評     価  

 
       
File No. 1562  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年03月03日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   松山 博昭  
       
上 映 時 間   131分  
       
公開時コピー  
ようこそ、禁断の“イス取りゲーム”へ
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   松田 翔太 [as 秋山深一]
多部 未華子 [as 篠宮優]
芦田 愛菜 [as アリス]
江角 マキコ [as 主宰者・Ω]
高橋 ジョージ [as 猿川ケンジ]
濱田 マリ [as 坂巻マイ]
要 潤 [as 赤城コウタ]
春海 四方 [as 安川ノリヒコ]
斎藤 陽子 [as 阿部ユキコ]
川村 陽介 [as 酒井マコト]
新井 浩文 [as 桐生ノブテル]
野波 麻帆 [as 犬塚エイコ]
池田 鉄洋 [as 嶋タカヒロ]
竜星 涼 [as 下原田オサム]
大野 拓朗 [as 和田タツジ]
前田 健 [as 村田テツヤ]
鈴木 一真 [as ヨコヤノリヒコ]
青木 忠宏 [as 斉木カケル]
上原 敏郎 [as 津村アキラ]
上野 なつひ [as 三家本ミカ]
桝木 亜子 [as 木村ケイ]
小池 栄子 [as 月乃エミ]
鈴木 浩介 [as 福永ユウジ]
渡辺 いっけい [as 谷村光男]
船越 英一郎 [as 張本タカシ]
 
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あ ら す じ    “LIAR GAME”とは、ある日突然招待状と現金1億円を受け取った人々が、壮絶な騙し合いを繰り広げ、マネーを奪い合うゲーム。そのファイナルステージから2年。すべてが終わったかに見えた。しかし、謎の復活を遂げたライアーゲーム事務局が最大の復讐劇を仕掛ける。そのターゲットは、元天才詐欺師で今は帝都大学の心理学教授の秋山深一だった。
 帝都大学の卒業式を終え、自宅に帰宅した篠宮優の部屋の前には、段ボール箱が置かれていた。中を開けてみると、1億円もの現金だった。そして、箱を開いた以上は、LIAR GAMEに参加しなければならない、とのビデオレターが添えてあった。優は一度授業を受けたことがある、大学の心理学教授・秋山に相談するが、秋山は「無視しろ」とだけ言って、それ以上は取り合ってくれる様子がなかった。そして、優は事務局によって半ば強制的にゲームの会場へと連れて行かれてしまう。
 遅れて参加を表明した秋山も加わって、総勢20名のプレイヤーが争う今回のゲームは、総額20億円がかかる究極の“イス取りゲーム”だった。ゲームを仕切るのは、新たな最年少事務局員アリス(芦田愛菜)と、すべてを陰で操る謎の主宰者Ωだった。秋山潰しを目論むカルト教団の教祖張本タカシや、秋山に対して露骨に敵意をむき出しにする桐生ノブテルら新たなプレイヤーに対し、秋山は前回のLastStageで共に闘った坂巻マイらを味方に付ける。騙し合いか?それとも助け合いか?極限の心理戦が今再び始まろうちしていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前作『LIAR GAME The Final Stage』で多くの出資者は破産してもうゲームが行われることはない、と吉瀬美智子扮するエリーが言っていたはずなのに、なぜか再び開催されることとなったLIAR GAME。今回は主役のひとり・戸田恵梨香演じる神崎直(『SPEC天』とバッティングしたからかな?)と事務局のエリーは登場せず、福永とヨコヤがなぜか事務局となっているという奇妙な設定には、どうしても違和感を覚える。
 やっぱり馬鹿正直の直がいないと物足りなくて、多部未華子演じる篠宮優じゃその穴を埋め切れていないと思ってしまうのは、シリーズ全作を何度もDVDで観て、神崎&秋山のコンビが当たり前に思うせいだろうか。それに、福永の「直ちゃんって、ホントに馬鹿だよね〜!!」の決まり文句も聞けない(笑)。そして、何よりも大きな違いは、松田翔太扮する秋山にとって、神崎直は絶対的に信頼できる相手だったのに対して、篠宮優はそうでないということ。事実、一度は秋山を裏切っているし。
 今回事務局側の人間賭して登場する芦田愛菜ちゃんだが、髪をアップにするとイメージが全く変わってしまう。でも、しゃべり方はいつもの愛菜ちゃんのままで、イヤな役柄にもかかわらずどうしても憎めないんだな、これが(笑)。そして、いきなり脱落してしまう小池栄子扮する月乃エミは、演じているのが彼女だけに、他のチームのスパイだということはバレバレだ。もっと意外性のある女優を起用して欲しかったな。新井浩文と船越英一郎は、秋山の敵としてなかなか良い味を出してくれている。
 『カイジ』と『カイジ2』(あれは酷かった)ほどの悲惨な落差はないものの、やはり前作のエデンの園には及ばないようだ。ラストもエデンの園のように単純明快とはいかず、一瞬何がどうなったのか理解不能な状態に陥ってしまった。ただ、この終わり方だと、続編への可能性を充分に残している。江角マキコ扮する主宰者Ωも、理由はわからないが相当秋山に復讐したいようだし、観客もかなり入っていから、興行成績によってはまたLIAR GAMEが開催されるんじゃないだろうか。