評     価  

 
       
File No. 1563  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年02月18日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   鶴田 法男  
       
上 映 時 間   92分  
       
公開時コピー  
この学校には“何か”がいる
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   志田 未来 [as Herself]
川口 春奈 [as Herself]
 
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あ ら す じ    志田未来は、所属事務所の後輩川口春奈をゲストに迎え、全国の視聴者から投稿された動画を紹介する、携帯電話向け番組「志田未来のそれだけは見ラいで!」の収録をしていた。その日は本物の心霊現象が映った動画を紹介する「真霊動画特集」だったが、収録中に異変が起こった。
 モニターに流れ始めた予定外の映像は、春奈が通っていた中学校の“学校の怪談”を撮影したビデオだった。誰もいない女子トイレの扉が勝手に開いたり、渡り廊下の窓に映る顔、そして、屋上を歩くボロボロの制服に身を包んだ女子生徒。さらには、彼女たちがいた部屋の窓にも女性の顔が映っていた。
 数日後、スタッフは先日の部屋に霊能力者を呼び、春奈はお祓いをしてもらう。しかし、それは根本的な解決にはならず、春奈の中学に行って浄霊を行う必要があると霊能力者は言う。春奈の母校に連絡を取り、かろうじて1日だけ取材の許可を得て、ディレクターの橘、マネージャーの桑田らと共に、未来と春奈は学校に赴くのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりに志田未来が主演ということだけに惹かれて劇場へ。公開第1週にはレイトショーがなく、先週末は観ている余裕がなく、結局第3週目にまで持ち越されたこの作品。てっきりガラガラだろうと思ったら、1日1回の上映とはいえ4割程度の座席が埋まっていたのは意外だった。シネマイレージカードの来場ポイントが貯まっていたために、無料で観ることにしたのだが、正解だったかもしれない。
 いわゆるフェイク・ドキュメンタリー作品で、志田未来と同じ事務所の後輩の川口春奈が、志田の携帯番組で心霊動画を観たことがきっかけで、川口の母校で起きた過去の事件にまつわる超常現象に巻き込まれていくというもの。はなから怖さなどは期待していなかったのだが、おかげで観る前に覚悟していたほど失望させられることもなく、むしろ冷静に次にどんな事態が起きるのかを楽しみにする心の余裕も充分だった。
 こんな作品でも志田未来の演技力ははさすがで、唯一自然体を演じられていたのではないだろうか。川口春奈は今ひとつだったし、ディレクターマネージャーやAD、それに川口の母校の教師や霊能力の先生に至っては、過剰なオーバーアクションやその逆だったりと、各自勝手に動いているようで統一感が全く感じられない。もしかして、霊能力者はともかく、ディレクターやマネージャー、ADは俳優ではなく本物だったんじゃないかと勘ぐりたくなるような、演技の拙さが目立っていた。
 この手の作品ではお約束とも言うべき、突然の音で観る者を驚かすという手法はふんだんに盛り込まれているので、こればかりは無条件反射だけに身体がビクッとなるのはやむを得ない。そしてラストでは、かつて川口の学校で起きた悲劇の謎解きが行われるのだが、その力技とも言える強引なこじつけにはさすがに無理がありすぎて、突っ込み所も満載だった。