評     価  

 
       
File No. 1651  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年08月25日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   竹清 仁  
       
上 映 時 間   95分  
       
公開時コピー   でっかい夢、みてる?
  
真夜中の学校が、大アトラクションになる!
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト
(声の出演)
  山寺 宏一 [as キュンストレーキ(人体模型)]
田口 浩正 [as ゴス(骨格標本)]
戸松 遥 [as マコ]
雨蘭 咲木子 [as ミーコ]
寿 美菜子 [as ムツコ]
小杉 十郎太 [as ピニア(半魚人)]
谷 育子 [as ダンケルハイト&リミュエール]
家中 宏 [as モーツァルト(コンポーザーズ)]
茶風林 [as バッハ(コンポーザーズ)]
松本 大 [as ベートーベン(コンポーザーズ)]
郷田 ほづみ [as シューベルト(コンポーザーズ)]
屋良 有作 [as マイケル(ホルマリン・ラビッツ)]
大塚 芳忠 [as フレッド(ホルマリン・ラビッツ)]
黒田 勇樹 [as ソニー(ホルマリン・ラビッツ)]
伊瀬 茉莉也 [as 謎の少女]
下崎 紘史 [as 蝿くん]
飯塚 昭三 [as シャブリ]
 
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あ ら す じ    やがて取り壊される予定になっている、旧校舎の理科室に立ち続けている、天才的な科学知識を身につけた人体模型のキュンストレーキは、いたずらばかりする子どもたちが大嫌いだった。ある学校開放日、両親に連れられてやってきた、怖いもの知らずのマコ、おしゃまなミーコ、不思議ちゃんのムツコの3人組に、キュンストレーキは好き勝手に落書きをされてしまう。
 日中身動き取れずにいたキュンストレーキは、そのいたずらに怒りを爆発させる。相棒の骨格標本ゴスに命じて3人に真夜中の学校への招待状を送ったキュンストレーキは、校舎が取り壊されるという重大な問題もそっちのけで3人への仕返しに胸を躍らせるのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    主人公が人体模型と骨格標本というと、おどろおどろしい印象を受けてしまいかねないが、中身は子供が観ても笑って楽しめるファンタジックなコメディー作品だ。キュンストレーキ(長い!面倒なので、以下ゴスに倣って“キュン様”と略称)とゴスの2人・・・・・じゃなくて2体が繰り広げるまるで漫才のような掛け合いが面白いのだが、コイツらを主人公に据えたこの作品、一体どの世代・どんな客層をターゲットにしたのかが計りかねるところはある。こうやって映画を観ては屁理屈をこねている私が観ても楽しめる作品ではあった。
 極端にデフォルメして描かれているマコ、ミーコ、ムツコの女の子3人組に対して、キュン様とゴスがやたらとリアルなのだが、どうやらモーション・キャプチャーを使って撮影されているようだ。女の子3人組が理科室に入り込んでキュン様に落書きをしたのが発端なのだが、その落書きの見事さには笑ってしまうと同時に感心した。股間の象はともかく、背中に大きく書かれた“不要品”の文字。とてもこれから小学校に入学する子供が書いたとは思えないのだが・・・・・もしかして、“不要品”は彼女たちの仕業じゃないのかな?
 放課後ミッドナイト・パーティに招待された3人は、半魚人やコンポーザーズらミッドナイターズの出す難題をクリアしていくのだが、彼女らが3つの課題をクリアすることが自分たちにとっても都合がいいことに気づき、冷静なゴスは3人を応援するようになるのに対して、相変わらずキュン様は3人に復讐することしか頭にないようで、2対の性格が如実に表れているのが笑える。3つの課題をクリアし願いが叶えられる段になって、ムツコが「蠅叩き」と言うと空から無数の蠅叩きが降ってきて、「え?こんなことに使っちゃっていいの?」と思ったが一安心。3人が同じ願い事をしなければならないという条件付きだった。
 朝が訪れて3人が校門を出るとき、キュン様とゴスに向かって異口同音に「また遊ぼうね〜」と言った言葉、これが願い事となって叶えられるラストシーン。また遊ぶ=校舎はそのまま残されるということで、キュン様の体の落書きも消えていき、すべてはめでたしめでたしと言ったところだ。巧くまとめ上げたね。