評     価  

 
       
File No. 1761  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年03月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ブライアン・シンガー  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   一緒に登って、一緒に戦え!
高低差1万メートルの大冒険!
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ニコラス・ホルト [as ジャック]
エレノア・トムリンソン [as イザベル姫]
ユアン・マクレガー [as エルモント]
スタンリー・トゥッチ [as ロデリック]
エディ・マーサン [as クロウ]
ユアン・ブレムナー [as ウィック]
イアン・マクシェーン [as ブラムウェル王]
クリストファー・フェアバンク [as ジャックの叔父]
サイモン・ロウ [as 修道士]
ビル・ナイ [as 巨人ファロン将軍]
コーネル・ジョン [as 巨人フィー]
アンドリュー・ブルーク [as 巨人ファイ]
アンガス・バーネット [as 巨人フォー)]
ベン・ダニエルズ [as 巨人ファム]
フィリップ・フィルマー [as 巨人の料理人]
 
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あ ら す じ    その昔、神の声を聞こうと修道士達が魔法の豆を蒔き、育った巨大な豆の木を伝って天に登って行った。ところが辿り着いた先は神の国でなく、巨人の国ガンチュアだった。ガンチュアの巨人達は、豆の木を伝い地上に降りると、そこで略奪の味を覚え暴虐を始めた。当時の王エリックは、修道士達に巨人達を従える魔法が宿る王冠を作らせ、王冠を使って巨人達をガンチュアへと戻るよう命じ、豆の木を切り倒した。そして、王冠と魔法の豆は王と共に埋葬され、長い年月が経った。
 両親を亡くし叔父に引き取られて育ったジャック。ある年、不作が続いて馬を売り出すことになり、ジャックは馬を引いて城下町に向かう。そして、ふと入った見世物小屋で、美しい女性が暴漢達に絡まれているのを見たジャックは、女性を助けようとするが、その時彼の前で皆が跪き始めた。ジャックが誰か背後にいるのかと振り返ると、馬に跨った騎士団長エルモントが率いる一団が控えていた。女性は城を抜け出してきたこの国の王女、イザベル姫だったのだ。
 その頃城では、修道士ロデリック卿の部屋から魔法の豆を奪って出てくる。国の有力者であり、イザベル姫の婚約者でもあるロデリックは、エリック王の墓を暴き、王冠と魔法の豆を奪っていたのだ。魔法の豆を修道士に奪われてしまったロデリックは、すぐさま配下の者に修道士を追うよう命じる。城門は閉ざされ逃げ場を失った修道士は、偶然出会ったジャックに馬の売却を迫り、馬を買う代わりに魔法の豆を託し、修道院に持っていって代金を受け取るように言い含める。こうして、ジャックの手には魔法の豆と修道士の「決して水を与えるな」という忠告が残った。
 その夜は大雨になり、ジャックの叔父は馬を失って金を手に入れられなかったジャックをなじり、怒りに任せて魔法の豆を撒き散らした挙げ句、ジャックの両親が遺したわずかな持ち物を売ると言って家を出て行く。その頃、イザベル姫はまたも城を抜け出し馬を走らせていた。ところが、急な雨に見舞われて、ジャックの家の灯りを見つけたイザベル姫はドアを叩き、ジャックは相手が王女だと気付かぬ素振りをしてイザベル姫を招き入れる。彼女と世間話をすると、2人ともエリック王と巨人の話が好きで、ともに心の奥で冒険にあこがれる同志だと知る。その時、撒き散らされた豆の一粒が雨水を吸って発芽し、物凄い勢いで家を巻き込み、天高く成長していった。ジャックは家から逃げ損ねたイザベル姫を助け出そうとするが、蔦から滑り落ちて意識を失ってしまう。
 翌朝、天を貫くように成長した豆の蔦の下に国王に率いられた騎士団が集まって来る。ジャックから王女がこの蔦の天辺にいると聞いた王はすぐさま救出隊を編成し、イザベルの後を追わせる。その中には、ロデリックの姿もあった。ロデリックが邪魔な騎士達を事故に見せかけて葬り去っていったため、頂上まで辿り着けたのはエルモントを含めた3名の騎士、ロデリックとその配下1名、そしてジャックの6名だけだった。頂上にはジャックの家があったがもぬけの殻で、イザベル姫は冒険を求め、その先の謎の土地に踏み出してしまっていた。6人はイザベル姫を探し始めるが、その際隙を見てロデリックはジャックを脅して持っている魔法の豆を奪う。しかし豆は1粒だけ難を逃れ、ジャックのロケットに隠された。
 一行は二手に分かれ、ジャックはエルモントとその部下クロウとの3人でイザベル姫を探す。3人は妙に大きな水溜りに辿り着くが、水溜りには罠が仕掛けてあり、ジャックとクロウが網に絡め取られてしまう。そして、姿を現した罠を仕掛けた主は、伝説だと思われていた巨人だった。ジャックはなんとか難を逃れたもののエルモントとクロウは捉えられてしまう。ジャックはイザベルとエルモント、クロウを助けるために、単身巨人の城に忍び込むが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    あの誰もが知る「ジャックと豆の木」をベースにした、3Dアドベンジャー大作。なんて言いながら、実は私はジャックが空へと伸びた豆の木を登って・・・・・その後は知らなかったりする(笑)。観てみるとずいぶん子供向けにできているように感じたのは、おそらく珍しく日本語吹き替え版を観たことが原因のひとつだろう。なんせ、TOHOシネマズはどこも3Dは日本語吹き替え版のみで、字幕はすべて2Dでの上映。しかも、最寄りのTOHOシネマズでは、仕事から帰宅しての時間で観られるのは吹き替え版のみだったから。
 吹き替え版でも、プロの声優が吹き替えをしてくれるのならまだしも、どうしてこうタレントを使いたがるのかがわからない。ジャック役のウエンツ瑛士はまだ違和感がなかったものの、イザベル姫を演じるエレノア・トムリンソンとその吹き替えを演じた平愛梨の声は、「あの顔であの声はないんじゃない?」という違和感があり、気になって仕方なかった。この作品は吹き替えじゃなく、字幕版で観るべき典型的な作品だろう。
 ニコラス・ホルトとエレノア・トムリンソン、まさに美男美女のカップルでこの手の作品の主人公にふさわしい。特にエレノアの美しさは抜群で、ネット上でも「可愛い」とのコメントが多く見られる。だからこそ、平愛梨なんかじゃなくまともな声優に吹き替えをしてもらいたかった。そして、イアン・マクシェーン演じるブラムウェル王とユアン・マクレガー演じるエルモントが、庶民に対しても偉ぶったところがなくて好感が持てる。また、スタンリー・トゥッチはこの手の悪役をやらせると、持ち味が遺憾なく発揮されていて、キャスティングに関しては文句のつけようがない。
 メガホンを執っているのが、『X-MEN』シリーズのブライアン・シンガーとあって、この種のアドベンチャー作品はお手の物。クライマックスの巨人100人対人間300人の戦いや、ジャックと巨人の一騎打ちなど、迫力充分だ。もう一度劇場で観てみたいと思うが、その際は絶対に字幕版で(笑)。