評 価
File No.
1531
製作年 / 公開日
2010年 / 2011年05月07日
製 作 国
アメリカ
監 督
ニック・トムネイ
上 映 時 間
93分
公開時コピー
この主人(ホスト)“何か”がおかしい・・・
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
デヴィッド・ハイド・ピアース
[as ウォーウィック・ウィルソン]
クレイン・クロフォード
[as ジョン・テイラー]
ナサニエル・パーカー
[as モートン刑事]
ミーガン・ペリー
[as シモーン]
ヘレン・レディ
[as キャシー・ナイト]
ジョセフ・ウィル
[as ヴァルデス刑事]
ティリース・アレン
[as ローマン]
アニー・キャンベル
[as チェルシー]
クーパー・バーンズ
[as ルパート]
インディラ・G・ウィルソン
[as モニカ]
ジョージ・チャン
[as コンビニ店主]
ブルーク・アンダーソン
[as コンビニ強盗]
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あ ら す じ
33歳前科持ちの
ジョン・テイラー
は、恋人の
シモーン
と共謀して、彼女が勤務する銀行から30万ドルを強奪する。大金を詰め込んだバッグを隠し、あらかじめ調達しておいた車で逃走する途中、負傷して出血する右足のために消毒液を買おうと立ち寄ったコンビニでは
強盗
に出くわし、さらに店内のテレビで銀行強盗のニュースを目の当たりにし、自分の身元や逃亡車の車種まで知れ渡っているのを知る。ジョンは車を捨て、ロサンゼルスの高級住宅街に足を踏み入れた。
プール付き豪邸の郵便受けから1枚の絵ハガキをかすめ取ると、その差出人の友人のフリをしてその家の主人
ウォーウィック・ウィルソン
を騙し、家に招かれる。おしゃべり好きな独身の中年紳士ウォーウィックは今夜、4人の友人を招きパーティーを開くため準備をしていた。彼はジョンの素性を怪しむこともなく、赤ワインを振る舞う。
20時にウォーウィック邸にやってくるゲストの中に検事がいることを知り、ジョンは立ち去ろうとするが、ウォーウィックに引き留められる。そして19時46分、ラジオのニュースでジョンの秘密が暴かれる。ジョンはウォーウィックに刃物を突き付け、ゲストたちにパーティーの中止を伝えさせると、自分をゲストとして扱うよう脅迫したものの、その直後意識を失ってしまう。彼が飲んだ赤ワインに薬が入れてあったのだ。気がつくと、彼は後ろ手に縛られた状態でディナーテーブルの席についていた。
ウォーウィックはその異常な本性を露わにし、強盗に脅される不運なホストという構図は、たちまち異常なホストが不運なゲストを翻弄するという理不尽な構図に逆転した。テーブルには6人分の料理が並び、ウォーウィックはいるはずのない4人のゲストにジョンを紹介していく。そして、ジョンの目の前に差し出されたスクラップブックには、ウォーウィックがかつてもてなしたゲストたちの悲惨な末路を撮影したポラロイド写真が貼られていた・・・・・。
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たぴおか的コメント
「去年見逃した作品をDVDで」の第3弾は、前売り券を購入しておきながらあっという間に公開が終わってしまった『パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会』。銀行強盗を働いた男が豪邸に押し入り、家の主人を手玉に取るつもりだったのが、実はその家の主人は自分を上回るアブナイ妄想男だった・・・・・そこで終わりにしておくべきだったんじゃないだろうか。そこで終わっていれば、予測不能のサスペンスが完結していたのに、実はその後ストーリーが大きく方向転換し、途端に現実味を帯びた単なるクライム・ドラマ(クライム・サスペンスとは言い難い)に成り下がってしまう。
ここからは完璧なネタバレになってしまうので、読みたい方だけどうぞ(と言っても、もうこの作品は劇場で公開されていないから、隠さなくてもいいような気はするけど)。
ウォーウィックの正体が実は警察官だったというのは全くの予想外。なぜなら、おおよそディナーであんな真似をするとは最も考えにくい人種が警察官だから。そして、彼の正体がわかってしまうと、ジョンがウォーウィックに負わされた傷はすべてメイクで、無傷のまま翌朝解放された理由もわかってくる。そうなると、あの狂宴はたんなる茶番劇に過ぎず、半分以上の時間を費やした成果はウォーウィックが異常な性癖の持ち主であることを観る者に焼き付けただけということになってしまう。
ディナーパーティでのウォーウィックの一人芝居はただ、正体がわかってからもウォーウィックはその異常さを垣間見せてくれている。駐車場でのジョンとのやり取りなどを観ると、彼にはモラルや倫理観というものが欠如しているようだ。そして、ラストではウォーウィックは自らの仕事の部下をディナーに誘うのだ。ジョンに尋ねたのと同じ質問「ワインは赤?白?」を投げかけて終わるエンディングは良かった。