評     価  

 
       
File No. 1426  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2011年06月18日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   コリン・ストラウス / グレッグ・ストラウス  
       
上 映 時 間   94分  
       
公開時コピー   そこには、愛も英雄も存在しない  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   エリック・バルフォー [as ジャロッド]
スコッティー・トンプソン [as エレイン]
ブリタニー・ダニエル [as キャンディス]
クリスタル・リード [as デニス]
ネイル・ホプキンス [as レイ]
デヴィッド・ザヤス [as オリヴァー]
ドナルド・フェイソン [as テリー]
ロビン・ガンメル [as ウォルト]
 
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あ ら す じ    ロスに住む親友テリーの誕生パーティに訪れた、ジャロッドエレインのカップル。その日はそのままテリーのペントハウスに泊まった2人だったが、翌日の早朝にブラインドの隙間から差し込む強烈な光に目を覚ます。隣の部屋から隣の部屋から聞こえた悲鳴にジャロッドがかけつけてみると、動揺したキャンディスが、テリーの友人レイが光に吸い込まれるように消えてしまったと言う。そして、ジャロッドもまた危うく光に吸い込まれそうになったところを、テリーが制止してかろうじて事なきを得た。
 状況を理解できずに戸惑うジャロッドたちは、窓の外の光景を見て呆然とした。空に未知の巨大な飛行物体が無数に浮かび、それらが先ほどジャロッドも吸い寄せられそうになった青白い光線放ち、地上から人々を吸い上げていたのだ。部屋にいたジャロッド、エレイン、テリー、キャンディス、それにデニスの5人は、車で港まで脱出し、そこから船で街を離れようと試みる。しかし、駐車場の出口で待ち受けていた敵にテリーとデニスが捕獲されてしまう。街中がすでに敵母船から解き放たれた敵生命体によって埋め尽くされていたのだ。
 地下の駐車場で危ういところを助けてくれたてオリヴァーが加わって、4人は再び20階のテリーの部屋に戻り敵から身を隠していた。しかしやがて電気や水道が止まり、彼らはこれからどうするかの選択を迫られる。あくまで立てこもることを主張するオリヴァーとキャンディスを部屋に残し、ジャロッドとエレインは屋上に出て、軍隊を送り込んできたヘリが戻ってくるのを待つことにしたのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    観る前のイメージでは、どちらも同じような状況を描いていると思われる、震災のために公開が延期になった『世界侵略:ロサンゼルス決戦』とこの作品。どちらが上か、まずはこの作品を観ることになったわけだが、両者を観比べるまでもなく、どうやら軍配は『世界侵略』に上がりそうだ。
 この作品の映像を手がけているのは『デイ・アフター・トゥモロー』『212』『アバター』のVFXチーム“Hydraulx”とのことで、なかなか迫力ある映像は一応評価できるのだが、それはあくまで「10億という制作費のわりには」という条件付きでのこと。そして、この作品を観て改めて感じたのは、ハリウッドと比較して日本の映像技術が劣っているように思えるが、実は技術力自体にはそれほど大きな差はなく、ただ両者が決定的に違うのは映像製作に注ぎ込むことができる資金の量で、それがそのまま映像の差となって表れているんじゃないかな、ということだ。
 そして、低予算のわりにはという条件付きの映像はともかく、ストーリーのつまらなさは致命的。おまけに尺が94分とこの手の作品にしては極端に短いのにもかかわらず「1日目」の朝を冒頭で見せておいて、15時間前にプレイバックして再び「1日目」の朝に戻るという回りくどい無意味な編集。生命体なのかハイテクマシンなのか判別しかねるエイリアンたちの造形。そして、どう見ても人類に勝ち目はないとしか思えない展開には、観る者に先を想像させる余地を残してくれていない。さらに衝撃的なのは、主人公2人が拉致されてしまい、空中でのキスシーンという結末にふさわしい描写の後に続く敵母船内の陳腐な映像。後悔することを覚悟の上でそれでもなお劇場で観たいと思う方以外にはDVDでの鑑賞をお勧めしたい・・・・・つーか、DVDで観てもレンタル料を払ったことを後悔するかも(笑)。