評     価  

 
       
File No. 1495  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年10月28日  
       
製  作  国   フランス / アメリカ / イギリス / ド イ ツ  
       
監      督   ポール・W・S・アンダーソン  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   伝説よりも、ハデにいこうぜ。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ローガン・ラーマン [as ダルタニアン]
ミラ・ジョヴォヴィッチ [as ミレディ]
オーランド・ブルーム [as バッキンガム公爵]
クリストフ・ヴァルツ [as リシュリュー枢機卿]
マシュー・マクファディン [as アトス]
レイ・スティーヴンソン [as ポルトス]
ルーク・エヴァンス [as アラミス]
マッツ・ミケルセン [as ロシュフォール隊長]
ガブリエラ・ワイルド [as コンスタンス]
ジェームズ・コーデン [as ブランシェ]
ジュノー・テンプル [as アンヌ王妃]
フレディ・フォックス [as ルイ13世]
 
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あ ら す じ    17世紀のフランス。まだ若いルイ13世が王位を継承したフランスでは、リシュリュー枢機卿が権力を自らの手に握ろうと暗躍していた。その頃、ヴェネチアでは三銃士のアトスポルトスアラミスが、アトスの恋人ミレディの裏切りに遭い、ある設計図を奪われてしまう。その設計図とは、ダ・ヴィンチが設計した最新の飛行船のものだった。そしてミレディはその設計図を、敵国イギリスのバッキンガム公爵に渡すのだった。
 3年後。憧れの銃士になるために南部の田舎からパリに向かった青年ダルタニアンは、道中で眼帯の男ロシュフォールから侮辱を受けて決闘に臨むが、ロシュフォールはダルタニアンに銃で不意討ちする。絶体絶命のダルタニアンに救いの手を差し伸べたのは、偶然馬車で通りかかったミレディだった。パリに着いたダルタニアンは、ロシュフォールを見つけて後を追うが、その際に三銃士とは知らずにアトス、ポルトス、アラミスとモメて決闘をすることとなった。決闘の場所に現れたダルタニアンと三銃士は、ロシュフォールに再び遭遇する。護衛隊の隊長であるロシュフォールは、三銃士を快く思わないリシュリュー枢機卿の腹心だった。敵の敵は味方同士であるという成り行きから、ダルタニアンと三銃士は協力して兵士たちを打ち負かす。
 ダルタニアンは、戦いを見守っていたコンスタンスに惹かれて言葉をかける。彼女はアンヌ王妃の侍女で、田舎者のダルタニアンは軽くあしらわれてしまう。そして、その騒動を理由に三銃士とダルタニアンに厳罰を与えたいリシュリュー卿は、4人を宮殿に呼び出すが、ルイ13世はわずか4人で護衛隊を打ち負かしたことに感心し、リシュリュー卿の目論見はもろくも崩れ去った。
 宮殿上空に巨大な飛行船が到着し、バッキンガム公爵が降り立った。リシュリュー卿はバッキンガムをも巻き込んで王を陥れるための計画を実行に移す。バッキンガムのために動いていると装いながら、実は裏でリシュリューと手を組んでいた二重スパイのミレディが王妃のダイヤのネックレスを盗み出し、バッキンガムの宝物庫に奪ったネックレスを収める。そして、偽のラブレターを作って王妃とバッキンガムの不倫をでっち上げて、戦争に導くことがリシュリューの狙いだった。王妃の無実を証明するためには、5日後の舞踏会で国王の前でネックレスを身に着けなければならない。王妃の危機を知ったコンスタンスから助けを求められたダルタニアンは、ネックレスの奪回を決意し、三銃士と共に旅立つのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    さぞかし込んでるだろうと思い、公開2日目の土曜深夜23:45の回に臨んだのだが、さすがに遅い時間とあってか地元のTOHOシネマズ最大のスクリーンに客はまばら。そして、前作『バイオハザードIV アフターライフ』で試金石とばかりに3Dに取り組んだポール・W・S・アンダーソンが監督が満を持して臨んだ作品だから、その3D映像の迫力はハンパじゃない。特にクライマックスの飛行船による空中戦には目を見張るものがある。『バイオハザード』の銃撃戦も悪くなかったが、この作品のような剣劇や肉弾戦の方が3D映像には向いているようだ。引き合いに出すのは失礼に当たるだろうが、先日の『一命』の3Dなどは足下にも及ばない、「3Dとはこう作るんだ」という見本のような出来映えだ。
 主役のダルタニアンを演じたローガン・ラーマンだが、どこかで見覚えがある顔だと思ったら、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』のパーシーだったんだね。無鉄砲な若者はいいけど、それ以外の何物でもなく、今ひとつダルタニアンに魅力を感じられないのは弱いところだ。時代劇だから仕方ないんだろうが、悪いけどパーシーよりも幼く見えてしまう長髪は彼には似合わない。そして、今では職を失い日本の侍でいう“浪人”状態にあるヒーローの三銃士の面々だが、そのキャスティングにビッグネームを使わずに、ミラ・ジョヴォヴィッチ、オーランド・ブルーム、そしてクリストフ・ヴァルツの3人をいずれも悪役としてキャスティングしている点は、ある意味非常に贅沢なキャスティングと言える。悪役のオーリー、意外に似合ってて悪くないね。
 夫が監督だから妻であるミラ嬢の見せ場が増えるのは当然の成り行きで、冒頭からおいしいシーンはすべて彼女が持っていっちゃったと言っても過言じゃない。真意を明かすことなく状況によっていいとこ付きする、まるで峰不二子のような悪女ミレディだが、危険だとわかっていても得てしてこういう女性に惹かれてしまうのが悲しい男の性なんだよね(笑)。そんなミレディに翻弄されながらも我が道を行くリシュリュー枢機卿を演じたクリストフ・ヴァルツのどこか滑稽な演技はさすがだね。