評 価
File No.
1614
製作年 / 公開日
2011年 / 2012年06月08日
製 作 国
アメリカ
監 督
キャメロン・クロウ
上 映 時 間
124分
公開時コピー
最愛の人の死から立ち直ろうとする家族の<軌跡>を描く、
実話から生まれた<奇跡>の物語。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
マット・デイモン
[as ベンジャミン・ミー]
スカーレット・ヨハンソン
[as ケリー・フォスター]
トーマス・ヘイデン・チャーチ
[as ダンカン・ミー]
コリン・フォード
[as ディラン・ミー]
マギー・エリザベス・ジョーンズ
[as ロージー・ミー]
アンガス・マクファーデン
[as ピーター・マクレディ]
エル・ファニング
[as リリー・ミシュカ]
パトリック・フュジット
[as ロビン・ジョーンズ]
ジョン・マイケル・ヒギンズ
[as ウォルター・フェリス]
カーラ・ギャロ
[as ロンダ・ブレア]
J・B・スムーヴ
[as Mr.スティーヴンス]
ステファニー・ショスタク
[as キャサリン・ミー]
マイケル・ペインズ
[as 校長]
キム・ホイットリー
[as レジ係]
トッド・スタントン
[as 獣医]
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あ ら す じ
イギリスのコラムニストである
ベンジャミン・ミー
は、半年前に妻を亡くし、14歳の息子
ディラン・ミー
と7歳になる娘
ロージー・ミー
とともにその悲しみから立ち直れないでいた。ある日、ディランが盗みを働いて、学校を退学処分にされてしまい、仕事を辞めたベンジャミンは心機一転、新天地での再スタートを望み、郊外に家を購入する。
その家は、閉鎖中の動物園付きだった。動物園を再建すべく取り組むベンジャミンだが、素人ゆえわからないことだらけでトラブルが続き、かさんでいく修理費や薬代に頭を抱える。しかし飼育員の
ケリー・フォスター
たちや動物園を心待ちにしている地域住民、思いもよらぬ亡き妻からのプレゼントに支えられ、動物園開園に向けてスタッフと一丸となって取り組むベンジャミンだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
廃園になった動物園付きの家を買った主人公ベンジャミンが、動物園を建て直す過程で人生や家族を見つめ直すという、ちょっと信じられないような実話に基づく原作を映画化した作品。マット・デイモンも父親役が似合う年齢になったかと思うとちょっと寂しい気もするが、スカーレット・ヨハンソンに加えてエル・ファニングが共演するとあって、どちらかというとその点に対する興味が大きかったりするのだ(笑)。それと、ベンジャミンの娘・ロージーの可愛さが予告編では目を引いた。実際に観てみると、あの年齢であの演技力には末恐ろしさを感じる。
原題は実にストレートで“WE BOUGHT A ZOO”=「動物園を買っちゃった」に対して、相変わらずセンスのない『幸せへのキセキ』という邦題。“キセキ”とカタカナになっているのは、おそらく“奇跡”と“軌跡”をかけたのだろう。妻を亡くして以来バラバラになりかかっていた家族が再生する(ん?何だか似たような設定の映画を最近観たような・・・・・そうか、『ファミリー・ツリー』だ)までの軌跡、そして、ド素人の経営者ベンジャミンが見事に動物園を建て直す奇跡。これがフィクションなら実にベタな設定なのだが、「事実は小説よりも奇なり」で実話なのだから、野暮なことは言わずに素直に感動に浸るのがいい。
『アイアンマン2』のブラック・ウイドウ以来のスカーレット・ヨハンソンだが、この作品のケリーは田舎でずっと動物の世話をしてきたという役柄だけに、野暮ったさも必然なのだが、どんな衣装を着てどんなメイクをしても、やはり彼女の美しさを隠すことはできない。だから、そんな彼女にベンジャミンが惹かれないはずはなく、その後の2人がどうなったのかを知りたいものだ。
実年齢とほぼ同い年の14歳のリリーを演じたエル・ファニングは、『スーパー8』からそれほど時間も経っていないというのに、グッと背が伸びたようで、身長ではすでにお姉ちゃんを追い越してしまっているんじゃないかな。同世代の男の子がいない環境で育って、そこへベンジャミンに連れられてディランが登場すれば、多感な時期の女の子のこと、彼が気になって仕方なかっただろう。田舎育ちでストレートに接してくるリリーに対して、都会育ちのディランが素直にリリーに接することができず、ついついぶっきらぼうに振る舞ってしまうのは、自分も経験があるだけに痛いほどわかる。ベンジャミンとケリーの関係同様、こちらも気になってしまう。
ひとつわからないのが、ベンジャミンが亡き妻とどんな約束を交わしたかということ。予告編ではケリーに約束の内容を質問されるシーンがあったのだが、本編では妻との約束には一切触れられていないのだ。果たして彼は妻との約束を果たすことができたのだろうか?次には動物園にキリンを迎える予定だというエンド・クレジットの字幕から察するに、今も動物園は盛況で、ミー一家は幸せに暮らしているだろうことが想像されるから、妻との約束も無事果たすことができたのだろう。観終えた後爽やかな余韻が残る、優しい作品だった。