評     価  

 
       
File No. 1429  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年06月24日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   J・J・エイブラムス  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   僕たちは、ひとりじゃない。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジョエル・コートニー [as ジョー・ラム]
エル・ファニング [as アリス・デイナード]
カイル・チャンドラー [as ジャック・ラム]
ライリー・グリフィス [as チャールズ・カズニック]
ライアン・リー [as ケイリー]
ガブリエル・バッソ [as マーティン]
ザック・ミルズ [as プレストン]
ロン・エルダード [as ルイス・デイナード]
ノア・エメリッヒ [as ネレク大佐]
ジェシカ・タック [as Mrs.カズニック]
ジョエル・マッキノン・ミラー [as Mr.カズニック]
グリン・ターマン [as ウッドワード先生]
リチャード・T・ジョーンズ [as オーバーマイヤー]
アマンダ・フォアマン [as リディア・コナース]
デヴィッド・ギャラガー [as ドニー]
ブレット・ライス [as プルート保安官]
ブルース・グリーンウッド [as クーパー]
デイル・ディッキー [as エディ]
ジャック・アクセルロッド [as Mr.ブレイクリー]
ダン・カステラネタ [as ルジー]
 
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あ ら す じ    1979年。工場で働く母を事故で亡くし、父ジャック・ラムと2人で暮らす、14歳の少年ジョー・ラム。彼はある夜、親友チャールズが取り組んでいる8ミリの映画の撮影を手伝うため、真夜中に家を抜け出して仲間たちの元へと向かった。5人の仲間が揃ったところへ現れたのは、父親ルイス・デイナードの車を内緒で無免許運転してきたアリス・デイナードだった。今回から主人公の妻役として、チャールズが出演を頼み込んだのだった。
 アリスの車で撮影場所に選んだ駅に到着した6人は、早速駅を通過する貨物列車を背景に撮影を開始した。すると突然、大音響と共に列車が脱線し、後続車両が次々と大破していく。6人は何もかも放り出して一目散に逃げ出したが、その時倒れたカメラは貨物コンテナから抜け出した巨大な異形の生命体を撮影していた。しかし、チャールズもジョーも、後日フィルムを現像するまで、そこにとてつもない物が撮影されていたことなど知る由もなかった。
 事故の原因は列車に正面衝突したトラックで、運転していたのはジョーたちの学校のウッドワード先生だった。重傷を負ったウッドワートは駆けつけてきたジョーたちに、「このことは決して誰にも言うな」と銃で脅して言い聞かせた。間もなく空軍が事故現場に駆けつけたために、ジョーたちはアリスの車に乗って現場から一目散に逃げ出すのだった。
 その日以来、町では不可解な現象が続発する。頻繁に起きる停電、町中の犬たちがすべて町から逃げ出し、中古車の販売店では車のエンジンだけが盗まれ、そして保安官を筆頭に9名が行方不明となっていた。保安官代理であるジャックが中心になって異変の原因を突き止めようとするが、町にやってきた軍は固く口を閉ざして何も語ろうとしなかった。そんなある日、ジャクソンは軍の通信を傍受し、“ウォーキング・ディスタンス作戦”というコードネームを耳にした。“ウォーキング・ディスタンス作戦”とは何か、空軍のネレク大佐に直接問いただそうとしたジャックは、軍に身柄を拘束されてしまう。
 やがて軍は、町に火事を装って放火し、町の人々を強制的に避難させる。アリスが何か巨大な物にさらわれてしまったことを避難所で遭遇したルイスから聞いたジョーは、チャールズや仲間たちと共にアリスを救うために町へと戻る。果たして、町民を追い出した町で軍は一体何をしようとしているのか?そして、ジョーたちは巨大な物に拉致されたアリスを無事救い出すことができるのだろうか・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    予想はしていたけど、スピルバーグとJ・J・エイブラムスのいいトコ取りしたような作品。あ、決してけなしているワケじゃなくて、あくまで褒め言葉ということで。今回は異星人らしき生命体が登場するがその造形、そして一気に全体像を露出せずに小出しにしていくやり方は『クローバーフィールド』そのまんまだし、『未知との遭遇』や『E.T.』へのオマージュ・・・・・いや、スピルバーグが製作に名を連ねているんだからオマージュという言葉は間違いだな。悪く言えば自画自賛とも受け取れかねない、そんな過去のスピルバーグ作品を思わせるようなシーンもふんだんに盛り込まれている。主人公が中学生の子供たちという点や、異形のエイリアン(E.T.と違ってかなり凶暴だが)と接触することでテレパシーで意思疎通を図れること、そしてラストではその異形のエイリアンが宇宙へ帰って行くなど、往年のスピルバーグ作品ファンにとっては、おそらく強烈なデジャヴにとらわれることだろう。、
 いきなりのクライマックスシーンとも言うべき、列車事故の描写は迫力と観応えが充分だ。ああいうシーンはやはりDVDじゃなくて劇場の大音響で体験したいね。予告編では何度も見せられた、コンテナの中にいる何物かがコンテナを内側から叩くシーンは、意外にも本編ではカットされていた。そのためというワケじゃないが、コンテナから抜け出した“物”の全容がなかなかつかめずに、ちょっとしたストレスを感じてしまうかもしれない。事実私は、今になって思えば「早く全身像を見せろよ!」とかなり焦らされていた気がする。
 これはこの作品を観た大半の人が感じることだろうが、ダコタ・ファニングの妹エル・ファニングがいい。かなりいい。『SOMEWHERE』も良かったけど、この作品同世代の子供たちn間でヒロイン的な存在を演じているために、余計に引き立って見える。美人と言うよりも可愛らしい顔立ちのダコタ野場合、子役から脱皮するために相当苦労しそうな気がするが、妹のエルはそのまま大人になってもおかしくない美人タイプだから、将来がますます楽しみだ。また、主人公のジョー役のジョエル・コートニーの柔和な表情には好感が持てる。そんなジョーに対してチャールズが見せる嫉妬も、いかにも子供にありがちで微笑ましかった。小さな名優たちが大きな仕事をやってのけた、そんな感のある作品だ。