評     価  

 
       
File No. 1460  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年08月27日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   深川 栄洋  
       
上 映 時 間   128分  
       
公開時コピー   心は、きっと救える。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   櫻井 翔 [as 栗原一止]
宮ア あおい [as 栗原榛名]
要 潤 [as 砂山次郎]
吉瀬 美智子 [as 外村静枝]
岡田 義徳 [as 学士]
朝倉 あき [as 水無陽子]
原田 泰造 [as 男爵]
西岡 徳馬 [as 高山秀一郎]
池脇 千鶴 [as 東西直美]
加賀 まりこ [as 安曇雪乃]
柄本 明 [as 貫田誠太郎]
 
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あ ら す じ      長野県松本市。勤務5年目の青年内科医栗原一止は、医師が不足しながらも“24時間、365日対応”で大勢の患者を抱える本庄病院に勤めている。この小さな病院では専門外の診療をしたり、働き詰めで睡眠が取れなかったりすることが日常茶飯事だったが、それでも一止は、クールな先輩外科医の砂山次郎や有能で美人の救急外来看護師長・外村静枝、同期の冷静沈着な病棟主任看護師・東西直美、新人看護師・水無陽子、そして曲者の上司・貫田誠太郎らと共に厳しい地方医療の現実と向き合いながら激務をこなしていた。
 そんな一止にとって安らぎの時間とは、同じアパート“御嶽荘”に住む大家兼絵の描けない画家の・男爵、博学な大学生・学士との語らい、そして何よりも最愛の妻で写真家の栗原榛名と過ごす時間だった。
 そんなある日、一止は母校の大学の研修を受けた際に、医局の教授高山秀一郎から腕を認められ、医局を通じ大学病院に勤めないかと誘われる。「良い医者」になる為の最先端医療が学べる医局ではあるが、しかし、一止の前には本庄病院にやってくる大勢の患者がいた。悩む一止だったが、ある日大学病院から「あとは好きなことをして過ごして下さい」と見放された末期ガン患者の安曇雪乃が、一止を頼って外来に訪れる。実は一止は大学病院で雪乃を診察しており、その際に一止が細かい字でいっぱいに書き込んだカルテを見た雪乃は、残った命を一止がいる病院で過ごさせて欲しいと切望したのだった。そんな彼女と触れ合う中で一止は、命を救うこととは、人を救うということとは、という医者としての在り方、人間としての在り方を見つめ直していく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    TOHOシネマズで何度も予告編を見せられてきた作品だが、予告編からは「感動の押し売り」という印象を受け、それ以外に興味を惹かれるところもなかったため、公開第2週目になってやっと劇場へ行く気になった作品。もちろん原作の小説を読んだことはないが、映画だけを観る限りは予想以上でも以下でもなく、正直言って全然感動しないし面白いとも思えなかった。
 本当にこんなキャラクターが存在するとはとうてい思えない、時代劇のような堅苦しい台詞回しの櫻井翔扮する栗原一止と、夫に対してもですます調の丁寧語を使う宮アあおい扮する栗原榛名の夫婦。主人公に全く魅力が感じられないんだから、作品自体も言わずもがなだ。せっかく、柄本明や池脇千鶴、それに加賀まりこといった個性的な面々が脇を固めているというのにね。特に、私が好きな池脇千鶴や吉瀬美智子といった女優陣が生かされていないように感じるのは非常に残念。
 もしこの作品に感動できる要素があるとすれば、それは主人公の栗原夫妻ではなく、死を目前に控えた加賀まりこの演技であり、あるいは、原田泰造や岡田義徳らとのちょっと風変わりな関係においてだろう。加賀まりこといえば、今まではアクの強い個性的な役柄が多かったというイメージだが、その彼女がこの作品のようなキャラクターを演じるとは、年をとったものだと少し寂しい気がする。