評     価  

 
       
File No. 1714  
       
製作年 / 公開日   2012年 / 2013年01月20日  
       
製  作  国   アメリカ / カ ナ ダ / ベルギー  
       
監      督   フィリップ・シュテルツェル  
       
上 映 時 間   104分  
       
公開時コピー   この世界は
《陰謀》に満ちている!!
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   アーロン・エッカート [as ベン・ローガン]
オルガ・キュリレンコ [as アンナ・ブラント]
リアナ・リベラト [as エイミー・ローガン]
ニール・ネイピア [as デレク・コーラー]
デビー・ウォン [as メイ・リン]
アレクサンダー・フェーリング [as フロイド]
ガリック・ハーゴン [as ジェームズ・ハルゲート]
エリック・ゴードン [as メイトランド]
ニック・アラチオティス [as ウォルター・スメット]
 
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あ ら す じ    元CIA捜査官で今は民間防犯装置会社に勤務するベン・ローガンは、妻と別れて一人娘のエイミー・ローガンと2人、祖国アメリカから遠く離れたベルギーで暮らしていた。そんな父娘2人に、ある日思ってもいない災難が降りかかる。
 エイミーが帰宅途中で怪我をし病院で朝を迎えたベンは、エイミーを連れて会社を訪れる。ところが、オフィスは誰もいないもぬけの殻で、ベンは事態が飲み込めずにただ呆然とするしかなかった。気を取り直したベンは、エイミーと共にブリュッセルにある親会社のハルゲート社を訪ねてみるが、彼が勤務していたと主張する子会社など存在せず、会社とのやりとりのメールも消えていて、給与振り込みの事実も存在しないとの返答だった。
 さらに、車で帰宅途中に昨日までの同僚であったフロイドから殺されそうになる。やむなくフロイドを倒したベンは、フロイドのポケットにあった鍵でコインロッカーを開けると、そこには元同僚たちの暗殺予定リストが隠してあった。そして、確認のために警察を訪れると、リスト掲載者はことごとく死体安置所に横たわっていた。
 裏で何か巨大な陰謀が渦巻いている、そう感じたベンは単身事件の真相へ迫っていく。そして、元同僚のデレク・コーラーにたどり着いたベンは、CIAの金庫から盗まれた機密書類の入手に成功する。その機密書類とは、CIAがハルゲート社と癒着しているという驚くべき事実の証拠だった。そして、彼のCIA時代の同僚だったエイミー・ローガンまでもが陰謀に荷担していたことをベンは知る。
 そんな折、ついにエイミーが組織に拉致されてしまう。ローガンはエイミーを無事戻すことを条件に、機密書類を渡す取引をジェームズ・ハルゲートと交わす。けれども、書類の内容を知ったベンを、組織が生かしておくはずはないことが、彼にはわかっていた。果たしてベンは、無事エイミーを救出することができるのだろうか・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    ヒューマントラストシネマ渋谷で、昨年に引き続き開催される“未体験ゾーンの映画たち2013”で、最初に観ることとなった作品。主演がアーロン・エッカートでオルガ・キュリレンコが共演することもあって、21:00からの先行上映のために寒い思いをしてまで渋谷に向かったのだが、その甲斐あってか期待以上の内容だった。こういう作品が全国公開でないのはもったいない気がするが、こういう作品と出会えるから“未体験ゾーンの映画たち”はあなどれない。
 とにかくテンポが非常に良く間延びがないために中身が濃くて、退屈とは無縁の作品だ。例えて言うならば、「アーロン版96時間」とでも言うべきだろうか。アーロン扮するベン・ローガンが元CIAエージェントという設定も『96時間』と同じだし、何が何だかわからない状況から真実を探り当てていくシーケンスも、彼の職業で得た知識や能力を駆使していくというのもまたオーバーラップする。また、『96時間 リベンジ』では娘キムの恋人が登場するが、この作品でもエイミーの恋人が絡んでくる。ただ、添え物程度のキムの恋人に対し、こちらは後半でベンの手助けをするという、かなり重要なキーマンとなっているけどね。
 アーロン・エッカートと言えば、本来はアクション俳優ではなく、どちらかと言えば演技派の俳優だというイメージが強いが、『世界侵略:ロサンゼルス決戦』を機に路線変更でもしたかのよう。そう言えば、確か何かの作品(『幸せのセラピー』だったかな)で観た時は完全なメタボ体型だったのが、『世界侵略』やこの作品で見せた上半身はずいぶん絞り込んだようで引き締まった体型になっている。
 久しぶりに観たオルガ・キュリレンコはロングのストレートヘアで、イメージがガラッと変わって見えた。この作品の彼女ももちろん美人には変わりないが、私はやっぱり『ヒットマン』の時みたいなショートヘアの方がいいと思う。また、娘のエイミーを演じたリアナ・リベラトが可愛くていい。そうでなきゃ、彼女が狙われても何のスリルも感じないだろうから。