評     価  

 
       
File No. 1525  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年12月21日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   羽住 英一郎  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   悪を撃ち抜け
愛を守り抜け
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   瑛太 [as 飛葉大陸]
椎名 桔平 [as セカイ]
丸山 隆平 [as パイロウ]
阿部 力 [as ソックス]
宇梶 剛士 [as オヤブン]
平山 祐介 [as ヘボピー]
松本 実 [as B・B・Q]
要 潤 [as 藤堂正志]
本仮屋 ユイカ [as 岩下こずえ]
中原 丈雄 [as 成沢守]
吉田 鋼太郎 [as 桐生圭吾]
深田 恭子 [as 本間ユキ]
中井 貴一 [as 草波勝]
 
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あ ら す じ    法律で裁けない犯罪者はいっそその場で消去してしまうべき、そんな過激な発想から生まれた超法規的警察組織が通称“ワイルド7”だ。凶悪犯を裁く彼らもまた、選りすぐられた犯罪者たちだった。飛葉大陸セカイパイロウソックスオヤブンヘボピー、そしてB・B・Qの7人のメンバーは、いずれ劣らぬ犯罪歴と、犯行のために身につけた特殊技能をあわせ持ったプロフェッショナル男たちだった。
 ある日、“ワイルド7”の生みの親で指揮官でもある草波勝警視正から“ワイルド7”の出動が要請され、メンバーたちは事件の犯人を追い詰める。ところが飛葉がとどめを刺そうとしたその時、謎のライダーが現れて犯人を射殺して逃走してしまう。これまで謎のライダーに奪われた標的の2人は、いずれも広域指定犯罪グループM108号のメンバーだった。謎のライダーを追った飛葉は、その時に偶然見かけた美しい女性本間ユキと知り合い、2人は急速に親しくなっていく。
 そんな折、製薬会社が極秘で開発を進めてきた、生物兵器用のウイルスが盗難に遭うという事態が勃発する。そして、犯人グループから時間内に2億ドルを用意しなければ、ウイルスを積んだ飛行船を東京上空で爆破するとの脅迫が突きつけられた。その手口から見て広域指定犯罪グループM108号の犯行であることは明らかだったが、その裏側には影の黒幕と呼ぶべき人物が存在していた。その人物は、公安調査庁の情報機関PSUで情報分析部門を統括する桐生圭吾だった。桐生にはかねてから黒い噂が絶えなかったが、彼が握る情報の流出を恐れて、誰も手を出すことができなかったのだ。
 出動要請を受けた“ワイルド7”は犯人グループを次第に追い詰めていくが、思わぬ事態が障壁となって立ちはだかった。“ワイルド7”を追っていた東都新聞社・社会部の記者藤堂正志とその部下の新人記者岩下こずえが、人質に取られてしまったのだ。こずえがセカイの実の娘であることを調べ上げた桐生の仕業で、バイオテロの犯人グループの濡れ衣が“ワイルド7”に着せられてしまう。SATに包囲されて絶体絶命の窮地に立たされた“ワイルド7”に、草波からの指令が下る。「桐生を始末せよ」と・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    私がまだ幼い頃(1972年)、TVの連ドラで観ていた記憶がある『ワイルド7』(一文字間違えるとタバコの銘柄になってしまう)、それがなぜ今頃になって映画化されるのかはわからない。当然のことながら当時の記憶はほとんど残ってなくて、今覚えているのは主役が小野進也だったことと、“♪ワイルドセブン ワイルドライダー やって来た来たつむじ風”というテーマソングだけ。子供のことだから、“チョーホーキソシキ”なんて言われても意味なんてわかるはずもないし、ワイルド7のメンバーははならず者でありながら階級は警視という設定だったようだが、そんなことももちろん当時は知る由もない。
 主演が小野進也であったことを覚えていたほど、彼の印象が強かったということになる。その意味では、ワルとしての凄みや迫力、さらには主人公としての華といったいずれの面でも見劣りしてしまう気がする(子供の頃の印象だけに、あまりアテにはならないけど)。主人公である瑛太扮する飛葉よりも、むしろ椎名桔平が演じたセカイの方が主役に見えてしまったのも仕方ないことだろう。だから、セカイがあんなに早い時点でお役ご免になってしまうのは予想外で、一気に観ていた私のテンションも降下してしまった。ワイルド7がワイルド6になってしまうなんて、多分に漏れない「ヒットしたら続編を製作」という意欲さえないのかと思ったのだが、ラストシーンで中井貴一扮する草波が飛葉に「お前たち7人だけだ」と念を押すのを観てオチがわかった。それならばぜひ続編を製作してもらいたい、なんて思ってしまうような単細胞男は私だけかもしれないけど(笑)。
 深キョン扮するユキがどうワイルド7のメンバーに絡んでくるのかと思ったら、そのあまりに意外な設定には驚いた。それにしても、彼女にはあまりに不慣れで不似合いな役柄を割り振ったものだ。その分、細かな演技力を必要とされないのは、不幸中の幸いかな。まぁ、彼女の場合は可愛いからある程度の演技の拙さは許しちゃうけど(笑)。メンバーを支える縁の下の力持ち的存在な宇梶剛士演じるオヤブン、彼が矢面に立ってSATからメンバーを守ろうとするシーンが、『ターミネーター2』のサイレス社でのシュワちゃんにもろにオーバーラップする。あえて動作を緩慢にしてみせたのも、その点を意識してのことなのかな。
 登場した途端に悪役であることがロコツにわかってしまう、吉田鋼太郎扮する桐生。ドラマ『ギルティ』といいこの作品といい、卑劣な悪党を演じさせたら彼の右に出る役者はいないだろうな。