評     価  

 
       
File No. 1623  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2012年06月23日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロネ・シェルフィグ  
       
上 映 時 間   107分  
       
公開時コピー   23年。
23回の
7月15日。
 
どの1日も、
あなただけを
見ていた
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   アン・ハサウェイ [as エマ]
ジム・スタージェス [as デクスター]
パトリシア・クラークソン [as アリソン]
ケン・ストット [as スティーヴン]
ロモーラ・ガライ [as シルヴィ]
レイフ・スポール [as イアン]
ジョディ・ウィッテカー [as ティリィ]
アマンダ・フェアバンク=ハインズ [as タラ]
ジョージア・キング [as スキ]
トビー・レグボ [as サミュエル]
ヘイダ・リード [as イングリッド]
 
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あ ら す じ    二人の出会いは1988年7月15日、大学の卒業式だった。真面目なエマと自由奔放なデクスターは、その日初めて言葉を交わした。意気投合した二人はお互い惹かれ合いながらも、そのまま恋愛に発展させることはなかった。エマは恋心を隠しつつ、デクスターとの友人関係を続けていく。
 1989年には、エマはロンドンで暮らし始めていた。1990年、デクスターはパリを謳歌していた。1992年、二人きりで旅行に出かけた。1994年、家族とのトラブルに頭を悩ましたデクスターはエマに電話をするが、その時エマは別の人と会っていた。1996年、久しぶりに会ったものの、思いがすれ違っていく。2000年、友人の結婚式で再会する二人。
 エマとデクスターは、すれ違いながらそれぞれの人生を歩んでいく。そして転機となる7月15日を二人は迎える・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    申し訳ないけど私にとっては全然面白くも何ともない、単にストレスと鬱憤が溜まるだけの作品だった。主演のアン・ハサウェイがあまり好きな女優じゃないというのも理由のひとつだが、それ以上にアン・ハサウェイ扮するエマと、ジム・スタージェス扮するデクスターという2人の20年以上に及ぶ関係が現実には絶対にあり得ないと思うし、そんな長い間互いに付かず離れずを繰り返すのを見せつけられてイライラが募るばかりだった。正直言って、その後に同じシネコンで『アメイジング・スパイダーマン』を観ることになっていなかったら、途中で席を立って帰宅したかもしれない、それほど不満というよりも、むしろ不愉快に近い内容だった。
 そもそも、互いに相手を20年にも及ぶ年月にわたって想い続けるほど好きならば、それまでに結婚という結論に至らないはずがない。逆に、いくら互いを好きでも20年もの間結婚に踏み切れなければ、もう無理だと思うのが当たり前。それほど、人と人との結びつきにはタイミングが重量だと思う。また、エマがデクスターに言った「あなたを愛している。でも好きじゃない」なんてセリフ、朴念仁の私には到底理解し難いものだ。しかも、デクスターは一度は別の女性と結婚して子供までできているのだ。その時点でエマの中にはデクスターとの関係にはピリオドが打たれるはずだし、もしそうでなければ結婚前に何が何でも阻止しないわけがないだろう。
 確かに2人が出逢ったのは7月15日かもしれないが、それ以上に7月15日に重要な意味があるとは思えない。なのに、その後の2人に関わる大きな出来事がすべて7月15日というのもあまりに不自然だ。だったら、それ以外の日の2人はどうなっていたのか?と疑問を投げかけてみたくなるのも当然の反応だろう。
 圧巻なのは冒頭のエマが自転車で走るシーンの続きに起こった出来事で、まるで下手な日本のケータイ小説のようなオチには唖然とするしかなく、言葉もない。ただ奇をてらうだけのあざとい演出に思えてしまって、20年以上に及ぶ2人の終着駅があんなだとは興醒めもいいところだ。今までに退屈なラブストーリーやつまらないラブストーリーは経験したが、これほど後味の悪いラブストーリーを観るのは、おそらくこれが初めてじゃないかな。劇場でわざわざ観るべきじゃなかったと後悔した。