評     価  

 
       
File No. 1646  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年08月14日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ジョス・ウェドン  
       
上 映 時 間   144分  
       
公開時コピー   日本よ、これが映画だ。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ロバート・ダウニー・Jr [as トニー・スターク(アイアンマン)]
クリス・エヴァンス [as スティーブ・ロジャーズ(キャプテン・アメリカ)]
マーク・ラファロ [as ブルース・バナー(ハルク)]
クリス・ヘムズワース [as ソー]
スカーレット・ヨハンソン [as ナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)]
ジェレミー・レナー [as クリント・バートン(ホークアイ)]
トム・ヒドルストン [as ロキ]
クラーク・グレッグ [as エージェント・フィル・コールソン]
ステラン・スカルスガルド [as エリック・セルヴィグ]
コビー・スマルダーズ [as エージェント・マリア・ヒル]
グウィネス・パルトロー [as ペッパー・ポッツ]
サミュエル・L・ジャクソン [as ニック・フューリー]
 
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あ ら す じ    長官ニック・フューリー率いる国際平和維持組織シールドの基地で、世界を破壊する力を持つ四次元キューブの極秘研究が行われていた。ところが、突然、キューブが制御不能に陥り別世界への扉を開いてしまう。そこから現れたのは、神々の国アスガルドを追放され、地球支配を目論むロキだった。彼は、エリック・セルヴィグ博士やシールド最強のエージェント、ホークアイことクリント・バートンを操り、キューブを強奪して姿を消してしまう。ロキの野心を知ったフューリーは、最強ヒーローたちによる“アベンジャーズ”結成を決意し、女スパイのナターシャ・ロマノフやエージェントのフィル・コールソンとともに、ヒーローたちを招集する。
 70年の眠りから覚めたキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース、インドのカルカッタに身を隠していたブルース・バナーらが集結し、キャプテン・アメリカは早速ロキが向かったドイツへと飛ぶ。そして、キャプテン・アメリカ、ナターシャ、そして急遽駆けつけたトニー・スタークのアイアンマンらによってロキは捕えられる。そして、ロキをシールドの母艦ヘリキャリアへ護送中に現れたのは、彼の兄のソーだった。期せずして一堂に会したアベンジャーズだったが、意思に関係なく集められた彼らには結束などなく、内輪もめを始める始末だった。そこへ折り悪く、ロキ奪還を狙うバートン率いる部隊が空飛ぶヘリキャリアを急襲してくる。爆発の衝撃で我を失ったバナーは凶暴なハルクに変貌して暴れ始め、混乱に乗じてロキは逃走し、ソーとバナーも乱戦の果てに姿を消し、アベンジャーズは存続の危機に陥ってしまう。
 ロキの地球侵略計画によって、マンハッタン上空に次々と姿を現す地球外の軍勢。この危機を前に、アベンジャーズは一致団結して世界を救うことができるのか・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    『インクレディブル・ハルク』『アイアンマン』『アイアンマン2』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ』をすべて劇場で観た以上、この作品を観ずにいられるか、ということで、先行上映の初日となる14日、ありがたいことにTOHOシネマズの1,000円均一デーと重なったこともあり、早速劇場で観させてもらった。前述の作品すべてを観る必要はないと思うが、この作品で地球を未曾有の危機に陥れる張本人がロキであり、ロキのソーに対するひがみ根性を理解するためにも『マイティ・ソー』は観ておいた方がいいかもしれない。余談だが、北欧神話によるとロキはソーの弟ではなく、ソーの父オーディーンの弟で、つまりはソーにとって叔父に当たるようだ。また、今回繰り広げられる争奪戦のターゲットとなる4次元キューブは、キャプテン・アメリカが70年前にヒドラ党から奪い取ったものだ。
 ジェレミー・レナー扮するホークアイのみが、この作品で初お目見えとなる。“最強の射手”が彼のキャラクターなのだが、いきなりロキに支配されてしまうこともあって、今ひとつ彼のキャラクターを把握できないのは難点かな。また、『インクレディブル・ハルク』ではエドワード・ノートンが演じたブルース・バナーが、今回はマーク・ラファロに代わっているのは、おそらくこの作品の作風がエドワード・ノートンにとってはNGだったんじゃないだろうか。ノートンファンの私としては、その点が少々残念だった。
 それにしても、“日本よ、これが映画だ”とはよく言ったもので、まさに映画ならではの映像は圧巻の迫力だ。こうなってしまうと、脚本や監督の手腕が少々拙くても消し飛んでしまいそうな気がする(笑)。同じアメコミ原作の『ダークナイト ライジング』と比べると、徹底した娯楽大作に振られていて、その辺りが両者のたぴおか的評価の差になっているようだ。
 そもそも我が強い連中が揃っているから、当然のことながら最初はチームとしてのまとまりなどあるはずがない。トニー・スタークは相変わらずマイペースの毒舌家で、ソーは神だけあって唯我独尊の高慢さ、キャプテン・アメリカは堅物なまでの生真面目さ、ブルース・バナーは精神の平静を失うと暴走する有様だ。そんな個性が、いざというときにそれぞれの役割に上手く当てはめられている。やはりリーダー的役割を果たすのは、キャプテン・アメリカのようで、不思議とあのソーまでが文句も言わずに従っているのは面白い。そして、もっと面白いのはロキがハルクにまるでうどんでも打つかのように叩きのめされるシーンで、さすがに場内からは笑いが漏れていた。
 例によって例のごとく、エンド・クレジット終了後にちょっとしたオマケ映像が用意されている。まぁ、今までのように次作を示唆することもない実に他愛ない1分弱の映像で、セリフも何もない人を食ったようなワンシーンではあるけどね。