評 価
File No.
1724
製作年 / 公開日
2012年 / 2013年02月01日
製 作 国
アメリカ
監 督
クリストファー・マッカリー
上 映 時 間
130分
公開時コピー
その男、行きつく先に
事件あり。
その名は、ジャック・リーチャー
世界で最も危険な流れ者(アウトロー)
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
トム・クルーズ
[as ジャック・リーチャー]
ロザムンド・パイク
[as ヘレン・ロディン]
リチャード・ジェンキンス
[as ロディン検事]
デヴィッド・オイェロウォ
[as エマーソン]
ヴェルナー・ヘルツォーク
[as ゼック]
ジェイ・コートニー
[as チャーリー]
ウラジミール・シゾフ
[as ヴラッド]
ジョセフ・シコラ
[as ジェームズ・バー]
マイケル・レイモンド=ジェームズ
[as リンスキー]
アレクシア・ファスト
[as サンディ]
ジョシュ・ヘルマン
[as ジェブ]
ロバート・デュヴァル
[as キャッシュ]
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あ ら す じ
ピッツバーグ近郊。白昼公然と無作為に6発の銃弾が発射され、5人が殺害される事件が起きる。警察の捜査が進み、僅か1時間後には容疑者として元軍人のスナイパー、
ジェームズ・バー
が逮捕される。バーは担当の
ロディン検事
の申し出に応じ、
エマーソン
刑事の前で書類にサインするかと思われたが、彼が書類に書いたのは「
ジャック・リーチャー
を呼べ」という一文だった。
リーチャーは、元米軍の秘密捜査官として名を馳せ、今は街から街へと放浪を続ける一匹狼だった。真実だけを追求し、正義のためには手段を選ばず事件に立ち向かう男であった。ところがバーは刑務所への護送中、他の囚人たちに襲われ意識不明の状態となってしまう。そんな中、突然警察にジャック・リーチャーが現れ、凄腕の軍のスナイパーであるバーが標的を外す訳がないと指摘する。そして、バーの弁護を担当することとなった、ロディン検事の実の娘である弁護士・
ヘレン・ロディン
と手を組むこととなった。
何かがおかしいという確信を持ち始めたリーチャーは、一見単純なこの事件の裏にある隠された真相を暴くべく行動を開始する・・・・・。
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たぴおか的コメント
トム・クルーズが世界一危険な・・・・・ってのは、いくら何でも言い過ぎだとは思うけど、とにかくそんなアウトローの主人公ジャック・リーチャーに扮した、クライム・アクション作。トム扮する主人公が超人的な活躍を見せるという点では『M:i』シリーズと何ら代わり映えしないものの、今回のジャック・リーチャーは、わずかな手がかりから真相を解き明かしていくという、名探偵の側面をも持ち合わせている。そして、謎解きの楽しみという点でも、この作品は充分に楽しめる内容になっているのだ。この手のキャラクターを演じさせれば、やっぱりトムはピカイチで、クライマックスで見せる肉弾戦は、50歳という年齢を感じさせない。
前半はジャックによる謎解きの要素が大きい。プロのスナイパーだったら狙わない場所から狙撃が行われたこと、そして、1発目と2発目のに生じたわずかな間合いから、犯人が別にいることはおろか、犯人の真の目的まで突き止める辺りは、ご都合主義と言ってしまえばそれまでだが、見ていて爽快だ。そして、やがてジャックの推理から警察あるいは検察内部に共謀者が潜んでいることがわかり、一転してサスペンス色が濃くなってくる。そうなると、ジャックと共に行動する女性が狙われるというお約束の展開となるのだが、今回そんなヒロインの弁護士ヘレンを演じるのは、つい先頃『バーニーズ・バージョン』でお目にかかったばかりのロザムンド・パイクだ。
ヘレンの父親であるロディン検事を演じたリチャード・ジェンキンス、そして、狙撃場店主キャッシュを演じたロバート・デュヴァルが、年の功ならではの絶妙な味わいの演技を見せてくれているのがまたいい。特にリチャード・ジェンキンスは、ヘレンの父親でありながら悪事に荷担しているかもしれないという微妙な立場を、どちらとも臭わせる絶妙な演技で観る者を攪乱させるのがニクい。また、悪党の黒幕ゼックを演じるヴェルナー・ヘルツォークの、強く印象に残るほどの不気味さも見物だ。
こういう作品なら大歓迎で、もしもシリーズ化されたならば、私のような単純な人間は簡単に釣られて劇場へ向かうことは間違いない(笑)。作品は変われど、トムが観る者を楽しませようというサービス精神だけは決して変わらないようだ。