評     価  

 
       
File No. 1473  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年09月10日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   マーティン・キャンベル  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   彼らの“光(リング)”が宇宙の“闇”を照らす!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ライアン・レイノルズ [as ハル・ジョーダン]
ブレイク・ライヴリー [as キャロル・フェリス]
マーク・ストロング [as シネストロ]
ピーター・サースガード [as ヘクター・ハモンド]
ジェイ・O・サンダース [as カール・フェリス]
テムエラ・モリソン [as エイビン・スール]
タイカ・ワイティティ [as トム・カルマク]
アンジェラ・バセット [as アマンダ・ウォラー]
ティム・ロビンス [as ロバート・ハモンド]
テムエラ・モリソン [as アビン・サー]
マイク・ドイル [as ジャック・ジョーダン]
ニック・ジャンドル [as ジム・ジョーダン]
ディラン・ジェームズ [as ジェイソン・ジョーダン]
ガトリン・グリフィス [as 若き日のハル]
ジェナ・クレイグ [as 若き日のキャロル]
ジョン・テニー [as マーティン・ジョーダン]
ジェフ・ウルフ [as ボブ・バンクス]
 
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あ ら す じ    今から数十億年も昔、宇宙最強の力を手に入れた不死身の種族があった。彼らは宇宇宙の守護者ガーディアンとなり、宇宙の何千という星から勇者を選び、宇宙警察組織“グリーン・ランタン”を結成した。そして今、そんな彼らに危機が迫りつつあった。かつてグリーン・ランタンの伝説の戦士アビン・サーが苦闘の末にとある無人の惑星に封じ込んだ邪悪な生命体・パララックスが封印を破って復活したのだ。新たなエネルギーを得たパララックスに瀕死の重傷を負わされたアビン・サーは、自分の後継者として新たなグリーン・ランタンのメンバーを選ぶために、命からがら救命艇で脱出した。
 地球にたどり着いたアビン・サーは、グリーン・ランタンの証しである指輪を空に解き放った。指輪がグリーン・ランタンにふさわしい勇者を見つけ出すのだ。そして、指輪が彼の元へと連れてきた男、それは自信過剰でお調子者のパイロットハル・ジョーダンだった。アビン・サーは要点だけをハルに伝えて指輪を手渡すと、息を引き取ってしまう。そして、ハルが立ち去った後アビン・サーの遺体は政府によって回収されてしまった。
 回収されたアビン・サーの遺体の調査を依頼されたのは、父親ロバート・ハモンドのコネで選ばれたハルの友人であるヘクター・ハモンドだった。そして、ヘクターはアビン・サーの解剖中にパララックスの細胞に感染してしまう。それ以来、ヘクターにはテレパシーやテレキネシスといった特殊能力が現れ始め、感染が進むにつれてパララックスの細胞はヘクターの性格や容姿までをも次第に変えていくのだった。
 一方、地球初のメンバーとしてグリーン・ランタンの拠点である惑星オアに引き寄せられたハルは、最高の戦士であるシネストロから心の中に宿る恐怖心を指摘された上に、ハルが後継者ではアビン・サーを侮辱するとまで言われ、すっかり意気消沈してしまう。グリーン・ランタンの任務を放棄して指輪を返そうと悩むハルだったが、そんな彼を勇気づけたのは、彼の元恋人で彼が勤務する会社の社長令嬢でもあるキャロル・フェリスだった。そんな中、戦った相手の恐怖をエネルギーにして巨大化し、もはやグリーン・ランタンの手にも負えないほど強大となったパララックスが、ヘクターの手引きによって地球へと向かいつつあった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    当初は最寄りのTOHOシネマズで上映するはずだったこの作品、なぜか公開直前になって千葉県内のTOHOシネマズでの上映は流山おおたかの森の一カ所だけになってしまった。普段なら別にTOHOシネマズじゃなくてもいいのだが、なんせ1ヵ月無料のフリーパスがあるだけに、何が何でもTOHOシネマズでというわけで、流山まで遠征して観ざるを得なくなった作品。ちょうど『アジョシ』も流山で上映していたから好都合だと言えば言えるけどね。
 10:45上映開始の朝一番の回で、400名を収容する流山最大のスクリーンに、客は結局私ともう一人の計2人という、なんとも寂しい上映となった。その辺りに、TOHOシネマズでの上映館が減らされた理由があるのかもしれない。そもそも、『グリーン・ランタン』なんてネーミング自体お世辞にもセンスがいいとは言いかねるし、鑑賞意欲をそぐようなタイトルであることは確かだ。加えて、冒頭でいきなり長々とナレーションの説明が入るのは煩わしいし、そこで固有名詞がポンポン飛び出してくるから理解するのにも一苦労なのは困りものだった。
 ところが、得てしてこういう作品に限って観てみると意外に面白かったりするものだ。原作はこのところMARVELに押されて影が薄くなった感のあるDCのコミックスだから、随所に文字通り「漫画的」な描写が観られるのもそれが理由。ただ、3Dを生かした映像はなかなか見応えがあって、特にパララックスがビル街を襲う映像や惑星オアの光景は3Dならではで、その迫力はハンパじゃない。また、タイトル通りグリーンを基調にした蛍光色が、色の中ではグリーンが最も好きだという私の好みにはピッタリだった。もしこれが『レッド・ランタン』や『イエロー・ランタン』だったりしたら、目がチカチカして疲れて仕方なかっただろうけど(笑)。
 フツーの人間であるライアン・レイノルズ演じる主人公のハルが、いきなりスーパーヒーローにさせられてしまうというありがちな設定ではあるが、「こんな男に地球を任せていいの?」といいたくなるような軽いノリのお調子者で、その辺りはいかにもアメコミらしい。そして、スーパーヒーローは自らの正体を明かさないという定番のセオリーに反して、「そんなに簡単に正体をバラしていいのか?」と思うほど、ハルはグリーン・ランタンの姿をむしろ周囲に自慢しているのがコミカルで笑える。あの格好でキャロルの前に現れて、正体がバレないとでも思ったのかな?まぁ、その辺りが彼のお調子者たる所以でもあるんだけどね。
 意外な人物が意外な役柄で登場しているのも面白い。地球のことをボロクソにけなす、グリーン・ランタン最高の戦士・シネストロ。顔だけ観れば絶対に悪役にしか見えないが、それもそのはず、彼を演じていたのがマーク・ストロングだったとはねぇ。そして、ハルの友人でキャロルに横恋慕するオタク博士・ヘクターを怪演したのがピーター・サースガード。特殊メイクのおかげとは言え、この2人を誰が演じていたのか、エンド・クレジットを観るまではまったく気づかなかった。