評 価
File No.
1524
製作年 / 公開日
2011年 / 2011年12月23日
製 作 国
アメリカ
監 督
ゲイリー・マーシャル
上 映 時 間
118分
公開時コピー
今日一日の勇気が、希望の年を連れてくる。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ハル・ベリー
[as エイミー看護師]
ジェシカ・ビール
[as テス・バイム]
ジョン・ボン・ジョヴィ
[as ジェンセン]
アビゲイル・ブレスリン
[as ヘイリー]
クリス・ “リュダクリス”・ブリッジス
[as ブレンダン]
ロバート・デ・ニーロ
[as スタン・ハリス]
ジョシュ・デュアメル
[as サム]
ザック・エフロン
[as ポール]
ヘクター・エリゾンド
[as コミンスキー]
キャサリン・ハイグル
[as ローラ]
アシュトン・カッチャー
[as ランディ]
セス・マイヤーズ
[as グリフィン・バイム]
リア・ミシェル
[as エリーズ]
サラ・ジェシカ・パーカー
[as キム]
ミシェル・ファイファー
[as イングリッド]
ティル・シュヴァイガー
[as ジェイムズ]
ヒラリー・スワンク
[as クレア]
ソフィア・ベルガラ
[as エバ]
キャリー・エルウェス
[as スタンの担当医]
アリッサ・ミラノ
[as ミンディ看護師]
コモン
[as エイミーの夫]
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あ ら す じ
誰にとっても特別な日である大晦日のニューヨーク。世界中が注目するタイムズスクエアでのカウントダウン・イベントを取り仕切る
クレア
。失敗の許されない一大イベントを前にナーバスになる彼女を、ニューヨーク市警の警官
ブレンダン
が黒子となってサポートする・・・・・。
ビジネスマンの
サム
は、妹の結婚式や仲間とのパーティーなど楽しい予定が詰まっているのに、なぜか心ここにあらずといった状態だった。美女から誘われても、上の空でいい加減な返事を返すだけ、そんなサムの頭の中には去年の大晦日に出会った女性と交わした約束のことしかなかったのだ。そして、深夜の0時に彼女との約束の場所に向かう・・・・・。
かつて恋人同士だったが、別れたおかげで大成功を収めたロックスターの
ジェンセン
とケータリング会社の社長・
ローラ
。2人はタイムズスクエアで今夜開かれるイベントの準備で再会してしまう。ローラは自分を置いて姿を消したジェンセンに対して、いきなり平手打ちを浴びせる・・・・・。
死期の迫った孤独で頑固な老人
スタン
は、娘とすごした幸せな大晦日のことを密かに思い出していた。そして、大晦日のボール・ドロップを病院の屋上から生で見たいと、
エイミー看護師
に懇願するが・・・・・。
25年間仕事に明け暮れていた
イングリッド
は突然会社を辞めてしまう。そして、偶然会社で出逢った配達人の
ポール
に“今年の目標リスト”の話をしたところ、ポールは今からでも遅くないとイングリッドを連れて彼女の今年の目標を実行し始める・・・・・。
心配性の母親
キム
と2人で暮らしている15歳の少女
ヘイリー
は、大晦日に憧れの彼とのファースト・キスを叶えようとしていた。しかし、キムはヘイリーが一人で外出することを許可しようとしない。そこで、ヘイリーはこっそりと部屋を抜け出すが、それに気づいたキムは慌ててヘイリーの後を追った・・・・・。
大晦日のようなイベントが嫌いな男
ランディ
は、偶然乗り合わせた
エリーズ
と共にエレベーターに閉じ込められてしまう。仕事が待つエリーズは焦ってエレベーターから抜け出そうとするが、一方のランディは困った様子もなく平然と構えていた。しかし、やがて会話を交わし始めた2人は、次第に心を通わせ合う・・・・・。
大晦日に出産を予定している妊婦の
テス
とその夫
グリフィン
。2人は病院で新年に最初に生まれた赤ちゃんに賞金が贈られることを知り・・・・・。
ニューヨークを舞台に、失われた絆を取り戻そうとする人々のそれぞれのニューイヤーズ・イブ。はたして彼らは、幸せな新年を迎えることができるのか?
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たぴおか的コメント
昨年2月に後悔された『バレンタインデー』や『ニューヨーク,アイラブユー』と同様に、豪華キャストで描く群像ラブ・ストーリー。そう言えば、『バレンタインデー』の監督もこの作品のゲイリー・マーシャルだった。様々なカップルの様々なNew Year's Day、つまりは大晦日の情景を上手く絡めていて、ラストのカウントダウンはバレンタインデーには見られないこの日だけの光景だ。
個人的に気に入ったのは、ザック・エフロン扮するポールとミシェル・ファイファー扮するイングリッドとのエピソード、それに、アシュトン・カッチャー扮するランディとリア・ミシェル扮するエリーズのエピソード、そして、キャサリン・ハイグル扮するローラとジョン・ボン・ジョヴィ扮するジェンセンのエピソードかな。最初はまさかミシェル・ファイファーとは思わず、「誰だ、このサエないオバサンは」なんて失礼な事を思ってしまったイングリッドだが、ポールに引きずり回されながらはしゃぐ様子が可愛らしい。また、ポールもザックの爽やかなイメージそのままのいい奴で、進んでイングリッドが2011年にやりたかったことの手伝いをするのは観ていて心が温まる。
大男のランディと小柄なエリーズのデコボココンビが、エレベーター内に閉じ込められたことから打ち解けて恋が芽生えるなんて、現実にはありそうもないとわかっていながらも、どこかでそんな出会いもあって欲しいというささやかな期待を実現してくれる。あの身長差さでキスするのは大変だったんじゃないかな(笑)。今やラブコメの女王と言っても過言ではないキャサリン・ハイグルとジョン・ボン・ジョヴィという異色の組み合わせは新鮮だ。壊れてしまっていた2人の関係が修復されるのも、大晦日という特別なシチュエーションのなせる業だ。
ロバート・デ・ニーロ扮するスタンの担当看護師エイミーがハル・ベリーだったとは、エンド・クレジットでキャストを観るまでは全く気づかなかった。また、『バレンタインデー』に引き続いての出演となるジェシカ・ビールが今回は妊婦役を演じているのだが、この役柄にはサラ・ジェシカ・パーカーを充てて欲しかった。と言うのも、大会社の御曹司でモテモテ男のジョシュ・デュアメル扮するサムが、一年間待ち焦がれた女性が誰なのか気になって仕方がなかったのだが、彼が待つ場所へ馬車で現れた女性がサラ・ジェシカ・パーカー扮するキムだとわかった時はもう呆然自失、一気に幻滅してしまったのだ。ボールドロップを主催するクレアをヒラリー・スワンクに演じさせたのは、まだ我慢できる(できればエイミー・アダムスやナオミ・ワッツのように、もっと可愛い女優を選んで欲しかったが)。だが、子持ちの40女のキムと、イケメンで大金持ちの独身男性サムとでは、ハッキリ言って全然釣り合わない。いくら大晦日のマジックとはいっても、フィクションなんだから観客を失望させるようなキャスティングはして欲しくなかったし、さらに言えばサラ・ジェシカ・パーカーみたいな馬面からアビゲイル・ブレスリンのような丸顔の可愛い子供なんて絶対に生まれてこないはず(笑)。
そんなワケで、キャスティングには1点だけ大きな不満が残るものの、様々なエピソードがてんでバラバラにちりばめられているのではなく、見事にひとつのパッチワークに仕上げられている。その辺りの監督の手腕は、すでに『バレンタインデー』で立証済みだけどね。