評     価  

 
       
File No. 1610  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年06月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   マイケル・スーシー  
       
上 映 時 間   104分  
       
公開時コピー  
もう一度
僕に恋してほしい。
  
幸せの絶頂で事故に遭った新婚カップル。
記憶が戻らない妻の愛を、夫は取り戻そうとする。
  
世界中の心を射止めた奇蹟の実話。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   レイチェル・マクアダムス [as ペイジ]
チャニング・テイタム [as レオ]
ジェシカ・ラング [as リタ・ソーントン]
サム・ニール [as ビル・ソーントン]
ジェシカ・マクナミー [as グウェン]
ウェンディ・クルーソン [as フィッシュマン医師]
タチアナ・マズラニー [as リリー]
ルーカス・ブライアント [as カイル]
スコット・スピードマン [as ジェレミー]
ジョーイ・クライン [as ジョシュ]
ジョー・コブデン [as ジム]
ジーナン・グーセン [as ソニア]
ディロン・キャセイ [as ライアン]
シャノン・バーネット [as キャリー]
リンゼイ・エイムス [as シャナ]
 
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あ ら す じ    親しい友人たちに囲まれ、結婚式を挙げたレオペイジ。だが、幸せな新婚生活も束の間、2人は交通事故に遭遇して病院に担ぎ込まれてしまう。幸い軽傷で済んだレオに対し、頭を強く打ったペイジの意識はなかなか戻らない。そして、ようやく意識を取り戻したペイジは、部分的な記憶喪失に陥ってしまっていた。家族や古い友人のことは覚えていたが、肝心のレオとの記憶を一切失っていたのだった。
 夫であるレオは彼女にとって見知らぬ他人になってしまい、戸惑うペイジとショックにうちひしがれるレオ。そんなペイジの元へ、結婚以来疎遠となっていた彼女の両親・ビルリタのソーントン夫妻が見舞いに訪れ、ペイジを家に連れて帰ろうとする。これに対してレオは、記憶を取り戻すためには自分と一緒の生活を送るべきだと主張し、意外にもペイジがレオに同意する。こうして、レオとペイジの奇妙な共同生活は始まった。
 レオは自分の仕事よりもペイジの記憶を戻すことに専念するが、それでも一向に彼女の記憶はが戻らない。そこでレオは、彼女のとの出会いからやり直し、もう一度彼女が自分に恋してくれるようにと恋のアプローチを開始する。しかし、レオを良く思わないペイジの両親や、さらには元婚約者のジェレミーもペイジにアプローチを始める。果たして、ペイジは記憶を取り戻すことができるのだろうか?そして、レオとペイジの行き着く先は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    このサイトのトップページにも使わせてもらった、レイチェル・マクアダムス主演のトゥルー・ラブストーリーで、全米では興収1億ドルを突破したらしい。『シャーロック・ホームズ』シリーズのアイリーンのような、小悪魔的なキャラクターもいいし、恋とニュースのつくり方のベッキーも悪くないが、やっぱり『きみに読む物語』やこの作品のようなしっとりとした純愛作品に映える女優だ。
 この作品で初めて髪の色をブルネットにしたレイチェルを観たが、これが驚くほど似合っていて、結婚式のシーンなどは20代の別の女優じゃないかと思ってしまうくらいだ。そんな彼女の相手役は、『親愛なるきみへ』でアマンダ・セイフライドと共演した、肉体派(なのかどうか知らないが、私にはそうだとしか思えない)のチャニング・テイタム。筋肉美が素晴らしいのはわかったから、ソファに全裸で寝たりとかして、肉体を見せつけるのはもうご免に願いたかった(笑)。
 小説を原作にした作品なら、おそらくはレイチェル扮するペイジの失われた記憶が劇的に回復してメデタシメデタシ、ってなことになるのだろうけど、実話に基づく作品だけに、そんなにご都合主義的かつドラマティックな結末は待っていてくれない(とは言え、エンディングは決して悲劇的なものではないけど)。男性の私として、どうしてもチャニング扮するレオに感情移入してしまうのだが、過去の記憶はあるのに自分との記憶が一切失われたペイジを観ているのがツライし、「いい加減早く記憶を取り戻せよ!」なんて叫びたくなる、そんなフラストレーションが溜まる展開ではあった。
 それでもなお、ペイジに対する苛立ちを抑えて、ペイジの事を何よりも思って行動するレオ。一方では、ペイジの記憶がないのをいいことに、都合の悪いことを伏せたまま家族としてのヨリを戻そうとする彼女の両親は、ペイジのことを考えているように振る舞いながら、実は自分たちの都合しか考えていない。ペイジがどちらと一緒にいる方がいいかは誰が見ても一目瞭然なのだが、残念ながら当のペイジ自身にはそれがわからないのがもどかしい。それだけに、レオがペイジに別れを告げるシーンに漂う身を切るような悲壮感が印象的だった。