評     価  

 
       
File No. 1378  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2011年03月19日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   品川 ヒロシ  
       
上 映 時 間   137分  
       
公開時コピー       

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   佐藤 隆太 [as 黒沢飛夫]
上地 雄輔 [as 鬼塚龍平]
石原 さとみ [as 宮崎由美子]
綾部 祐二 [as 石井保]
秋山 竜次
新井 浩文 [as 城川]
宮川 大輔 [as 金井]
笹野 高史
大島 美幸
成宮 寛貴
金子 ノブアキ
大悟
西代 洋
フルーツポンチ
河本 準一
長原 成樹 [as 河原]
 
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あ ら す じ    結成以来10年が経っても未だに芽が出ないお笑いコンビ“ブラックストーン”のボケ役でネタ作り担当の黒沢飛夫は、頼り切っていたカノジョ・宮崎由美子と決別してまで真剣に漫才に打ち込もうと決心した矢先、相方の石井保から借金を理由にコンビ解散を宣告されてしまう。その時から石井は携帯にすら出なくなってしまい、ヤケ酒をあおった飛夫は酔った勢いで石井のアパートに押しかけた。ところが折り悪く、そこへ石井の借金を取り立てに訪れた金井と鉢合わせになってしまった。
 金井と揉めた末に、飛夫はあろうことか金井の頭からゲロをぶちまけてしまい、これにキレた金井に蹴りを入れられた飛夫は、石井の部屋のドアをぶち破ってそのまま意識を失ってしまった。そして、翌朝警察に発見された飛夫は、留置所へ入れられて事情聴取を受けることとなった。ところが、飛夫と同房に入れられていたドレッドヘアにタトゥーだらけの男が、飛夫に対して絶妙なタイミングで突っ込んでくることに気づき、飛夫はその男・鬼塚龍平に思い切って切り出してみた。「俺とコンビ組まない?」。
 飛夫の唐突な申し出に対し、意外にも龍平はあっさりと承諾し、こうして異色の漫才コンビ“ドラゴンフライ”が誕生した。そして、2人の出会いは、今まで何かやりたいと思いながら何もできずにくすぶっていた龍平を変えていったが、それは飛夫も同じで、実は根暗だった飛夫だが、前よりも明るくなりよく笑うようになった。そして、久しぶりに連絡を取った由美子も、以前より明るくなった飛夫を感じ取り、今まで隠していたことを飛夫に打ち明けた。彼女は飛夫の子供を妊娠していたのだ。飛夫は迷わず由美子にプロポーズし、由美子もこれを受け、龍平にも祝福されながら2人は結婚することとなった。
 ところが、以前とは別人のように変わった龍平を黙って見ていなかったのが、以前から龍平と揉めていた城川率いる不良グループ“スカルキッズ”だった。彼らの襲撃を受けた龍平は最後まで無抵抗を貫いたが、次に“スカルキッズ”が飛夫までをも襲った時、龍平は我慢の限界を超えてしまい、飛夫に石井とヨリを戻すよう言い残して、“スカルキッズ”が二度と飛夫に手出ししないよう叩きのめすことを決意するのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前作『ドロップ』が、周囲の環境が悪かったこともあって今ひとつという印象だったため、全く期待せずに劇場へ臨んだのだが、これが予想以上に面白かった。笑いあり感動あり、また思わず目頭が熱くなるシーンもあり、様々なエンターテイメントの要素がぎっしりと詰め込まれているとでも言うべき作品だった。そして、私はこの作品を観てひとつ確信したことがある。恋人にするなら綾瀬はるかだが、結婚相手に選ぶならば石原さとみだと(何をワケのわからないことを確信してるんだろうね、このオジサンは>自分)。
 冗談はともかくとして、佐藤隆太はさすがにこういう演技が上手いねぇ。安心して観ていられる。その反面、不安だったのは宮川大輔で、『さらば愛しの大統領』的なノリの演技をされたのでは、完璧に一人でスベりまくりの浮きまくりになるのではないかと心配していたのだが、さすがに作品と自分が置かれたシチュエーションをちゃんと把握しているようで、上手く作品に溶け込みながらも見事に笑いをとっていたのはさすがと言うべきだ。
 宮川大輔と同時に不安を感じていたのが龍平を演じた上地雄輔なのだが(そう言えば彼は『ドロップ』にも出演していた)、普段の彼とは全く違う龍平というキャラクターを違和感なく演じていたのには感心した。宮川大輔と共に上地雄輔の株も、この作品でずいぶんと上がったね。そして、やっぱり紅一点とも言える石原さとみの存在は大きかった。また、2人のデブが登場するのだが、一方は龍平の仲間で飛夫や由美子を応援してくれるデブタクはいい奴なのだが、もう一方のメイド性感風俗に通うオタクデブのキモイことと言ったら・・・・・キモイ役柄に徹した役者根性は大したものだが、やっぱりキモイものはキモイ(笑)。