評     価  

 
       
File No. 1572  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2012年03月24日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   田崎 竜太  
       
上 映 時 間   81分  
       
公開時コピー   正義、盗らせていただきます。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   谷村 美月 [as 有栖川真唯]
長野 じゅりあ [as 宇佐木美緒]
佐藤 祐基 [as マリク]
長田 成哉 [as 竹丸誠吾]
宍戸 開 [as 迫谷銀次朗]
 
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あ ら す じ    広島。有栖川真唯は、正義の怪盗“サルベージ・マイス”として奪われた宝を盗み出し、本来の持ち主に返すことを仕事にしていた。だがある時、長年の相棒マリクに裏切られ、マリクとその仲間が美術品を根こそぎ奪い取った罪を着せられた真唯は、“怪盗マイス”として広島中に指名手配されてしまう。
 仲間を失って失意の真唯は、可憐な容姿とは裏腹に得意の空手で大の男もなぎ倒す美少女宇佐木美緒と出会う。美緒は、広島をバカにする奴はどんな相手でも容赦しないという、まっすぐな性格の持ち主だった。“サルベージ・マイス”であることを隠しながら美緒と接する真唯は、次第に美緒の純粋な心に惹かれ、2人の間に友情が芽生えていく。
 一方、真唯を裏切ったマリクは、私利私欲のために高価な美術品を狙う窃盗団に取り入り、広島中の宝という宝を盗み続けていた。真唯は自分の汚名を晴らし、悪の窃盗団を壊滅するための策を考え始める。次に彼らが狙うであろう宝は“燕雀の壺”で、場所は広島ホームテレビのスタジオだった。真唯は美緒の助けを借りて、窃盗団の陰謀に立ち向かうが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりの谷村美月主演作という点だけに惹かれて劇場に行ったのだが・・・・・まさか広島のご当地ムービーだとは思ってもみなかった。どうりでオープニングに広島HOMEテレビのロゴが表示されたわけだ。そして、空手という題材を取り上げたためか、『KG』と共通するスタッフやキャストが少なくなく、窃盗団の空手の使い手は『KG』で主人公の妹を演じた飛松陽菜に間違いないし、窃盗団のボスも『KG』でキースを演じたリチャード・ウィリアム・ヘセルトンだと思う。
 そんなわけで、私が期待していたような盗みのスリルという点では全く期待外れで、特に後半はもっぱら長野じゅりあ扮する美緒のアクションの見せ場ばかりに終始してしまっている。かといって、本格的な空手アクションという点では間違いなく『KG』の方が上だし、結局この作品で何がしたかったのかがよくわからない中途半端な作品になってしまっている。ただ、空手の力量という点では『KG』の武田梨奈にかなわないが、ルックスの可愛さという点では長野じゅりあの方が勝っているのが救いかな。
 主演の谷村美月も、初のアクションを文字通り体当たりで演じているのはわかるが、本物の空手有段者と比べてしまうと当然とは言え見劣りしてしまう。打突はすべて寸止めなのだが、触れてもいない相手が倒れて行くのがハッキリと見て取れてしまうのは、もう少し何とかならなかったものだろうか。すべての点において残念この上ない作品だった。