評     価  

 
       
File No. 1412  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年05月20日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロブ・マーシャル  
       
上 映 時 間   141分  
       
公開時コピー   その泉をみつけし者は、
“永遠”を手に入れる。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジョニー・デップ [as ジャック・スパロウ]
ペネロペ・クルス [as アンジェリカ]
ジェフリー・ラッシュ [as バルボッサ]
イアン・マクシェーン [as 黒ひげ]
サム・クラフリン [as フィリップ]
アストリッド・ベルジュ=フリスベ [as シレーナ]
ケヴィン・R・マクナリー [as ギブス]
キース・リチャーズ [as ティーグ・スパロウ]
スティーヴン・グレアム [as グレッグ・エリス]
グレッグ・エリス [as グローヴス]
リチャード・グリフィス [as ジョージ2世]
ジュディ・デンチ [as 貴婦人]
ジェマ・ウォード [as タマラ]
クリストファー・フェアバンク [as エツェキール]
ポール・ベイズリー [as サラマン]
ブロンソン・ウェッブ [as クック]
リチャード・トムソン [as デリック]
松崎 悠希 [as ガーヘング]
セバスチャン・アルメストロ [as フェルディナンド王]
 
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あ ら す じ    
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たぴおか的コメント    てっきり『ワールド・エンド』で終わりと思っていて、そのコメントにも「完結編」などと書いた私だったが、シリーズ4作目がヒロインにペネロペ・クルスを迎えて製作されることを知った時は、正直嬉しさ半分・不安半分といったところだった。不安とは言うまでもない、前3作で中心人物だったオーランド・ブルーム演じるウィル、キーラ・ナイトレイ演じるエリザベスが登場しないことだ。前作でウィルがあんなことになっちゃったし、だからこそシリーズも3作で終了だと思ったわけだったのだが。
 今回ついに“パイカリ”シリーズも今や猫も杓子もといった感のある3D作品の仲間入りをすることとなったわけだが、確実に集客が見込める作品だけに、3D化してさらなる興行収入をあげようと狙ったためか。恐るべし、ジェリー・ブラッカイマー。ただ、暗い夜のシーンが多かったためか、3D映像が生かされているとは言い難く、結果論ではあるけど2Dで充分だったと思う。
 ウィルとエリザベスがいないくても、おそらくこの作品のファンが観たいのはジョニー・デップの演じるジャック・スパロウだから、その意味ではいつもより悪ノリに磨きがかかったようなジャックに満足できるだろう。冒頭からいきなりの大立ち回りから馬車での逃亡シーンと派手なアクションシーンの連続で、このテンションで進んでいったら一体この先はどうなるのだろう?なんて期待を抱かせてくれる。
 ペネロペ・クルスの持つエキゾチックな雰囲気が、女海賊アンジェリカというキャラクターにピッタリとマッチしていていい。ペネロペは『添えでも恋するバルセロナ』での共演がきっかけでハビエル・バルデムと結婚し(美女と野獣という気がしないでもないが)、第一子を妊娠中だったために、実はアクションシーンの一部を妹のモニカ・クルスが代演している。どのシーンが妹なのか注目して観ていたが、結局ハッキリと断定できなかった。それもそのはずで、ペネロペとモニカはまるで双子のようにソックリなのだ(こちらを参照。右が姉のペネロペで左が妹のモニカだ)。
 そのアンジェリカの実父がイアン・マクシェーン扮する海賊黒ひげで、これがまた娘の命より自分の命が大事だという血も涙もない極悪非道さには同情の余地無し。決して勧善懲悪の物語ではないが、黒ひげとアンジェリカの結末はああでなくちゃいけない。ラストでは離島に置き去りにされてしまうアンジェリカだが、エンドクレジット後のおまけ映像を観ると、さらなる続編が製作される可能性は低くないと見た。やはり、エンドクレジットが終わったとしても、場内に照明が点灯されるまで席を立つべきではないね。
 この作品には人魚が登場するが、人魚があれほど凶暴で危険な生き物だとは意外で、人魚というよりもむしろギリシア神話における海の怪物・セイレーンに近いように思えた。で、調べてみたら、セイレーン(ギリシア語)はイタリア語でシレーナ(Sirena)で、黒ひげの一行に捕らえられた人魚の名前がまさにシレーナなのだ。ちなみに、セイレーンは本来半人魚ではなく半人半鳥の怪物で、デビルマンに登場する半鳥の妖獣の名前・シレーヌはセイレーンのフランス語(Sirene)だった。