評     価  

 
       
File No. 1466  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2011年09月16日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アリスター・グリアソン  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   世界には、まだ人間が行ってはならない場所がある。
そこは、聖域
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   リチャード・ロクスバーグ [as フランク]
ヨアン・グリフィズ [as カール]
リース・ウェイクフィールド [as ジョシュ]
アリス・パーキンソン [as ヴィクトリア]
ダン・ワイリー [as クレイジー・ジョージ]
クリストファー・ベイカー [as J.D.]
ニコール・ダウンズ [as リズ]
アリソン・クラッチェリー [as ジュディス]
クレイマー・ケイン [as ルコ]
アンドリュー・ハンセン [as デックス]
ジョン・ガーヴィン [as ジム]
 
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あ ら す じ    南太平洋上の孤島に生い茂った熱帯雨林の奥地に、前人未踏の巨大な洞窟があった。その洞窟の謎を解き明かすべく、経験豊かなベテラン探検家・フランクをリーダーに据えた探検隊が、ダイビングによる調査を試みていた。そして、後から一行を追って洞窟に飛び込んだのは、この探検のスポンサーでもあるカール、彼の恋人のヴィクトリアmそして、探検家としては一流だったが家族を顧みない父フランクに反発する息子ジョシュの3人だった。
 ジョシュが探検隊に追いついて早々、さらにフランクに対する反発を助長するような事件が発生した。フランクと共にダイビングで先行調査に向かった女性ダイバーが、酸素ボンベのトラブルから死亡してしまったのだ。しかし、悲劇はそれだけでは済まなかった。地上は予期しないサイクロンの襲来を受け、大量の雨水が流れ込んだ洞窟に鉄砲水を発生させたのだ。フランクたち一行数名は完全に出口をふさがれてしまい、残された道はただひと、つ洞窟を奥へと進みその先に繋がっているであろう海までたどり着くしかなかった。
 過酷な洞窟内の環境に、一行は次々と脱落していく。そして、残るはフランクとジョシュ、それにカールの3人だけになった時、カールがついに離反を起こす。彼はたったひとつ残された酸素ボンベを使い、水中へと泳ぎ去ってしまったのだ。残されたフランクとカールは、コウモリの糞を手がかりに、ついに光の差す場所へとたどり着くが、皮肉にもそこは巨大なドーム状になっており、脱出することは不可能だった。そして、そんな2人の前に、彼らを裏切ったカールが現れるのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ジェームズ・キャメロンの名前に騙されてはいけない。水中をとらえた3D映像は見応えがあるが、それも3D作品が氾濫する今日では珍しくもなく、しかも、洞窟の中というシチュエーションから必然的に暗闇のシーンが多いために、3Dが今ひとつ生かされていないように思える。残念ながら私にとっては「驚異の3D体験」とはいかなかったようだ。。そして、さらに致命的なのは肝心のストーリーが今ひとつインパクトに欠けることで、仕事を終えた後のレイトショーという条件も重なって、サイクロンに襲われるまでは正直退屈でついつい眠気に誘われてしまった。
 そもそもこの作品は実話に基づいているようだから、『ディセント』に登場した地底人や、人喰いピラニア(洞窟の中にピラニアと言えば、何だかごく最近にどっかで観たことのある設定だ)なんて登場しない(登場した方が面白いかもしれないけど)。あくまでも自然の脅威と、それに対して無力な人間がいかに立ち向かっていくかに焦点が当てられている。そして、本当に怖いのは自然ではなく、極限状態に追い込まれた人間のとる、常軌を逸した行動なのだ。それにしても、ちょっと人が死ぬシーンが多すぎるような気はするが。
 フランク率いる探検隊が、南太平洋上に浮かぶとある島にある巨大な洞窟を探検していた際に予期しないサイクロンに見舞われて、地上に戻れなくなってしまうのが事の発端なのだが、それほどの大がかりな探検を行うに当たって、天候はチェックしていなかったのだろうか。その点に大いに疑問を感じる。そして、予期しないサイクロンに襲われたために必要最小限の荷物だけを持って、他はそのまま置き去りにするしかない。それが後々尾を引いて彼らをどんどん追い込んでいく結果になるのだ。
 トラブルに陥った時には、フランクのように冷酷なまでに冷静に事態を判断できるリーダーの存在が不可欠だということを、改めて痛感させられる。圧巻はヴィクトリアの髪が絡まって遭難するシーンで、フランクがジョシュに「ライトを当てるな!」と言ったにもかかわらずジョシュはライトをヴィクトリアに当ててしまい、目が眩んだ彼女は宙づりになってしまう。そして、自分の絡まった髪を切るためにナイフを取り出したヴィクトリアに、「ナイフを使うな!」と警告するが、従わなかったヴィクトリアはナイフで誤ってロープを切ってしまい、転落してしまう。経験豊かなリーダーの指示に従わないとこうなるんだ、という見本のようにこれほど上手く・・・・・じゃなくて、悪く事が運ぶものなのかな?ちょっとご都合主義的な描写だったかもしれない。