評     価  

 
       
File No. 1643  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2012年08月04日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   古澤 健  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   そのクラスでは、誰かがすでに、死んでいる。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   山崎 賢人 [as 榊原恒一]
橋本 愛 [as 見崎鳴]
宇治 清高
井之脇 海
岡山 天音
秋月 三佳
岡野 真也
今野 真菜
正名 僕蔵
佐藤 寛子
三浦 誠己
つみき みほ
銀粉蝶
袴田 吉彦 [as 千曳辰治]
加藤 あい [as 三神怜子]
 
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あ ら す じ    1998年春。15歳の榊原恒一は、大学教授である父親が海外に行っている間だけ、叔母の三神怜子がいる山間の地方都市・夜見山市で暮らすことになった。肺に持病を持つ恒一は、転居早々気胸の発作を起こし倒れてしまうが、幸い担ぎ込まれた病院で回復する。入院中のある日、病院のエレベーターで恒一は制服を着た眼帯の美少女と出会う。思わず見入ってしまう恒一であったが、少女は不可解な言葉を残し、地下の霊安室へと消えてしまう。
 退院した恒一が夜見山北中学校の3年3組に登校すると、病院で出会った少女・見崎鳴が教室にいた。恒一は彼女の存在を気にかけるようになるが、どういうわけか彼女は、クラス内で奇妙な扱いを受けていた。クラスメート全員や担任の先生までもが、まるで彼女など存在しないかのように振舞っているのだ。恒一は鳴を問いただそうと追いかけるが、その都度見失ってしまう。そんな中、クラスメートの一人が、恒一と鳴が会話を交わす姿を見て凍りついたように足を止め、その直後、不慮の事故により惨死してしまう。
 恒一は鳴から、3年3組のルールについて聞き出す。それによると、誰かひとりをいない者として扱わなければ、クラスの人間やその家族が次々と不可解な死を遂げるという。そして、その言葉通りに、やがて3年3組のクラスメートとその親族の間で不吉な出来事が次々と起こり、死の連鎖が始まるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    決してつまらない作品ではないが、ストーリーに一貫性がなくあちこちで矛盾しているように思えるような内容だった。そもそも、時代設定を現在ではなく1998年にした意味合いがよくわからない。また、30年前に女生徒が亡くなった事件をきっかけにその後3年3組で不吉な事件が起こるようになったのはわかる。だが、なぜ“クラスの中の1人をいない者として扱う”ことで不幸な事件を防ぐことができるのか、その説明はまったくされていない。
 橋本愛が、見崎鳴のようなミステリアスな役柄に合っている。予告編を観た限りでは、彼女がクラスの中に紛れた死者だと思い込んでいたが、予告編でそこまでネタバレするようじゃ意味がないわけで、死者は別の人間でホッとした。じゃぁ、誰が死者なのかが興味の焦点となるのだが、見崎鳴が死者じゃないとわかってしまうと、消去法で簡単に死者の見当が付いてしまうのはちょっと残念。
 主人公の榊原恒一がルールを破ったがために3年3組で死の連鎖が始まるのだが、そもそもルールの説明など聞いていない恒一にとっては無理のないことで、ルールを守らせたければ予め担任が説明しておくべきだろう。まぁ、恒一がルールを説明されて、それを厳守したりしたらストーリーは展開しないわけだけど(笑)。
 死の連鎖が始まって次々と人が死んでいく様は、どう観ても『ファイナル・デスティネーション』シリーズの影響を受けているとしか思えない。傘の先が首に突き刺さったり、スプーンが眼に突き刺さったり、果てはボートを繋いでいたワイヤーで首が胴体からさようならとか。ちなみに、女の子が走る程度の速度では、ピアノ線にでも突っ込まない限り(いや、ピアノ線でも無理じゃないかな)、脊髄を分断することなんて到底無理だと思うけど。