評     価  

 
       
File No. 1821  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年06月21日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   M・ナイト・シャマラン  
       
上 映 時 間   100分  
       
公開時コピー   1000年後の地球。
そこは人類に牙をむく緑の惑星。
  
危険は目の前にあるが、
恐怖はお前の中にある。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ジェイデン・スミス [as キタイ・レイジ]
ウィル・スミス [as サイファ・レイジ]
ソフィー・オコネドー [as ファイア・レイジ]
ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ [as センシ・レイジ]
リンカーン・ルイス [as ボー]
サッシャ・ダーワン [as パイロット]
クリス・ギア [as 航法士]
イザベル・ファーマン [as レイナ]
クリストファー・ヒヴュ [as 警備主任]
デヴィッド・デンマン [as マッカリー兵士]
ダレル・フォスター [as 兵士指導官]
 
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あ ら す じ    類が地球を捨て去り、別の惑星に移住してから1000年後。伝説の兵士サイファ・レイジとその息子キタイ・レイジを乗せた宇宙船が訓練に向かう途上で、隕石群の嵐に巻き込まれてしまう。やむなく最寄りの惑星に不時着するものの、機体は大破し、緊急シグナル“トーチ”を載せた尾翼部は遠く離れた場所に落下してしまっていた。生存者はサイファとキタイの2人だけだが、サイファは大腿骨骨折という大怪我を負い動脈のバイパス手術が必要だった。
 サイファはキタイにこの惑星がどこかを質問し、答えられないキタイに語る。「ここは“最上級危険惑星”、人類が捨てた地球だ・・・・・」と。そしてサイファは、自分たちが住む星に帰るため、キタイに1人でトーチを探しに行かせる。ずっと父親のような兵士になることだけを夢みていたキタイだったが、訓練ではなく実際に2人の生命が掛かる重大な任務に戸惑う。だがそんなキタイの前に、人類抹消のために進化した惑星の予期せぬ危機が次から次へと襲い掛かるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ウィルとジェイダのMr. & Mrs.スミス(ん?どっかにこんなタイトルの映画があったっけ ^-^;)がプロデュースし、原案もウィル・スミス。そして、主演がジェイデンとウィルの親子とは・・・・・まさに観客のためではなく、スミス一家のために制作されたような自作自演の作品。私はてっきりウィル演じるサイファの妻役はジェイダだと思っていたが、彼女だけは裏方に徹したようだ。おまけに監督がM・ナイト・シャマランとあっては、期待しろという方が無理な話。観客の入りも推して知るべしだ。
 映画デビューからしてウィルの実の息子を演じた『幸せのちから』だから、完璧な親の七光りとしか言いようがないジェイデン・スミス。J・チェンと共演した『ベスト・キッド』はまだ観られたものの、それもジャッキーの存在感があってこそで、ハッキリ言ってビッグネームとのセットでしか彼の出演作は観る価値がない。観客に「観たい」と思わせるような片鱗すら、うかがうことはできないから。この作品でも、経験豊富な父親の命令に従わずに、何の根拠もない暴挙を繰り返す単なるバカでしかないから、レンジャーに昇進できなかったのは至極当然。偶然にも大鷲に助けられたりしたからいいものの、そうじゃなければ間違いなく凍死していただろうし、あるいは進化した虎(?)に食い殺されていたか、いずれにしても彼が生きて目的地に到達したのは彼の実力なんかじゃなく、単なる偶然の積み重ねだ。そんな運だけで生き延びた主人公の話など、観てて面白いはずがない。
 一方のウィルはウィルで、父親としての威厳を示そうとしてなのか、やたら作品の中でも威張り散らすばかりで、観ていてもあまり気持ちのいいもんじゃない。予告編で観た、サイファが断崖から飛び降りるシーンも実際には存在せず、ただ船の中から息子に指示するだけで、それも通信機が壊れてしまってはもはや彼の出る幕もない。
 『シックス・センス』は確かに秀作だと思うが、それ以来どう観ても駄作としか思えない作品を連発しているナイト・シャマラン監督。こんな作品を撮っていていいのか?こんなことに時間を浪費するよりも、『エアベンダー』の続編を撮るべきじゃないのか?それとも、あれは大風呂敷を広げただけで結局は企画倒れに終わるのか?