評 価
File No.
1543
製作年 / 公開日
2011年 / 2012年01月28日
製 作 国
日 本
監 督
吉村 芳之
上 映 時 間
149分
公開時コピー
幕末
。女性に学問が禁じられていた時代。
男になり
国を守ろうとした女がいた。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
仲間 由紀恵
[as 真鶴/孫寧温]
谷原 章介
[as 朝倉雅博]
塚本 高史
[as 喜舎場朝薫]
高岡 早紀
[as 聞得大君]
GACKT
[as 徐丁垓]
金子 昇
[as 孫嗣勇]
平良 とみ
[as オバァ]
田崎 アヤカ
[as 少女時代の真鶴]
高橋 和也
[as 尚育王]
若村 麻由美
[as 王妃・国母]
染谷 将太
[as 尚泰王]
小林 幸子
[as 「花風」女将]
かたせ 梨乃
[as 大勢頭部]
八千草 薫
[as 国母]
奥田 瑛二
[as 孫嗣志]
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あ ら す じ
清国と日本の薩摩藩からの二重支配下にあった、幕末の琉球王国。王家だった孫の家系の復興を望む
孫嗣志
の家に、1人の女の子が誕生する。女児では悲願の孫家再興が叶わないと、肩を落とす嗣志からは名前も与えられず、自らを“
真鶴
”と名付けたその子は、成長するにつれて高い学力を身につけていく。しかしその一方で、官史登用を目指した嗣志が養子に迎えた
孫嗣勇
は、父の期待に応えることができずに家を出てしまう。
父の悲願を果たすため真鶴は女を捨て、清国生まれの宦官で孫家の養子
孫寧温
として生きることを決意する。史上最年少で難関の官吏登用試験を突破した寧温は、同じく登用された
喜舎場朝薫
と共に琉球王朝の国政に参加することとなり、次第に頭角を現していく。しかし、国王
尚育王
の姉で強い霊力を持つ
聞得大君
に女であることを知られてしまい、以後は聞得大君の命令に従わざるを得なくなってしまう。
朝薫は、寧温に対して男同士の友情とは別の感情を秘かに抱き始める。それに対して寧温は、薩摩藩から派遣された
浅倉雅博
との出会いに、心を大きく揺さぶられる。浅倉との交流を深めるにつれ、自分の中の女性を否定することで生き抜いてきたはずの寧温は、真鶴として浅倉を想うことで戦う勇気を得ていたことに気付く。一方、浅倉も寧温に対して立場を越えた想いを募らせてゆく。
個人的な想いに揺れつつも、外交、教育、行政を一手に担う寧温の前に現れた更なる強敵は、清国から派遣されて琉球王国を清の属国にしようと企む宦官の
徐丁垓
だった。彼は異常な狡猾さと執拗さで寧温を追い詰め、寧温は琉球を守るために自らの命を犠牲にしてまでも徐丁垓を排除しようとする。ところが、奇跡的に死を逃れた寧温を待ち受けていたのは、寧温は前王朝の末裔として王位奪回を狙う謀反人であり、邪魔になった徐丁垓を殺したという濡れ衣だった。死罪だけは免れた寧温だったが、八重山への流刑を命じられてしまうのだった。
数年後、ペリー率いるアメリカ大艦隊の来航にうろたえる朝薫ら王府の役人たちと浅倉の前に、恩赦になった寧温が再び姿を現す。琉球王朝の行く末は?そして男として、女として、ひとりの人間として、琉球王国のために身を捧げてきた真鶴=孫寧温の運命は・・・・・?
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たぴおか的コメント
NHK・BS時代劇で放映されたドラマの劇場版で、基本的なストーリーはドラマをそのまま踏襲しているようだ。大河ドラマの総集編を観ているような気分にさせられたのも、尺が149分と長いのも、連続ドラマを無理矢理2時間余りの尺に押し込めた結果だろう。そして、タイトルに「3D」と付いているから当然のことながら3Dのみでの上映で、有無を言わさず3D料金を取られてしまったが、金額に見合う効果があったかどうかと言えば正直2Dで充分で、3D作品とした理由は興収単価が上がること以外には考えられない。
またもやコケた角川映画・・・・・それがこの作品を観終えた第一印象だった。沖縄の美しい景観と、当時の琉球の原色を使ったきらびやかな民族衣装による映像の美しさは特筆すべきだろう。また、沖縄出身の仲間由紀恵の熱演も悪くなかった。けれども、そんなプラス面よりも残念ながらマイナス面の方が目立ってしまう。最悪だったのは、とにかく名前が聞き取りにくいこと。仲間由紀恵扮する主人公の孫寧温こそ、奥田瑛二扮する父親が名前を書くシーンがあったからこそわかったようなものの、その他の人物は琉球独特の名前ということもあって、例えば塚本高史が演じる喜舎場朝薫(きしゃばちょうくん)なんて、何て言っているか聞き取れるはずがない。ドラマと違って次回がない映画だから、せめて登場人物の名前とふりがなの字幕を付けるくらいの配慮はしてくれてもいいのでは?
脈絡なしに突然ストーリーが切り替わるるように感じるために、ストーリーを把握しづらいのも難点だ。これは脚本の拙さ以外の何物でもなく、テレビの連ドラの脚本家が劇場版の脚本を担当したことが悪い方に影響したのではないだろうか。そもそも見せ方も尺も全く異なるテレビと劇場映画にもかかわらず、テレビドラマの縮小版から抜け出すことができずにいる。わざわざ3D料金を払ってまで劇場に足を運んだ観客に対して、失礼に当たるんじゃないだろうか。テレビドラマを観た方はもちろん観る必要など全くないと思うし、テレビ版を知らない方はドラマがDVD化されれば、そちらを観た方がよっぽどマシだと思う。
Gacktが演じる中国人・徐丁垓はハッキリ言って気色悪い(笑)。最近はすっかり俳優業が板に付いてきたGacktだが、あの気持ち悪さだけは一見の価値があるかもしれない(笑)。長〜い舌は一体どうなってるのかな?CG?そう言えば、『ヒミズ』で一躍注目を浴びることとなった染谷将太が、尚泰王役で出演していたが、私の見間違えでなければ二階堂ふみもほんのワンカットだけだが出演していたはず。