評     価  

 
       
File No. 1618  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年06月15日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ルパート・サンダーズ  
       
上 映 時 間   127分  
       
公開時コピー   “おとぎ話”は終わった。今、新たなる「白雪姫」伝説がはじまる!  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   クリステン・スチュワート [as スノーホワイト]
シャーリーズ・セロン [as ラヴェンナ女王]
クリス・ヘムズワース [as エリック]
サム・クラフリン [as ウィリアム]
サム・スプルエル [as フィン]
イアン・マクシェーン [as ベイス]
ボブ・ホスキンス [as ミュア]
レイ・ウィンストン [as ゴート]
ニック・フロスト [as ニオン]
エディ・マーサン [as デュア]
トビー・ジョーンズ [as コル]
ジョニー・ハリス [as クアート]
ブライアン・グリーソン [as ガス]
ヴィンセント・ [as リーガン]
ノア・ハントレイ [as マグナス王]
リバティ・ロス [as エレノア女王]
クリストファー・オビ [as ミラーマン]
リリー・コル [as グレタ]
ラフェイ・キャシディ [as 少女時代のスノーホワイト]
ザビエル・アトキンス [as 少年時代のウィリアム]
 
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あ ら す じ    スノーホワイトは、マグナス王エレノア女王に大切に育てられた外見も心も美しいプリンセスだった。しかし、母亡きあと、新しい王妃に迎えられたラヴェンナに父王を殺されたスノーホワイトは、国を乗っ取られ、幽閉生活を強いられることになった。
 ラヴェンナ女王は魔法の鏡にいつも問いかけていた。「鏡よ、鏡。この世でいちばん美しいのは誰?」それにミラーマンは「もちろん女王様です」と答える。しかしある日、鏡はこう言った。「この世でいちばん美しいのは女王様ですが、やがてあなたよりも美しい娘が現れます。その時、娘の心臓を食べれば、あなたは永遠の美と若さを手に入れ、不死身となるでしょう」と。その娘が自分の継娘スノーホワイトと知った女王は、彼女を殺そうとする。
 スノーホワイトは、ラヴェンナの弟フィンの隙を突いて城を脱出し、女王の魔力が及ばない闇の森へまで逃げおおせる。そこで女王は、森に詳しいハンターのエリックを雇い、刺客として解き放つ。だが、スノーホワイトは彼と手を組み、危険をかわしながら、たくましく生きる能力を身につけていくのだった。女王はその後も、あの手この手でスノーホワイトを追跡し、罪のない命と自然を破壊していく。
 すべては自分のせいと心を痛め、たとえ地の果てまで逃げても女王の魔の手から逃れられないと悟ったスノーホワイトは、抵抗軍を組織し、女王を倒すべく進軍を開始するのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ユニバーサル100周年とグリム童話誕生200年のモニュメントとなる作品。おそらくグリム童話誕生を記念してのことだろうが、9月14日にはジュリア・ロバーツが女王を演じるコメディ版『白雪姫と鏡の女王』も公開を控えている。こちらで白雪姫を演じるのはリリー・コリンズだが、正直私はリリーの演じる白雪姫の方が可愛らしくて好きだ・・・・・というのはどうでもいい話で、ともかくこの白雪姫対決はどちらに軍配が上がるのかも楽しみだ。
 白雪姫が王子様をただ待つだけではなく、自ら剣を手に闘うというのがこの作品の売りで、『トワイライト・サーガ』のクリステン・スチュワートが“闘う白雪姫”を熱演している。甲冑を身にまとって剣を手に取り馬で疾走するスノーホワイトは、白雪姫と言うよりもまるでジャンヌ・ダルクのよう。今までのイメージを覆すような新らしい白雪姫像であることは間違いない。スノーホワイト率いる軍勢が波打ち際を城へ向かうシーンは、ラッセル・クロウ主演の『ロビン・フッド』を彷彿とさせる。ただ、おしなべて決してつまらない作品ではないものの特に強く胸を打たれるようなシーンがあるわけでもなく、極めてオーソドックスに手堅く作られている作品だったんじゃないだろうか。
 そのクリステン・スチュワートだが、彼女を初めて観たのが5年前になる2007年の『ゴースト・ハウス』で、作品の内容はともかく、「こんなに綺麗な女優がいたとは・・・」と主演の彼女の美しさだけが強く印象に残っていた。でも、年月を経るにしたがって、以前の柔らかさが失われてキツさばかりが目立つ顔つきになってきていて、私にとってはそれが非常に残念だ。最初観た時はいかにも健康的だった顔色も、今は蒼白くて見るからに低血圧そうな感じだし(笑)。
 そんなわけで、この作品で私が注目していたのはズバリ邪悪な女王・ラヴェンナを演じたシャーリーズ・セロンだ。主演はクリステン・スチュワートだが、中心人物3人を配したポスターではセンターに大きく映っているのはクリステンではなくシャーリーズ・セロンなのだ。そして、もっとも強く印象に残るのも、やはり彼女が演じたラヴェンナ女王なのだ。オスカーを受賞した『モンスター』以来の悪役だと思われるこの作品では、彼女の目ヂカラに圧倒される。
 原題に“THE HUNTSMAN(=猟師)”とあるのが、クリス・ヘムズワース演じるエリック。『マイティ・ソー』でもそうだったが、普段はいい加減に見えてもいざという時には本領を発揮する、そんなキャラクターがクリスには似合っている。
 そのハンツマンとスノーホワイトが王女の追ってから逃げる途中、森の中で宙づりにされるのだが、そこへ現れた面々がいかにも怪しげでガラの悪い凶暴なオヤジ達で、なぜか身長が小さい・・・・・とそこで初めて白雪姫と言えば7人の小人がつきものだということを思い出した。「え?このオヤジ連中が7人の小人?イメージブチ壊しだよ」と思うこと間違いなし。アニメみたいに可愛く「♪ハイホ〜、ハイホ〜」なんて歌わないし、見た目は『北斗の拳』に出てくる野盗そのまんまだから(笑)。