評     価  

 
       
File No. 1582  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2012年04月14日  
       
製  作  国   アメリカ / オーストラリア  
       
監      督   グレッグ・マクリーン  
       
上 映 時 間   92分  
       
公開時コピー   逃げ場なし!  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ラエダ・ミッチェル [as ケイト・ライアン]
マイケル・ヴァルタン [as ピート・マッケル]
サム・ワーシントン [as ニール・ケリー]
バリー・オットー [as マーヴ]
ミア・ワシコウスカ [as シェリー]
キャロライン・ブレイジャー [as メアリー・エレン]
スティーヴン・カリー [as サイモン]
ジョン・ジャラット [as ラッセル]
ヘザー・ミッチェル [as エリザベス]
ダミアン・リチャードソン [as コリン]
ロバート・テイラー [as エヴェレット]
ジェフ・モレル [as アレン]
セリア・アイルランド [as グウェン]
 
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あ ら す じ    オーストラリア北部のカカドゥ国立公園は、広大な自然を有するオーストラリア屈指の観光地。そこで、若く美しい熟練女性ガイドのケイト・ライアンが舵を取る小型船クルーズが始まる。乗客は、ケイトのアシスタント犬ケヴィンと9人の観光客。アメリカ人ライター、ピート・マッケルの目的はリバー・クルーズの体験取材。アレンは、余命少ない妻エリザベスのために娘のシェリーと共に最後の思い出を作ろうとしていた。エヴェレットメアリーの夫婦は観光旅行。サイモンはカメラ・マニア。中年男性ラッセルの目的は、愛妻の遺灰を川に撒くこと。中年女性グウェンは気ままな一人旅を楽しんでいた。
 やがて折り返し地点に着いた頃、救命信号弾が空に上がる。現場に向かった一行の目に飛び込んできたのは、沈没した小型ボートの残骸だった。次の瞬間、船に何かが衝突して船底に穴が開くが、ケイトの機転によって全員が川の中央にある小島に避難する。しかし、船は完全に沈没し、救助を待つこととなった。
 一体、船体に穴を開けたものは何だったのか?その答えはすぐ明らかになった。目の前で体長8メートルほどもある巨大な人喰い生物が、エヴェレットを瞬時に水中に引き込んだのだ。そして、彼らのいる小島は、あと数時間もすれば満潮で沈んでしまう。不安と絶望に囚われた彼らの前に現れたのは、地元の若者ニールのボートだった。ところが、そのボートも転覆させられてしまい、ニールはかろうじて小島に泳ぎ着いたものの、彼らは再び助かる手段をうしなってしまった。
 ニールは、ボートにあったロープを両岸の木にくくりつけ、それを渡って移動することを提案する。そして、自ら泳いで対岸へ向かい、ロープを張ることに成功した。けれども、焦ったアレンのために対岸の木が折れてしまい、3人が水没し、最後に小島に戻ったアレンはクロコダイルの犠牲になってしまう。一方、対岸のニールもまた、クロコダイルに襲われてしまう。果たして彼らはこの場から生きて帰ることができるのだろうか・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ラダ・ミッチェルにサム・ワーシントン、ミア・ワシコウスカが出演しているということで、そこそこの出来の作品だろうなんて思って観たのが大間違い。そもそもラダ・ミッチェルは単館系のB級作品への出演が少なくない。そして、この作品の製作は5年前の2007年だから、サム・ワーシントンは『T4』や『アバター』でブレイクする前の無名時代の出演だし、ミア・ワシコウスカに至ってはこの作品が映画初出演作だったのだ・・・・・ということを、(毎度のことだけど)遅まきながら観終えてから知った。そんなわけで、「そこそこの出来の作品だろう」という私の予想は見事にハズレたのだ。
 その3人だが、いずれもオーストラリア出身だということが翌日にWebで調べてわかった。つまりは、オーストラリア人による、オーストラリアのためのご当地ムービーという位置づけにある作品なのかもしれない。
 『マンイーター』なんて邦題が付けられているもんだから、地球外生物かあるいは突然変異で誕生した未知の生き物かと思ったら、その正体は巨大クロコダイルだったのにはちょっと拍子抜け。そして、ストーリーにはさらにガッカリさせられた。いつクロコダイルが襲ってくるかという緊張感も感じられず、その他大勢はたやすく難を逃れてしまう。同じクロコダイルをモチーフにした作品では、2009年の『ブラック・ウォーター』の方が面白いと思う。
 ラダ・ミッチェル扮するケイトは28歳という設定になっていて、私はさすがに彼女が28歳というのは少々キビシイんじゃないかと思うが、彼女を知らない人が観れば、20代で通せないこともないかもしれない。その彼女がクレジットのトップだが、実質的な主人公はライターのピートで、クライマックスは彼とクロコダイルの一騎打ちとなるのだが、水の中でならともかく、水から上がった戦いとなると、クロコダイルの怖さも半減してしまう。すべての点で残念な作品だった。