評     価  

 
       
File No. 1581  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年04月13日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ピーター・バーグ  
       
上 映 時 間   130分  
       
公開時コピー  
戦いは、海から始まる
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   テイラー・キッチュ [as アレックス・ホッパー]
アレキサンダー・スカルスガルド [as ストーン・ホッパー]
リアーナ [as レイクス]
ブルックリン・デッカー [as サマンサ]
浅野 忠信 [as ナガタ]
リーアム・ニーソン [as シェーン提督]
ジェシー・プレモンス [as オーディ]
ジョン・ベル [as アンガス]
ピーター・マックニコル [as 防衛参謀]
ジョシュ・ペンス [as ムーア機関士]
ハミッシュ・リンクエイター [as カル]
 
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あ ら す じ    地球から遥か遠い惑星に向けて発射された電波に応答したかのように、地球外から未確認飛行物体5機が飛来する。1体は隊列を離れて香港に墜落し、大きな被害をもたらすが、残る4体はハワイ沖の太平洋上へ着水し、そのまま海中へと姿を消した。
 ハワイ沖。アメリカをはじめとする世界各国の自衛艦が集結して大規模な合同軍事演習が行われる中、沖合に正体不明の巨大な物体が出現する。演習に参加していた米海軍の新人将校アレックス・ホッパーは、謎の物体を確認するためにボートで物体に近づき、その物体に触れた瞬間大きく跳ね飛ばされる。そして、それを合図にするかのように、巨大な宇宙船が海中から姿を現した。
 エイリアンは巨大なバリアを張り巡らし、ハワイ沖の海は孤立無援の状態と化してしまう。そして、敵が次々と繰り出す未知の武器は、これに応戦する演習中の艦隊を次々と破壊していく。残されたのはアレックスの乗った鑑のみとなり、海上から救助された日本の自衛艦の指揮官で、アレックスがライバル心を燃やすナガタも加わって、圧倒的な戦力を誇る敵に対し、知力と体力の限りを尽くして立ち向かうのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    4月13日(金)に『バトルシップ』と『ジョン・カーター』という2大作が同時公開されるとあって、どちらを選択するか迷った結果選んだのがこの作品。席の予約までしていたのに、当日はうっかり映画のことを忘れてしまうという初の失態をえんじてしまい、土曜日の朝一番の回を観ることとなった。
 冒頭の、テイラー・キッチュ扮する主人公アレックスのダメさをアピールするかのような映像や、合同演習を控えた親善サッカー大会(?)のシーンには、こんな編集で130分の尺に収めることができるのか?と不安を感じたが、アレックスと恋人のサマンサ、日本のナガタそしてその父シェーン提督、の関係を知るためには、割愛できなかったのだろう。それにしても、たかがチキン・ブリトーのために、コンビニの天井に穴を開けて侵入するとは、兄のストーンにボロクソに言われても仕方ないダメ弟ぶりだ。そして、そんな男に未曾有の危機に陥った地球の命運を託すなんて、現実ならとても恐ろしくてできないだろう。
 事実、上官がいなくなってやむなく彼が戦闘の指揮を執ると、ただ闇雲に攻撃するしか術がなかったわけで、そこに我らが浅野忠信が助け船を出す、これは日本人の観客にとっては非常に美味しい設定だ。ピーター・バーグ監督には、かつて日本とアメリカが敵対するきっかけとなった真珠湾で、今度は日米が協力してエイリアンと戦うことで、日本に対してエールを送ろうという配慮があったようだ。浅野忠信が明らかに準主役と言うべき重鎮を演じることになったのも、おそらくは監督のそんな意向があってのことだろう。3.11の影響が、こんなところにも現れるとはねぇ。
 とは言っても、作品自体は大排気量が生み出す馬力にものを言わせて突き進むアメ車のようで、その圧倒的な映像の迫力には細部に見られる粗などは消し飛んでしまう。圧倒的な化学力を誇るエイリアンに対し、果たして単なる演習用の艦隊が搭載する兵器で対応できるのか?と心配だったが、まさか70年も昔に建造された戦艦ミズーリ号の砲弾で敵の巨大母船を壊滅状態に追い込めるとは・・・・・やっぱりご都合主義と言うべきかな(笑)。敵意を露わにしなければ攻撃してこないなんていう敵は律儀というか何というか・・・・・そもそもそんな性格なら、侵略行為自体をするはずはないようにも思えるけど。
 サッカーでナガタに頭を蹴られて逆上したアレックスと、アレックスのダメ指揮官ぶりに噛みついたナガタが、戦いを経て友情を築き上げていくという粋な計らいが気持ちいい。ラストではリーアム・ニーソン扮する恋人サムの父親が、ランチにチキン・ブリトーを、なんていう小洒落も利いている。それから、エンド・クレジット終了後にオマケ映像もあるから、観たい方は最後まで席を立たない方がいいと思う(あまり期待されても困るけどね ^-^;)。