評     価  

 
       
File No. 1446  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年07月30日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ドミニク・セナ  
       
上 映 時 間   95分  
       
公開時コピー  
選ばれし勇者たちの、旅が始まる
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ニコラス・ケイジ [as ベイメン]
ロン・パールマン [as フェルソン]
スティーヴン・キャンベル・ムーア [as デベルザック]
クレア・フォイ [as アナ]
スティーヴン・グレアム [as ハガマー]
ウルリク・トムセン [as エッカート]
ロバート・シーハン [as カイ]
クリストファー・リー [as ダンブロワーズ枢機卿]
 
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あ ら す じ    1330年代。十字軍の騎士ベイメンフェルソンは、神の名のもとに10年の間戦い続けてきた。しかしある時ベイメンは、罪もない女性を誤って刺し殺してしまったことをきっかけに、多くの命を犠牲にしてきた戦いに疑問を感じ、フェルソンと友に十字軍を離れて放浪の旅をすることとなった。
 そんな2人が食料を求めてたどり着いた街は、ペストの蔓延によって人口が4分の1にまで減少して死に絶えようとしていた。街で馬を手に入れた2人だったが、ベイメンが所持する剣の紋章から脱走兵であることが露見してしまい、ベイメンとフェルソンは捕らえられて投獄されてしまう。
 2人を牢から救い出したのは、ペストのために病の床にあったダンブロワーズ枢機卿だった。彼は投獄された2人が十字軍で伝説的な騎士のベイメンとフェルソンであることを知り、牢から解放することと引き替えにある任務を命じた。それは、魔女の疑いで牢に捕らえられている女性アナを、セヴラックにある修道院まで連れて行き、そこで魔女裁判を受けさせることだった。彼女が魔女であることが判明して処刑すれば、街はペストから救われると人々は信じていたのだった。
 枢機卿の提示した条件を受け入れた2人は、神父のデベルザック、街に残された数少ない騎士のひとりエッカートと共に出発することとなり、詐欺師のハガマーにセヴラックまでの道案内を命じることとなった。道中で枢機卿の若き侍者カイが加わり、6名となった一行だったが、アクシデントでエッカートが死に、続いてオオカミの群れに襲われてハガマーが餌食となってしまう。
 残された4人はセヴラックの修道院にたどり着いたが、中に入ると人の気配が全くなかった。そして、そこもまたペストの脅威にさらされたことをベイメンたちは知る。そして、やがて彼ら4人の前に恐るべき“悪”がその姿を現すのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    何のことはない、ニコラス・ケイジが主演しているというだけで、中身はB級のホラー・アクション作品だった。原題を直訳すれば“魔女の季節”で、中身も中世の魔女狩りがモチーフになっているのに、なぜ邦題が『デビルクエスト(=悪魔の探索)』なのかがまず不思議に思えた。答えはラスト30分を切った辺りでやっとわかり、「悪魔」の部分には納得できたものの、決して悪魔を探索していたわけではなかった。
 十字軍の戦士として数々の輝かしい戦績を挙げたニコラス・ケイジ扮するベイメンとロン・パールマン扮するフェルソンが、それまでの殺戮の日々に嫌気がさして軍を脱退し、ひょんなことから魔女の疑いをかけられた少女アナ(クレジットでは“THE GIRL”)を修道院まで連れて行くことになるのだが、彼女が果たしてデベルザック神父の言う通り魔女なのかどうかがわからないのがミソ。時にはか弱い女性の表情でベイメンたちの同情を引くかと思えば、時には片手だけで大の男を引っ張り上げたりなんていう、か弱い女性には(つーか、男性にも多分無理)とうていあり得ない怪力を見せたりして、理性が「彼女は魔女だ」と囁く反面、わかっていながらも感情はどうしても彼女に味方したくなる。そのうえ、デベルザックが今ひとつ信用できないキャラのため、本当に彼はアナを魔女だと信じて裁判にかけようとしているのか、それともその裏側に何らかの悪意を隠し持っているのかも判別できないのだ。
 クライマックスはまるでシュワちゃんの『エンド・オブ・デイズ』を観ているようだが、肝心の敵があれじゃぁスケールも数段落ちるし、迫力も今ひとつ。そして、そのクライマックスに至るまでの過程がどうも間延びするように感じてしまい、眠気に誘われてしまいかねない。
 ベイメンとフェルソンに修道院への随行を命じた枢機卿があのドラキュラ伯爵の名優クリストファー・リーだったとは、クレジットを観て初めて知った。