評 価
File No.
1457
製作年 / 公開日
2010年 / 2011年08月27日
製 作 国
アメリカ
監 督
アレクサンドル・アジャ
上 映 時 間
89分
公開時コピー
日本公開が危惧されていた超問題作P3D、遂に上陸!
解禁!
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
リチャード・ドレイファス
[as マット・ボイド]
ヴィング・レイムス
[as ファロン保安官代理]
エリザベス・シュー
[as ジュリー・フォスター保安官]
クリストファー・ロイド
[as グッドマン]
イーライ・ロス
[as イベントのホスト]
ジェリー・オコンネル
[as デリック・ジョーンズ]
スティーヴン・R・マックイーン
[as ジェイク・フォスター]
ジェシカ・ゾー
[as ケリー]
ケリー・ブルック
[as ダニー]
ライリー・スティール
[as クリスタル]
アダム・スコット
[as ノバク・ラジンスキー]
リカルド・チャビラ
[as サム]
ディナ・メイヤー
[as パウラ・モンテラーノ]
ポール・シェアー
[as アンドリュー・“ドリュー”・カニンガム]
ブルックリン・プルー
[as ローラ・フォスター]
サーガ・ライアン
[as ザーン・フォスター]
コディ・ロンゴ
[as トッド・デュプリー]
ブライアン・クーバッハ
[as ブレット]
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あ ら す じ
毎年恒例の春フェスタが開催されるアリゾナ州のビクトリア湖で、ある日大地震が発生する。湖底には亀裂ができて地底湖と繋がったビクトリア湖には、太古の昔から生き延びてきた恐るべきピラニアの祖先が解き放たれてしまうが、そのことを知る者は誰ひとりとしていなかった。
高校生の
ジェイク・フォスター
は、ひょんなことからポルノ監督の
デリック・ジョーンズ
に頼まれ、ロケハンの手伝いのバイトをすることとなった。母親で保安官でもある
ジュリー・フォスター
から妹たちの子守を頼まれていたジェイクは、妹たちに口止め料を払って母親に内緒で女優の
ダニー
と
クリスタル
らと共にデリックの船に乗り込んだ。そして、ジェイクが止めようとしたにもかかわらず、片想いの
ケリー
までもが同行して、船は撮影スポットへと向かう。
その頃、地質調査員の
ノバク・ラジンスキー
らは、ジュリーが案内を務めるボートで、地震で繋がった地底湖の調査に向かっていた。ところが、亀裂から地底湖へ向かった調査員2人が、おびただしい数の凶暴な魚に食い殺されてしまう。ジュリーは偶然引き上げた遺体に食いついていた魚を持ち帰り、魚の専門家
グッドマン
に、調査員を殺した魚が何物なのか調査を依頼した。その結果、魚は200万年以上も前に絶滅したはずのピラニアの祖先であることが判明した。
湖では今まさに春フェスタのイベントが行われている真っ最中で、ジュリーは助手の
ファロン
らを従えてイベント会場へと急行すると、今すぐに海から出るよう群衆に呼びかけた。しかし時すでに遅く、沿岸近くまで押し寄せていたピラニアの群れは次々と群衆に襲いかかった。たちまち現場は文字通り血の海と化し、ジュリーたちの救助活動も虚しく、大勢の人々がピラニアの犠牲となっていった。
一方、座礁してしまったジェイクらが乗った船もピラニアの群れの脅威にさらされており、クリスタルとデリックが既にピラニアの犠牲となってしまっていた。ジェイクは無線でジュリーに助けを求め、ジュリーはノバクと共にボートで現場へと急行するが・・・・・。
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たぴおか的コメント
いや〜、当然血を見るシーンは少なくないとは思っていたが、ワイヤーで上半身が真っ二つにされる女性、ボートに押しつぶされる男性の頭、ピラニアに食われて下半身が白骨となった人など、酒池肉林・・・・・じゃなくて、阿鼻叫喚の恐るべきスプラッタ・ムービーだった。しかも、必要以上に登場する女性の裸、ここまでエロ・グロ・ナンセンスが揃った作品は私の記憶にない。これで視聴制限が「R15+」指定というのが、正直信じられない。ド派手に血を見るし、女性の裸は登場するし、どう考えても「R18」指定以外の何物でもない内容だ。チラシには“朗報!この衝撃映像で奇跡のR15指定!”なんて書かれているが、そのコピーだけは嘘偽りのない事実のようだ。ただ、コピーの後半には「全国350万人の高校生諸君。さぁ、大人への階段を駆け上がろう!」とあるが、その部分はいかがなものかと思うけどね。
地元のTOHOシネマズでは日本語吹替版のみの上映だったこの作品を観て痛感したのは、やはり洋画は字幕で観るべきだということ。まぁ、吹替がすべて悪いというわけではないが、少なくともこの作品の吹替版を製作したと思われるブロードメディア・スタジオの良識は疑ってしまう。その最たる例が、今まさにピラニアに食い殺されようとしている保安官助手の台詞で、「痛い、リアルに痛い」だって?これがコメディ映画だったらわからないでもないし、大声で絶叫するならまだしも、生死の瀬戸際にいる人間が呟くように「リアルに」なんて言うか?どうやら吹替を製作したスタッフは「リアル」が好きらしく、他にも何カ所か同じ言葉が使われていて、耳について仕方なかった。
そんな有様だから、ストーリーなど二の次とでも言わんばかりに、突っ込み所は満載だ。ラストでは、ジェイクが大量のピラニアを爆死させ、これで安心だと言わんばかりのジェイクやジュリー、ケリーたちだったが、既に無数のピラニアが沿岸にまで達しているのだから、大変なのはこれからなのに何を喜んでいるのか?と異論を唱えたくなる。そんな時にグッドマンからの連絡が入り、持ち込まれたピラニアはまだ幼魚だと知らされ、自分が成魚だと言わんばかりにノバクを襲う、体長1mもあろうかという巨大ピラニア。そして、エンド・クレジットの最後で12月に『ピラニア3DD』(ピラニア・スリーディー・ツーとでも読むのだろうか)という続編が公開されるとの告知が。ここまでけなしながらも、おそらくは続編を劇場で観てしまうだろう自分が情けない(笑)。