評     価  

 
       
File No. 1676  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2012年10月20日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   サイモン・ウェスト  
       
上 映 時 間   102分  
       
公開時コピー   最強無敵の、その先へ。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   シルヴェスタ・スタローン [as バーニー・ロス]
ジェイソン・ステイサム [as リー・クリスマス]
ジェット・リー [as イン・ヤン]
ドルフ・ラングレン [as ガンナー・ヤンセン]
ユー・ナン [as マギー・チャン]
チャック・ノリス [as ブッカー]
テリー・クルーズ [as ヘイル・シーザー]
ランディ・クートゥア [as トール・ロード]
リアム・ヘムズワース [as ビリー・ティモンズ]
ジャン=クロード・ヴァン・ダム [as ジャン・ヴィラン]
スコット・アドキンス [as ヘクター]
カリスマ・カーペンター [as レイス]
ブルース・ウィリス [as チャーチ]
アーノルド・シュワルツェネッガー [as トレンチ]
 
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あ ら す じ    自らを消耗品と名乗る最強無敵の傭兵軍団エクスペンダブルズ。リーダーで軍用銃のエキスパート、バーニー・ロス。元SAS(英国特殊部隊)隊員でナイフの専門家、リー・クリスマス。マーシャル・アーツの達人、イン・ヤン。大型銃器のスペシャリスト、ヘイル・シーザー。爆破のプロフェッショナル、ツール・ロード。狙撃と空手の名手ガンナー・ヤンセン。そして元SASR(オーストラリア特殊空挺連隊)隊員の若き天才スナイパー、ビリー・ティモンズ
 バーニーは前回の仕事の借りを返さなければグアンタナモ送りにすると脅迫まがいに迫るCIAのチャーチから、バルカン半島アルバニア領のガザック山脈に墜落した中国の輸送機に積まれていたデータボックスの回収を強要される。ボックス内の機密データは旧ソ連軍が埋蔵した5tものプルトニウムの埋蔵場所を示すもので、もしそのプルトニウムが軍事独裁国家などに渡れば、世界が破滅への道をたどることは間違いない。データボックスが格納された金庫は120秒ごとに変化するアクセスコードに守られており、誤ったコードを入力すると爆発する仕掛けになっている。チャーチはその暗証番号解読のため、女性エージェントマギー・チャンをエクスペンダブルズに同行させる。
 彼らはGPSをたどってデータボックスを発見し、マギーが爆発寸前のところでコードを解除して無事ボックスの回収に成功する。ところが、見張りに立っていたビリーがジャン・ヴィランとその右腕ヘクターが率いる謎の軍団に人質に取られ、ヴィランはビリーと交換にボックスの引き渡しを要求する。バーニーはビリーの命を優先し、仲間に武器を捨てさせヴィランにボックスを渡す。だがヴィランはボックスを受け取るや、バーニーたちの目の前でビリーを殺害し去って行く。ヴィランは機密データを利用して大量のプルトニウムを掘り出し、それを某国のクライアントにキロ400万ドルという法外な金額で売り渡そうとしていたのだった。
 彼はすでにその準備のため一国の軍隊にも匹敵する軍団を組織し、アルバニアのある村を占拠、村の男たちを強制的にプルトニウムの埋蔵現場で働かせていた。ヴィランたちが潜む村を突き止めたエクスペンダブルズは、ヴィランとその部隊の殲滅作戦を開始する。やがて、その闘いにチャーチやネパールでバーニーに命を救われたトレンチ、さらに伝説のコマンドブッカーらも援軍として参戦し、バルカンの大地を熱く焦がす激しいバトルが始まろうとしていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前作を遙かに凌ぐスケールのデカさが何と言ってもこの作品の最大の魅力だ。前作では単なるカメオ出演だったブルース・ウィリスにシュワちゃんが加わった上に、チャック・ノリス、ジャン=クロード・ヴァン・ダムまでが名前を連ねるとは、いくらピークを過ぎたとはいえこれだけの主役級が一堂に会するようなキャスティングをやってのけるとは、それだけでも賞賛に値するんじゃないかな?
 冒頭からストーリーや理屈など二の次と言わんばかりの派手なドンパチの連続で、観ている者を退屈させる暇もない。おまけに、前作は野郎ばかりのむさ苦しい映画だったのだが、今回は東洋の美女ユー・ナン(日本の女優で言えば京野ことみを美人にした感じだろうか)が紅一点で花を添えているのがいい。とてもいい(笑)。個人的な希望としては、ラストで彼女をエクスペンダブルズに迎え入れて、続編を製作してほしかったのだが。
 そして、それよりも嬉しいのは、先に書いたとおり前作ではほんの顔見せ程度の出演だったシュワちゃん(ブルース・ウィリスは正直どうでもいい)が、ど派手な銃撃戦に参加していること。あのターミネーターの名セリフ“I'll be back”もちゃんと用意されていて、“I'll be back”を連発するものだからブルース・ウィリス扮するチャーチにたしなめられるというコミカルな場面もあったりする。極めつけはスタローン、シュワちゃん、そしてウィリスの3人のワンショットで、そのあたりは往年のスターのファン心理を実に巧く捉えたニクイ演出だ。
 出番は少ないものの、それだけにチャック・ノリスの登場シーンはカッコ良すぎる(笑)。そして、今回は悪役だったJCVD。私は全盛期の彼の作品は敢えて避けてきたために1作も観ていないのだが、おそらくスタローン扮するロスとの一騎打ちで見せた回し蹴りは往年の彼を彷彿とさせるものだろう。ただ、それ以外はあまりにあっさりロスに倒されてしまった気がするのはちょっと物足りない。贅沢を言えば、スタローンだけでなくシュワちゃんとの肉弾戦も観てみたかった。
 今回エクスペンダブルズに初参加のビリーを演じるリアム・ヘムズワースは、名前から察しがつくとおり『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースの実弟(ということを、『ハンガー・ゲーム』ではなくこの作品で気づいた)。早々と序盤でお役御免になってしまうのがちょっと残念だった。