評 価
File No.
1414
製作年 / 公開日
2011年 / 2011年05月27日
製 作 国
アメリカ
監 督
ジョージ・ノルフィ
上 映 時 間
106分
公開時コピー
操作された《運命》に、逆らえ。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
マット・デイモン
[as デヴィッド・ノリス]
エミリー・ブラント
[as エリース・セラス]
アンソニー・マッキー
[as ハリー・ミッチェル]
ジョン・スラッテリー
[as リチャードソン]
マイケル・ケリー
[as チャーリー・トレイナー]
テレンス・スタンプ
[as トンプソン]
ローレンス・レリッツ
スティーヴ・ソーレソン
フローレンス・カストリナー
フィリス・マクブライド
ナタリー・カーター
チャック・スカーボロー
ジョン・スチュワート
マイケル・ブルームバーグ
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あ ら す じ
最年少で下院議員に当選した政治家
デヴィッド・ノリス
は、上院議員選に臨み他候補を圧倒して有利に選挙戦を繰り広げていた。ところが、下半身を露出した写真が公になってしまい、一転して当選の見込みがなくなってしまう。そんな矢先、デヴィッドは美しいバレリーナ、
エリース・セラス
と出会い、互いに強く惹かれ合う。後日、バスの中で偶然出会った2人は、落ちるべくして恋に落ちた。けれども、その2度目となる2人の出会いは運命の悪戯とも言うべきもので、本来はあり得ないはずのものだった。
自分の事務所に戻ったデヴィッドは、事務所を占拠していた不審な男たちに追われ、捕らえられてしまう。そして、グループのリーダー格らしき男・
リチャードソン
から、信じがたい話を聞かされた。それは、彼らは歴史を裏から操作している“アジャストメント・ビューロー(運命調整局)”と呼ばれる組織に属し、デヴィッドの運命を“運命の書”の記述から逸脱しないように操作しているというものだった。そして、“運命の書”によればデヴィッドとエリースは恋に落ちる予定ではなく、調整員
ハリー・ミッチェル
のミスによって出会ってしまったが、今後は彼女には決して会うことはできないというのだった。
人知を超えた能力を駆使してエリースとの再会を妨げようとする運命調整員に対し、デヴィッドは何とかエリースと会うべく必死の抵抗を試みる。そして、それから3年の後、彼は偶然にもエリースに出会ったバスの中から、街角を歩く彼女を発見し再会に成功する。これに対し、運命調整局は凄腕の調整員・
トンプソン
を送り込み、デヴィッドとエリースの恋の成就を妨げようとする。そして、デヴィッドはトンプソンから自分の想いもしない未来を聞かされ、エリースと一緒ではその妨げになること、そして、エリースもまたデヴィッドと一緒にいては世界的なバレリーナになる未来を失ってしまうと告げられるのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
人の運命がすべて“アジャストメント・ビューロー(運命調整局)”によって操作されているなんて、荒唐無稽なトンデモ映画だろうと身構えていたのだが、観てみると予想に反して面白かった。マット・デイモン扮する主人公デヴィッドの運命がすべて運命管理局の管理下に置かれているのだが、だったらアメリカ全国民が彼らに管理されているのか?そうでなければ、ナゼ彼が?という疑問がまず湧いてくるのだが、それに対する回答もちゃんと用意されていて、この手の作品では致命的になりかねない大きな矛盾も見当たらなかった。もちろん、いくつかの疑問は残るけど。
デヴィッドが行く先々に現れる管理局の調整員、ドラえもんの“どこでもドア”さながらのドアで自由自在に移動しているとは、その発想が面白い。なんせ、彼らは人間を超えた存在なのだから、何が起きても不思議じゃないわけだ。そんな人間を超えた存在である調整員の中にも、異端児的などこか抜けた奴もいるわけで、デヴィッドを監視していたハリーがうっかりしていたために、デヴィッドは再び会うはずのなかったエミリー・ブラント扮するヒロインのエリースと再会しちゃう。デヴィッドがバスに乗ってからコーヒーをこぼしたって、何の意味もないのに(笑)。そして、そんなハリーの些細なミから、調整員がデヴィッドの友人でもありマネージャーでもあるチャーリーを“調整”している現場を目撃してしまう。ほんの小さなミスがデヴィッドの運命を調整局の思惑から大きく狂わせてしまうのは皮肉な話だ。
下っ端じゃ手に負えないということで、おもむろに登場するトンプソンを演じるテレンス・スタンプはさすがに貫禄充分。ただ、『イエスマン』での印象が強く残っているためか、どこか滑稽に見えてしまうんだよね。調整員としてかなり格が上と見えるトンプソンなのだが、彼の上司があの人だったとは思いもしなかった。そして、すべての調整員の頂点に立つ“議長”とは一体誰なのだろうか?
エミリー・ブラントがモダンバレエの見事な腕前を披露してくれているのは予想外の収穫だった。もしかたら、先の『ブラック・スワン』も彼女が演じた方が良かったんじゃないかと思えるほどだ。正直に好みとは言いかねる彼女だったが、『ガリバー旅行記』とこの作品のおかげでずいぶんと印象が好転した。