろうか(笑)。溝呂木っていう名字は実在するけど、美糸なんて名前の奴はいないだろう。ロコツに“重箱読み”だし。せめて、「美威人」とかにできなかったのかな?
 その主人公ビートを演じた瀬戸康史は初めて観る俳優だが、岡田将生をさらにニヤケたようなルックスがどうも好きになれないし、あのファッションはさらに好きになれない。彼のあのファッションって、本当にイケてるんだろうか?まぁ、もともとこの作品を観ようと思った動機が、桜庭ななみ、桐谷美玲、それに田中圭だったわけで、主人公役の瀬戸康史なんてはなからどうでもよかったのだが。そう言えば、桜庭ななみと桐谷美玲って『同級生』『体育館ベイビー』で既に2度共演してて、これが3度目の共演となるようだ。
 昨年の『書道ガールズ!!』を皮切りに、『最後の忠臣蔵』、『サビ男サビ女』と、今まさに旬の女優だと言える桜庭ななみももちろん悪くはない・・・・・いや、いい演技を見せてくれたと思う。だが、この作品では彼女よりも桐谷美玲の方にどうしても目がいってしまう。『同級生』はともかく、『君に届け』の胡桃沢梅の意地悪なイメージが強く残っていた私にとって、この作品のミキティは悪いイメージを払拭して余りあるほどで、もしこの作品をもう一度劇場で観ることがあるならば、それは桐谷美玲見たさ以外には考えられない・・・・・なんてね(笑)。
 バラバラだったクラスが一つの目的に向かって結束するというのは、ある意味学園ものでは定石ともいえる設定で、さすがのひねた私もその点だけは高校時代の自分に重ね合わせて胸が熱くなるのを抑えることができなかった。もしこれがスポーツ大会をモチーフにしていて、クラスが優勝を目指して汗まみれになる、なんていう一昔前の青春ドラマのような設定だったら、その年代に高校時代を送った私のようなオジサン連中にとってさらに感極まる物があっただろうけど。時代が変われば学園ドラマのモチーフも変わるってことなのかな?