評     価  

 
       
File No. 1435  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年07月02日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ケネス・ブラナー  
       
上 映 時 間   115分  
       
公開時コピー   神失格の男《ヒーロー》
“二つの世界”の運命は彼の手に
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   クリス・ヘムズワース [as ソー]
ナタリー・ポートマン [as ジェーン・フォスター]
トム・ヒドルストン [as ロキ]
アンソニー・ホプキンス [as オーディン]
ステラン・スカルスガルド [as エリック・セルヴィグ]
カット・デニングス [as ダーシー・ルイス]
クラーク・グレッグ [as コールソン捜査官]
イドリス・エルバ [as ヘイムダル]
コルム・フィオール [as ラウフェイ王]
レイ・スティーヴンソン [as ヴォルスタッグ]
浅野 忠信 [as ホーガン]
ジョシュ・ダラス [as ファンドラル]
ジェイミー・アレキサンダー [as シフ]
レネ・ルッソ [as フリッガ]
アドリアナ・バラーザ [as イザベル・アルヴァレツ]
マキシミリアーノ・ヘルナンデス [as シットウェル捜査官]
リチャード・セトロン [as 氷の巨人]
ダレン・ケンドリック [as 氷の巨人]
ジョシュア・コックス [as 氷の巨人]
ルーク・マッシー [as 氷の巨人]
 
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あ ら す じ    神の世界“アスガルド”で、父・オーディンの後を継ぎ次期王座に就くはずだった、最強の戦士・ソー。ところが、アスガルドの目とも言うべきヘルムダルの監視をかいくぐり、氷の巨人がアスガルドに侵入するという事件が発生する。これに対し何も行動を起こそうとしないオーディンに苛立ったソーは、弟・ロキホーガンらを従え、氷の巨人の世界へ勝手に攻め込んでしまう。ソーの傲慢で身勝手な行為に怒ったオーディンは、ソーの持つ力と伝説の武器“ムジョルニア”を奪い、彼を地球へと追放してしまう。
 地球の荒野で意識を取り戻したソーは、その辺りで観測を行っていた天文学者のジェーン・フォスターたちが乗った車に撥ねられてしまい、そのまま病院へかつぎ込まれる。ところがソーは、病院で大暴れして逃げ出してしまい、やむなくジェーンは得体の知れないソーを連れ帰ることになった。こうしてジェーンと共に人間生活を送るようになったソーは、次第にそれまでの自分の傲慢さを省みるようになり、同時にジェーンの持つ優しさに惹かれていくのだった。
 その頃アスガルドで、ロキが自分は氷の巨人の息子であったことをオーディンから告げられる。常に兄のソーに引け目を感じ卑屈になっていたロキは、それが自らの出生のためであると思い込み、地球へ追放された兄に成り代わり自分がアスガルドの王にという野望を抱くようになる。ロキは密かに氷の巨人と内通し、彼らをアスガルドに導き入れてオーディンを亡き者にしようとしたばかりでなく、ソーを排除すべく地球へ破壊マシン“デストロイヤー”を送り込むのだった。
 アスガルドの危機を告げるために、ホーガンたち三銃士が地球に訪れる。しかし、彼らの力をしても“デストロイヤー”には歯が立たなかった。“デストロイヤー”の脅威はジェーンにまで及び、ついにソーは自らの命と引き替えにジェーンを助けようと決意した。ところが、そんな彼の思いを感じ取ったように、“ムジョルニア”がソーの手に戻り、同時にソーは失っていた力を取り戻すのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    日本ではあまり馴染みのないキャラクターの雷神・ソーだが、どうやら本国アメリカでは絶大な人気を誇るヒーローらしい。ちなみに、ソーの弟・ロキは、あのジム・キャリーの『マスク』にも登場するロキと同一人物(いや、神だから“人物”というのは間違いかな ^-^;)だろうか。神話の世界に疎い私には断言することはできないが。
 主役のソーを演じたクリス・ヘムズワースは初めて観る俳優か?と思ったら、意外にもそれまでの2本の出演作『スタートレック(2009年)』、『パーフェクト・ゲッタウェイ』のいずれも劇場で観ていて、残念ながら彼の演じたキャラクターは微塵も記憶に残っていない。これが女優だったら違ったかもしれないんだけどね(汗)。彼以外には、父親オーディン役にアンソニー・ホプキンス、彼が恋に落ちる人間の女性にはオスカーを受賞したばかりのナタリー・ポートマン(彼女がこの手のアメコミ作品に出演するのは初めてじゃないかな)、そしてソーを支える神のひとりとして浅野忠信がハリウッドデビューを果たすなど、豪華なキャスティングが光る。
 この作品を観て、『アイアンマン2』の特別映像の意味がやっとわかった。てっきり『アイアンマン3』への布石だと思っていたのだが、一見アイアンマンとはほど遠い内容のこの作品のワンシーンだったとは夢にも思わなかった。そして、そのシーンの中で、ロキが差し向けた刺客“デストロイヤー”を見た捜査官が「スタークのものか?」とも言っているように、この2つの作品は今後もかなり深く絡んでくるようだ。また、この作品のエンドクレジット終了後にも特別映像が用意されており、作品の上映開始前に告知されるのだが、これがまた意外な作品への布石になっているのだ。しかも、エンドクレジット後の特別映像前には「ソーにはAVENGERで会える」という字幕が。AVENGERで思い出すのは、もちろん『アイアンマン2』で提示された“AVENGER”計画で、ということは次の作品では一見縁遠いように思えるアイアンマンとソーが登場するということか?おかげで、アイアンマンとソーが共演すると思われる次作“AVENGER”が気になって仕方なく、その辺りの興味のかき立て方にはほとほと感心してしまう。
 最近の猫も杓子も3Dという風潮の中、この作品も3Dで上映されているのだが、もはやよほどの度肝を抜くような3Dの使い方をしない限り、『アバター』の時ような衝撃を受けることはないんだろうな。果たして3Dししたことでどれほどの効果があったのか、2Dでもよかったのではないかという疑問は感じてしまう。まぁ、私の興味の対象は既にこの作品よりも次にソーが(そしておそらくはアイアンマンも)登場する作品へと移ってしまっているんだけどね。