評 価
File No.
1523
製作年 / 公開日
2010年 / 2011年12月17日
製 作 国
イギリス
監 督
ウィリアム・モナハン
上 映 時 間
104分
公開時コピー
アカデミー賞受賞監督がロンドンを舞台に描く、
熱く、危険なブリティッシュ・ノワール
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
コリン・ファレル
[as ミッチェル]
キーラ・ナイトレイ
[as シャーロット]
デヴィッド・シューリス
[as ジョーダン]
アンナ・フリエル
[as ブライオニー]
ベン・チャップリン
[as ビリー・ノートン]
レイ・ウィンストン
[as ギャント]
エディ・マーサン
[as ベイリー部長刑事]
サンジーヴ・バスカー
ステファン・グラハム
[as ダニー]
オフィリア・ラヴィボンド
[as ペニー]
ジェイミー・キャンベル・バウアー
ヴェリボール・トピッチ
リー・ボードマン
[as リー]
アラン・ウィリアムス
[as ジョー]
ジョナサン・カレン
[as アンソニー・トレント]
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あ ら す じ
傷害罪で3年の刑を宣告され、晴れて刑期を終えて出所した
ミッチェル
は、ギャングの世界から足を洗おうと決意していた。しかし、出所早々に迎えに来悪友の
ビリー・ノートン
から、借金の取り立てを手伝わないかと誘われる。そしてその夜、ギャングたちが集まって開かれてミッチェルの出所祝いのパーティで知り合った女性記者の
ペニー
から、思いがけない仕事を紹介される。
その仕事とは、引退したセレブの有名女優
シャーロット
の屋敷での雑用係兼ボディガードだった。夫とは離婚し、広大な屋敷に元俳優のハウスマネージャー、
ジョーダン
と2人で暮らすシャーロットは、屋敷の周囲に張り込むパパラッチに怯えていた。ミッチェルは彼女の護衛の仕事を引き受けたが、それを知ったビリーは、屋敷のガレージにあるヴィンテージ・カーを盗んで売りさばこうと誘いをかけてくる。ビリーの誘いをきっぱり断ったミッチェルだったが、知り合いのホームレスの老人・人
ジョー
が殴打されて亡くなった件でビリーに借りを作ってしまい、やむなく借金の取り立てに付き合わされることとなってしまう。
借金の取り立てに向かった先で、屈強な黒人男性4名に襲われそうになり、ビリーは素早く逃げたためにミッチェルひとりが4人に殴打されてしまう。ところが、4人を相手にひとりで立ち向かったミッチェルの度胸に惚れ込んだビリーのボス・
ギャント
は、ミッチェルを自分の手駒として抱きかかえようと執拗に迫るようになる。しかし、ギャントの誘いを断固として拒絶したミッチェルに対し、ついにギャントはその凶暴で残忍な本性を露わにする。シャーロットをアメリカへ行かせてL.A.で落ち合う約束を交わしたミッチェルは、ジョーダンの強力を得てギャントに対して反撃を開始するのだが・・・・・。
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たぴおか的コメント
私がコリン・ファレルの主演作を観るのは2005年の『ニュー・ワールド』以来6年ぶりで、今まで敬遠していた彼の主演作を観ることにした理由は、もちろん共演がキーラ・ナイトレイだったから。原題のブルーバードは“BLUE BIRD”だと思ったらそうではなく、並木道を意味する“BOULEVARD”という単語だった。そうと知っていれば並木道がどれだけ登場するのか注視していただろうけど、意味を知ったのは作品を観終えてからで、残念ながら作品中に並木道が登場したかどうか記憶にない。邦題には“LAST BODYGUARD”なんていう副題が添えられているが、この邦題はセンスのカケラもない上に作品の本筋から外れてしまっているようだ。
そんなわけで、コリン扮するミッチェルがキーラ扮するシャーロットを命がけで守るようなストーリーを期待していると、とんだ肩透かしを食ってしまう。もし命を狙われているのがシャーロットで、彼女を守るためにミッチェルが命を懸ける、そんな展開であればもっと緊迫感のある作品になっていたんじゃないかな。けれどもこの作品では命を狙われるのはミッチェル自身で、巻き添えを食わないようにシャーロットをアメリカへ逃亡させる、それでキーラ・ナイトレイはお役ご免になってしまうのだ。
お目当てのキーラ・ナイトレイの出番が終わってしまい、そこから先はただ時間を浪費するだけ、たとえて言うなら消化試合のように退屈な内容になってしまうのではないかと配だったが、杞憂に終わったのは幸いだった。全体的に暗いトーンの映像は、ロンドンという土地柄にマッチしていて、ハリウッド映画にはない雰囲気に包まれているのはブリティッシュ・ノワールならでは。これで主演が英国俳優のオーランド・ブルームだったりしたら、もっと星の数は増えていたかもしれない。あ、でも、オーリーとキーラのペアだとパイレーツ・オブ・カリビアンとイメージがダブちゃうかもしれないね(笑)。