評     価  

 
       
File No. 1656  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年09月07日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ラリー・チャールズ  
       
上 映 時 間   83分  
       
公開時コピー   将軍様のキケンな珍道中、笑撃は核ミサイル級!  

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   サシャ・バロン・コーエン [as アラジーン将軍]
アンナ・ファリス [as ゾーイ]
ベン・キングズレー [as タミール伯父さん]
サイード・バッドレヤ [as オマール]
ジェイソン・マンツォーカス [as ナダル]
アーシフ・マンドヴィ [as 医師]
リズワン・マンジ [as 患者]
ジョーイ・スロトニック [as ホームレス]
イアン・ロバーツ [as 警官]
クリス・パーネル [as ニュースキャスター]
ジェシカ・セント・クレア
デヴィッド・フォンティーノ
アンナ・カタリーナ [as アンジェラ・メルケル]
ボビー・リー [as Mr.ラオ]
オレク・クルパ
アラン・コックス
ケヴィン・コリガン
フレッド・アーミセン
ミーガン・フォックス [as Herself]
エドワード・ノートン [as Himself]
ジョン・C・ライリー
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    ワディヤ共和国を統治するアラジーン将軍は、悪政を敷いて民を苦しめることを趣味とし、民主主義が自国に入ることを命がけで阻止、数分ごとに処刑宣告を繰り出し、夜な夜なハリウッドの高級売春セレブを抱き、今は核ミサイル開発とWiiテロリスト2012に夢中になっているという、とんでもない独裁者だった。そんなアラジーン将軍の暴君ぶりに重い腰を上げた国連は、アラジーン将軍に国連サミットに出席しての弁明を要求する。
 ところが、国連サミットに出席するためにニューヨークを訪問したアラジーン将軍は、何者かにより拉致されて将軍様のトレードマークであるヒゲを剃られた挙げ句、市中に放り出されてしまう。あたかも浮浪者のような風体になった将軍は、彼に救いの手を差し伸べた反アラジーン体制派で自然派スーパーを経営する女性ゾーイに導かれ、彼女の店の店員となって潜伏することとなる。一方、国連サミットの場では将軍の叔父タミールが用意した将軍の替え玉が、ワディヤ共和国の民主主義化を宣言してしまう。
 新憲法への署名が行われるまでの3日間のうちに、将軍を陥れようとする陰謀を阻止しなければ自らの立場が危うくなるというのに、肝心の将軍ゾーイとの恋に夢中だった。けれども、自分の正体がワディヤ共和国のアラジーン将軍だとゾーイに知られてしまった将軍は、限られた時間の中、なんとしても新憲法への署名を阻止すべく、かつて将軍が死刑を宣告したためにアメリカに亡命していた科学者ナダルの協力を得て逆襲を始めるのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    『ボラット』『ブルーノ』のサシャ・バロン・コーエンが、今回はアフリカの独裁者を演じるブラック・コメディ。『ブルーノ』の時はそのあまりの下ネタぶりに唖然とさせられたが、今回は独裁者という政治色が濃い内容に期待して劇場へ赴いた私は、まず冒頭の「キム・ジョンイルに捧ぐ」という字幕の強烈なアイロニーに予想外の先制攻撃を受けてしまった。そして、前半は独裁者アラジーン将軍の無茶苦茶な暴君ぶりが披露される。そして、単語をことごとく“アラジーン”に置き換えてしまい、“良い”も“悪い”も同じ“アラジーン”にしてしまったというくだりは爆笑もの。医師が患者に病状を告知するシーンで、
【医師】“アラジーン”な知らせと“アラジーン”な知らせがあります。
【患者】“アラジーン”な知らせからお願いします。
【医師】HIV検査の結果“アラジーン”でした。

 だなんて、何を言っているのかさっぱり解らない(笑)。その時の患者の、喜んでいいのか悲しむべきなのか判断に苦しむ複雑な表情がさらに笑いを誘う。
 そんなアラジーン将軍がアメリカ人女性ゾーイに恋するのだが、さすがは独裁者、決して相手に自分を合わせようなどとは考えないようで、あくまでゴーイング・マイウェイなのだ。
 ハリウッドの大物がカメオ出演しているのも見物で、エドワード・ノートンとジョン・C・ライリーには気づいたものの、ミーガン・フォックスまでが登場していたことには気づかずに、帰宅してからオフィシャルサイトを見て初めて「あれがそうだったんだ」と気づいたのはちょっと悔しい。
 『ブルーノ』ほどではないにしても、下ネタは相変わらずで、将軍がロープを使って隣のビルへと綱渡りをするシーンでは、隣のビルの窓に激突した将軍の局部がなんと丸見え。なぜ下半身丸出しで綱渡りしたのか は謎だが、それ以前にあんなもん映しちゃっていいの?