評     価  

 
       
File No. 1588  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2012年04月21日  
       
製  作  国   イギリス / フランス / ド イ ツ  
       
監      督   トーマス・アルフレッドソン  
       
上 映 時 間   128分  
       
公開時コピー   一度目、あなたを欺く。
二度目、真実が見える。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ゲイリー・オールドマン [as ジョージ・スマイリー]
コリン・ファース [as ビル・ヘイドン]
トム・ハーディ [as リッキー・ター]
トビー・ジョーンズ [as パーシー・アレリン]
マーク・ストロング [as ジム・プリドー]
ベネディクト・カンバーバッチ [as ピーター・ギラム]
キアラン・ハインズ [as ロイ・ブランド]
キャシー・バーク [as コニー・サックス]
デヴィッド・デンシック [as トビー・エスタヘイス]
スティーヴン・グレアム [as ジェリー・ウェスタービー]
ジョン・ハート [as コントロール]
サイモン・マクバーニー [as オリヴァー・レイコン]
スヴェトラーナ・コドチェンコワ [as イリーナ]
 
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あ ら す じ    東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。そんな中、英国諜報部(通称・サーカス)のリーダー、コントロールは、組織幹部の中に長年にわたり潜り込んでいるソ連の二重スパイ=モグラの存在の情報を掴む。そんな折、ハンガリーの将軍がモグラの名前と引き換えに亡命を要求してくる。コントロールは独断で、工作員ジム・プリドーをブダペストに送り込むが、ジムが撃たれて作戦は失敗に終わってしまう。
 責任を問われたコントロールは長年の右腕だった老スパイ、ジョージ・スマイリーと共に組織を去ることとなる。そして、新リーダーとなったパーシー・アレリンは、ビル・ヘイドンロイ・ブランドトビー・エスタヘイスらを率いて、ソ連の新たな情報源と手を結んだ“ウィッチクラフト作戦”で成果を上げていく。ところがそんな折、コントロールが謎の死を遂げる。
 ある日スマイリーはオリヴァー・レイコン次官から呼び出され、“ティンカー(=鋳掛け屋)”ことアレリン、“テイラー(=仕立て屋)”ことヘイドン、“ソルジャー(=兵隊)”ことブランド、そして“プアマン(=貧乏人)”ことエスタヘイスの4人の幹部の中に潜むモグラ突き止めるという極秘命令を下される。スマイリーはサーカスのを捜し出せとの新たな命が下る。スマイリーはピーター・ギラムをパートナーに指名し、古いホテルの一室に作戦室を開いた。
 過去の記憶を遡り、証言を集め、スマイリーは容疑者を洗いあげていく。浮かび上がるソ連の深部情報ソース“ウィッチクラフト”、そしてかつての宿敵・ソ連のスパイ、“カーラ”の影。やがてスマイリーが見い出す意外な裏切り者の正体とは・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    「一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える。」なんていうコピーに乗せられたワケではないが、会社帰りに観た一度目は睡魔との闘いに負けてしまったため、やむを得ず二度目を観ることになってしまった。リピーター1,000円というキャンペーンを知ったのは、1,800円で座席をネット予約した後だった(無念)。
 二度目を観てみると、実は一度目にそれほど長い間意識を失っていたわけではないことが解った。ただ、睡魔と闘いながらの朦朧とした頭ではとうてい理解できない内容で、人物の相関図を把握するのが困難この上ない。ポンポンと名前が飛び出してきて、「それって誰だっけ?」ってな状態に陥るのは間違いない。しかも、時制が果たして現在なのかそれとも過去なのか、これも極めて判別し難い構成になっているのだ。
 オフィシャルサイトに「必読」なんてメニューが用意されていて、クリックしてみると「鑑賞前:ご一読ください」との見出し以下、ストーリーの要点が解説されているのだが、「本作のリアルを楽しんで頂くため」だか何だか知らないが、そんな解説が必要なのだとすれば、それは観る者に解らせようという義務を怠った製作者の怠慢以外の何物でもないと思えるのだが。一部マニアのみが楽しめて、その他大勢の観客はないがしろにされている、そんな作り方をされているように感じるのは、私の被害妄想だろうか。
 ネタバレになってしまうかもしれないが、キャスティングを見ただけで、ソ連のモグラは“彼”か、でなければ実はゲイリー・オールドマン扮するスマイリー自身か、そのいずれしかないと薄々見当が付いてしまうのはやむを得ないだろう。もしも他の3人の幹部の誰かがモグラだったとしたら、何の驚きもなく「あ、そう」で終わっちゃいそうだから(笑)。