評     価  

 
       
File No. 1496  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年11月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ヘンリー・ジュースト  
       
上 映 時 間   84分  
       
公開時コピー   あなたは目撃する 超常現象の真相を
  
少女たちは一体
何を呼び出してしまったのか
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ケイティー・フェザーストーン [as ケイティー・レイ]
スプレイグ・グレイデン [as クリスティ・レイ]
ローレン・ビットナー [as ジュリー]
クリストファー・ニコラス・スミス [as デニス]
モリー・エフレイム [as アリ・レイ]
クロエ・センゲリー [as 少女時代のケイティー]
ジェシカ・タイラー・ブラウン [as 少女時代のクリスティ]
ダスティン・イングラム [as ランディ・ローゼン]
ブライアン・ボーランド [as ダニエル・レイ]
マーク・フレドリクス [as フレドリクス医師]
 
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あ ら す じ    1988年、カリフォルニア州サンタローザ。幼い姉妹ケイティークリスティーと2人の母親ジュリー、そしてジュリーの恋人デニスが暮らす一軒家で奇妙な現象が相次いだ。原因を突き止めようと、デニスはリビングと子供部屋にカメラを設置したところ、驚くべき映像が撮影されていた。
 誰もいないはずのリビングで壊れる家具や、深夜にベッドから起き上がり、明らかに何者かと話をしているクリスティー。デニスが誰と話していたのか尋ねると、クリスティーは“トビー”とだけ答えるが、それ以上はトビーに口止めされているから話せないと言う。やがて奇怪な超常現象はエスカレートし、それまでは超常現象を全く信じていなかったジュリーも恐怖のどん底に突き落とされる。しかしそれは、その後起きる悲劇のほんの序章に過ぎなかった。
 一家はやむなくカールズバッドにあるジュリーの母親ロイスの家へと移り住むが、そこでさらなる超常現象が一家を襲う・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    性懲りもなく3作目まで製作する方もする方だが、それを観てしまう私も同様に相当懲りない性格のようだ(笑)。ただ、弁解させてもらうならば、当初この作品は観るつもりじゃなかったのだが(11月1日の映画の日は『ウィンターズ・ボーン』で決まり)、10月31日に前夜祭があると知り、だったらレイトショーで観てもいいかな?と思ったワケだが、それが失敗の元だった。「本当に、ひとりで見る勇気はありますか?」なんてオフィシャルサイトには書いてあるが、作品を観終えてみるとそんなコピーもただ空回りしているとしか感じない。
 回を重ねるごとに怖さがパワーダウンしているのは明らかで、この3作目に至っては最後まで観るには相当の根気が必要だった。そもそも通常の作品は、続編を製作する場合には前作のその後という設定なのだが、この『パラノーマル・アクティビティ』の場合は1作目からどんどん過去へと遡っていくために、結末を無理矢理前作にこじつける必要がある。とは言っても辻褄合わせにも限界があるわけで、全体を通してみるとどうしても不自然さが目に付いてしまう。少女時代と青年期に二度も超常現象を経験しているケイティーだったら、ミカと同棲していて異変が起きたらすぐにその理由に気づかないわけがない。
 本国アメリカでは記録的なブッチギリ状態で初登場1位を獲得したこの作品、ホラー映画のオープニング記録である4,057万ドルを難なく上回っただけでなく、9〜10月公開作品として歴代最高の興収5,402万ドルという記録を叩き出したとのこと。この内容にしてこの数字は信じ難く、よっぽど公開前の広告宣伝が巧かったとしか思えない。それとも、私のような人間には駄作としか思えないこの作品が、感受性の異なるアメリカ人には面白いと感じるとでもいうのだろうか?
 1作目は制作費をかけずに、その代わり登場人物がハンディカメラで撮影するという映像の面白さと、観る者に徐々に恐怖が染み渡っていくような丁寧な作りがウケたのだと思うが、1作目よりも制作費は投入されていると思われる続編は、作りがどんどん雑になってしまっている。そしてこの3作目に至っては、観ている者にジワジワと恐怖感を与えていくことなどどうでもいいと言わんばかりで、脈絡も何もすべて無視したかのようにただ超常現象を羅列しているとさえ感じる。しかも、ラストで登場したあの悪魔崇拝者と思われる連中々は何?ジュリーやデニス、ケイティー、クリスティーの家で起きた超常現象とは全然関係ないんじゃないと思うのだが。